扉を開くと、思わず「ただいま」とつぶやいてしまいそうな、
どこか懐かし～い思いを感じてしまう、昭和を思わせる優しい空気。
平日昼間の、のんびりとした空気がうれしく、カウンターに腰を下ろす。

「今日は雪になるかも」と天気予報も言っていたが、
寒々とした雨の中、傘を忘れて来て凍えた体には…



やっぱり、熱燗で温まらないと…
と、オススメされた、「喜久酔」しぼりたてを熱燗で。



お通しの定番「おから煮」をつまみながら、
今日は、食べてみたいと思っていた、ゆうさんの「出汁巻き玉子」も。



さすが、某日本料理店で働いて来ただけあり、この美しい出汁巻き。
箸を入れると、途端にじゅわ～っと出汁が染み出し、
口に含むと、出来たて熱々の玉子はふわっふわ。

甘さの入らない、すっきりとした出汁のみの関西風の味付けは、
お酒のあてによく合い、一人で頂くのにも丁度いい量。

これで、しばし、話などをしつつゆっくりと楽しみ…



〆は、二つの産地の蕎麦が盛られた「もりそば」を。



栃木「益子」の蕎麦は、微粉の中に粗挽きされた粒が浮く美しい姿。
手繰り上げると、ふわりと香ばしい香りが豊かに漂う。



口に含むと、ざらりとした、微かに感じるつぶつ感が心地よく、
しっとりとした腰の蕎麦を噛み締めると、深い風味がじわりと広がる。
久しぶりの眠庵の蕎麦は、やはり旨い… と、じっくり味わい…



続いて、やや細めに切られた「福島」の蕎麦。



こっちや、やや新鮮な穀物の香りを感じ、
噛み締めると、ぱきぱきとしたしっかりとした腰があり、
これも豊かな風味が、ぐんぐんと広がる。

甘さを全く含まない辛口の汁にちょっと浸し、するする手繰ってしまう。
最後には、とろりと白濁した蕎麦湯をゆっくりと堪能し…

ご馳走様でした～

やっぱり眠庵は美味しくて、楽しいなぁ…
と、まだ振りやまぬ雨の中も、なんだか足取り軽く駅まで 。

関連記事

• 緊急のお知らせ3＊神田「眠庵」 (2011/03/01)
• 神田　「匠」 (2010/12/06)
• 神田　「眠庵」　 (2010/11/18)
• 神田　「眠庵」　すりおろしで食べる絶品蕎麦 (2010/08/17)
• 神田　「眠庵」　お酒に合うサラダ (2010/06/15)
• 神保町　「松翁」　老舗の貫録 (2010/03/19)
• 市ヶ谷　「大川や」　日替わり昼膳 (2010/01/19)
• 神田　「眠庵」　期間限定　「出汁巻き玉子」 (2010/01/12)
• 神保町　「源四郎」　（閉店・松戸にて再開店） (2009/12/14)
• 飯田橋　「松匠」 (2009/09/11)
• 神田　「眠庵」 (2009/09/08)
• 神田　「大はし」　 (2009/08/01)
• 神田　「河北や」 (2009/07/31)
• 神田　「まつや」 (2007/12/11)
• 東京　「石月」 (2007/09/16)

スポンサーサイト