ちょっと声がかかって、東洋大学でスケジュールぎっしりのお仕事。
やっと取れたお昼時間に…、来る途中、ここだったのか!と見かけたお店へと。
東洋大学正門すぐ前の通り沿いに、
今どきには珍しい、青いビニール屋根のレトロな佇まい。
看板の根岸流の文字が、江戸老舗の貫録をも感じるような…
江戸時代に千駄木の団子坂にできた「蔦屋」が本家という、歴史の長いお店。
(…というお店があるという事だけ知っていた(^^;)
本駒込 「本石磑蕎麦 白山 藪蔦」
いくつも並べられた植木に埋もれるような扉を開き、入ると…
おおっ、入った途端に感じる、レトロというか不思議で怪しい空間
おそるおそる足を踏み入れた私に、花番さんに通され中へ入ると…
漂う空気から感じる、落ち着くんだか着かないんだか、妙な感覚。
おしゃれ、とは違う、陰っぽい暗さの中、蛍光灯の灯りが照らされ、
昭和の食堂を思い出すような、簡素なテーブルが並ぶ店内。
かと思いきや、歌舞伎調の立派な屏風が置かれ、
その上には、これも立派な手彫りのお品書きが掛けられている。
紙を張り巡らせた妙な天井に、その下に所々に飾られた歌舞伎調の浮世絵…。
う~ん、怪しさ満点…
などと、ざっと見渡し、出された品書きを見ると、
「新碾き地粉蒸篭」1,300円、と、なかなか強気なお品書き 。
さらに二八と書かれた「せい篭」に、種物がいくつか並んでる。
花番さんに違いをお聞きすると、あまりぴんとした答えが来なかったので…、
今回は、取りあえず、二八の「せい篭」をお願いしてみる事に。
注文したところで、やっとお茶を出して頂き、ふと前を見ると、
絞め飾りのぶら下がった扉の中に、まるで祀られるように置かれた石臼。
その下に下げられた札には、「江戸伝統 蕎麦打処」の文字が光っている。
何とも妙な店内に、ちょっと心元無い気持ちでいると…
「お待たせしました」と、女将さん(?)が、出して下さった「せい篭そば」。
使い古された蒸篭に盛られた蕎麦は、挽きぐるみの平打ちの蕎麦。
その幅広の蕎麦の中に、細かな微粉のような蕎麦の欠片が盛り込まれ、
手繰り上げると、小豆のような穀物の香りがふわ~っと漂う。
口に含むと、むちっとしたしっかりとした腰があり、
噛み締めると豊かに広がる、渋さを含んだような穀物の香ばしい味わい。
こ、これは美味しいではないのっ
何よりもこの不思議な食感が楽しく、きちんとした量があるのもうれしい。
濃い目でまろやかな汁も又味わい深く、
たっぷり添えられた大根おろしを加えるとさらにおいしい。
頃合い見て出された、さらさら熱々の蕎麦湯を注ぎ入れ頂きながら、
これは、是非とも「新碾き地粉蒸篭」や、暖かい種物も食べてみたくなっている。
愛想がいいんだか、悪いんだかわからない応対も、
厨房がどこにあって、何をしているのかもわからない怪しさもあるけど、
この蕎麦は本物、何だか病みつきになりそうな不思議な味わい。
ご馳走様でした~
うーん、蕎麦はまだまだ奥深い…。
「本石磑蕎麦 白山 藪蔦」
文京区本駒込1-4-5
03-3947-0893
11:30~16:00 / 17:00~20:00
月曜休
禁煙
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食べてみたかったけど、選ばなくてよかったかもです(^^;。
お昼休みの時間だけで行くには、ちょっと難しそうですね…
本当に、すごーく、変!で、すごーく、怪しかったです。
肉じゃが、あったかしら…?
でも、この怪しさが、又行きたくなるような、
それも変!です(^^;
やや暫くすると、茹でる前に、打ち上がった蕎麦を舟にのせて見せに来ます。
それにつけても相変わらず変な店・・
そうそう、以前は肴に「肉ジャガ」「鯖の味噌煮」・・そんな変なのがありましたよ、酒は生酒「女泣かせ」ですぞ。
まったくもって 「変」!!
いや、でも、この怪しい雰囲気は、ちょっと気になったりも(笑)。
この店僕は完全に見過ごすでしょう、そもそも一見に何か訴えかける点ゼロです
そこが不思議な店との出会い、yukaさんにかかれば、「おう、いいじゃん」になりますね
毎回いろんな地域、参考にさせて貰ってます
いや、そんな風に言われるような~(^^l;
でも、ここの扉を開くのは、ちょっと勇気が要りました。私もチャレンジャーだなーなんて思ったり。。
ROM専さんのコメント大好きです。
又、お待ちしています♪
不思議で怪しくて、それでいてお蕎麦の美味しいお店です。
藪蔦か。
自分もいっぺんだけ行ったことありますよ。
味はあんまし記憶に残ってないですけどね。
それにしてもyukaさんはすばらしいですね。
開拓者精神というか貪欲というかチャレンジャーというか、
その飽くなき探求心には、惚れぼれします。
見習うべきところがたくさんありますね。
自分は松翁も童心舎にも行けてないのに……。しくしく。
それではまた。
「江戸時代の蕎麦屋さんってこんな感じだったのかなー」
と思わせるようなお店ですね!
ただ、蕎麦を食べる・・・
奥が深いですなあ♪
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