甲府の夜を堪能し、温泉で気持ちよく目覚め、
朝からジリじりと照る太陽の下、
雁坂トンネルを抜け向かった秩父市街。
まずは市内の中に建つ、由緒ある酒蔵、
宝暦三年創業、「武甲酒造」。
名酒「武甲正宗」の夏酒を買い…、
駅近くの道の駅をのぞいたりして、ちょうど昼時 。
お昼は、もう一度あの蕎麦に会いたくて、
長閑な住宅地の中の一軒家屋、「ひらい」さん 。
秩父 「ひらい はなれ」
扉を開くとすぐ、女将さんに温かく迎えられ、
靴を脱ぎ通された、座敷のテーブル席。
お目当ては、要予約の「石臼手挽きそば」、
前回感動した「粗びきそば」に、
気になっていた、玄挽き「田舎そば」。
その両方頂ける「手挽き二種もり」に、
彼は「もりそば」、それと「厚焼き玉子」を注文 。
まず届いた「厚焼き玉子」は、ボリューム満点。
つやっつやでしっとりと焼かれ、
甘めの味付けで私の好きな玉子焼き 。
食べ始めたところに、置かれたもり汁が二つ。
醤油ベースの普通の汁に、
「田舎」に合わせた淡い色合いの塩出汁つゆ。
塩出汁に大根おろしを入れて食べて下さいと、
薬味には山葵に大根おろし、
さらにキンピラが盛られ(これが美味しい)
そして…、二つ山に、色姿の異なる二つのお蕎麦 。
前回一目で恋した「粗びきそば」は、
透けるような繊細な細切りにぷつぷつと粒が浮く、
今日も思わず見惚れる美しさ…。
ふわっと広がる香りに、ざらりと粒が口肌を撫で、
きりっとしてほろりと喉に溶け消え、
爽やかな香ばしさに甘みの余韻を残してく。
ん~…、たまらなく美味しい~ 。
しっかりとした濃いめの汁も旨い。
そっと浸した蕎麦は味が引き立ち、
気づいたらあっという間。
続いて、玄挽き「田舎そば」。
極薄く延したひらひらとした幅広蕎麦に、
ぶつぶつと殻が散るインパクトのある姿。
これが、ふっくらと香り濃厚~。
もちもちとして、ちりちりとした歯触りに、
薄い蕎麦は、むっちりとした重たさがなく、
噛む毎に押し寄せる香ばしさに甘み。
くぅ~、これも美味しい
しかも、塩出汁に大根おろしを入れ、
たっぷりと絡めると、これが旨いっ
一方、彼の「もりそば」は、
電動石臼挽き、微粉の手打ちそば。
これも透明感溢れるエレガントな細切り。
ぷるんっと跳ねるようなコシに、
口に広がる淑やかな甘みといい、これも美味しい 。
三種三様、どれもが素晴らしい。
食べ終えた頃合に置かれた、
蕎麦茶と蕎麦の切れ端で作られた蕎麦湯、
ちょっと汁を注ぎ頂くと、
底には蕎麦粒が沈み、まるで雑炊 。
添えられた自家製梅干しがこれにぴたり、
毎朝飲みたくなる、優し~い味わい。
じっくり味わい頂いて…
ご馳走様でした~
ダンディなご主人に笑顔が素敵な奥様、
まるで親戚の家に来たかのような和やかさの中、
今日も又感動の手挽き蕎麦。
これは、「手挽き十割」も頂きに来なくては 。

「ひらい はなれ」
埼玉県秩父市山田2675-20
11時半~15時(売れ切しまい)
火曜定休
禁煙
P5台
お店のHP
2021年 9月20日 「もりそば」「手挽き二八」「天ぷら」
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