扉を開き入ると、年月感じる落ち着いた店内にコの字型のカウンター。
寡黙に炭をおこしているご主人に、にこにことした女将さんに迎えられ、

カウンターに並んで腰を下ろし、この陽気にまずは喉を潤わせなきゃ、



何をさて置き、生ビールで乾杯～



おっ、うれしいな、やきとり屋さんでもエビスのビール。
充てに出された、しゃきしゃきとした「じゃが芋のお浸し」もさっぱりしゃきしゃき。



ほっとし…、置かれている定番の品書きに、本日のメニューを見ると…
おっ！これだ、「生粉打ちそば」の文字、しかも、（即打）

と、すっかり期待膨らむのを感じながら…まずは、やきとり
いくつかのコースがある中から、「地鶏4本」のＢコース（1,050円）に、
その他、いくつかのお料理を注文～。



まずは、たっぷりのキャベツが出され、



続いて出されたのは、たっぷり盛られた蕪の「お新香」（400円）。



そして、炭火で焼かれた焼き鳥の、まずは「さび焼き」。
レア状態で焼かれた鶏ささみ肉は、ふわっふわ。山葵との相性ももちろんで…



二本目は、「正肉」、かりっと塩で焼かれた鶏肉、これは旨いっ。



さらに、お友達二人が「美味しい～っ」と絶叫していた「レバ刺し」。



お勧めされた「レバームース」（520円）、これが美味し～い
これも炭火で焼かれたバゲットは、炭の焼きが香しく、
とろけるような、まるで生クリームのように柔らか滑らかなレバームース。
（レバはダメだけど、レバパテは好き）

…と、この辺りでお酒も頂き、豊富に揃ったお酒から、
各々、「十四代」「刈穂」「出羽鶴」などを、飲みきりのグラスで頂いて…



焦がしダレが、なんとも言えない香ばしい、軟骨入りの「つくね」串。



食べ応え満点、塩加減も程良い、ジューシーな「手羽先」。



…と、コースの4本が出され終わり、最後に出される「鳥スープ」。
これが、又美味しくて…



お酒がまだ残っていたので、頼んだ「野菜串3本」（750円）。
どんこ椎茸は、身厚で野菜のエキスがしたたり、風味濃厚、



それに、葱にシシトウを、分けながら最後のお酒を楽しみながら、
いよいよ、「生粉打ち」を、注文～。

と、我々が頼むと、寡黙なご主人が一瞬にこっと微笑まれ…



その場で蕎麦粉に水を軽量して、おおっ、ボウルの中で水回し。
見る見る間に、粉はまとまり出し、捏ねに移り…



颯爽と、まな板の上でのされ、あっという間にリズミカルな音を立てて、
蕎麦切りに移る、その間実に10分程度 。



待つという時間もない程に、目の前に出された「生粉打ちそば」。



お聞きすると、八ヶ岳の知り合いから仕入れているそうで、
その蕎麦は、角が立ち、瑞々しく微粉で打たれた上品な姿。



若干、切り幅にムラがあるものの、そんなのはもうどうでもよく、
手繰り上げると、ふわりと鼻孔を過ぎゆく、軽やかな蕎麦の香り。



口に含むと、しっとりとしたしなやかな腰が心地よく、
噛みしめると、強くはないが、じわじわと蕎麦の風味が感じられる。
何よりも、蕎麦の素朴な穀物感がしかと感じられる、温もりある美味しさ。

汁がやや、個性的ではあったのだが、焼き鳥を楽しんだ後に、
しかも即打ちで、こんなお蕎麦が頂けるなんて、これはうれしい限り。



頃合いも見て出される蕎麦湯は、これもしっかりと白濁した熱々のもの。

こういうお店もあるんだなあ…と、感慨深くゆっくりと蕎麦湯を頂いて…
蕎麦専門店とは又違う、拘りいっぱいの蕎麦に、満足しかり。

ご馳走さまでした～

女将さんの暖かなお人柄が、心に残る、駒込密かな隠れ家。
Ｗさん、Ｈさん、紹介して下さり、ありがとうございました

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