すでに1時も過ぎた時分。
だったら・・・と、市ヶ谷の「大川や」さんが新しく出したという、姉妹店へ伺ってみることに。
護国寺の駅を出てすぐ。
音羽通りに面して、立派な講談社の建物のほぼ真向かいに、ガラス張りのすっきりとした佇まい。
護国寺 「笊そば 蕎すけ」
ここも又、先月14日にオープンしたばかりの新しいお店 。
ガラス扉の奥に、赴きのあるえんじの暖簾がかけられているのを見つめ、扉を開く。
と、すぐに感じのいい花番さんが出てきて下さり、空いている席へと通される。
まだ新しいにもかかわらず、しっくりと落ち着いた空気は心地よく、腰を落ち着けながら、周りを見渡す。
浮いた感じもなく、モダンになりすぎない程度に盛り込んだ、和の空気。
テーブル席のみいくつか清楚に並べられたお店は、落ちついていて居心地もいい。
と、ほっとした心地で、出して頂いたお茶を頂きながら、置かれている品書を開く。
もりそば 600円・・
これはいいな~、などと思い、一通り目を通すと、テーブルの端には「ランチ限定 日替わり膳」なるものも。
野菜料理、天ぷら三点、味ご飯、十割そばで1,000円とはお値打ち
そして・・・、広げた品書の中に、「枡酒」の文字も見てしまい、友人たちとの昼酒も出来なかった寂しさに、まずは「枡酒」をお願いしてしまう。
快く受けて下さり、陶器の器に枡が置かれ・・・、
豪快にこぼして注いでくれるのが、ちょいっとうれしい
あてには、定番の「粗塩」に、しっとりとした「切干大根の煮物」の小鉢。
このちょっとした充てが添えられるのは、やはりいいな~
そして・・・、せっかくなので、この「日替わり膳」を、お蕎麦を後にしてお願いすることに。
頼むとまずは、「野菜の小鉢」が置かれる。
今日の小鉢は「とろろのすり流し汁」。
やさしい出汁で引かれた、やわらかくとろりとしたとろろ汁に、小口切りにされたインゲンが甘い。
ゆっくりこれを口に含みながら、頂く枡酒が美味しい。
そして、程なくして揚げたての「天ぷら」が、天つゆとパウダーソルトを添えて出される。
ナスに蓮根、そして才巻海老の三種。
お昼のご膳だからといって、手ぬかりのない、香ばしい胡麻油の香りが漂うきちんとした天ぷら。
さくっとした衣に、素材がきちんと生かされていて、ひとつひとつが美味しい。
ん~、流石、「大川や」さんのお店だ、と思わせられる。
しみじみと味わいながら、ゆったりとした空気の流れる店内で、しばし憩うひと時 。
お昼の営業が3時までなのもうれしく、読みかけの文庫本を広げ楽しんだ後に・・・
「お蕎麦を・・・」と、お声かけ。
茨城、堺町の蕎麦を十割で打った蕎麦。
つやつやとした丹精な細切りの蕎麦を手繰り寄せると、ふわ~と芳しい香りが漂う。
それを楽しみ、口に含むとしっかりとした腰。
滑らかな表面の蕎麦で、のど越しもよく、するりと喉元に落ちていく。
その後で、ゆっくりと広がる蕎麦の風味。出来たばかりとはいえ、「大川や」さんの蕎麦同様のきちんとした蕎麦で、安心して味わえるもの。
頃合を見て出された蕎麦湯は、しっかりと白濁して熱々。
もり汁に注ぎいれ頂くと、ほっとした心地を、改めて感じてしまう。
う~ん、これはいいな~
と、ほぼ満足に浸ったところで 、そうそうと、「味ご飯」。
もしかしたら・・・ と、(期待して)思っていたご飯は、予想的中
うれしい「竹の子ご飯」。ほんのりと竹の子の風味を感じるご飯に、これも大満足。
すっかりと頂くと、お腹もいっぱ~い
心ゆくまでにのんびりとお酒に、うれしいお昼のご膳を頂き、満喫した心地。
お勘定をしながら、
「こちらでは、粗挽きはやらないのですか?」
と、お聞きすると、様子を見て・・・、とのこと。
「大川や」さんの粗挽きは大好きなので、是非♪と、お願いしながらお店を後に。
オープン仕立てながら、浮いた感じもなく、しっとりとしたお店にすっかり好印象。
お料理もなかなかリーズナブルに揃っていたのもうれしく、
又ぜひ、伺いたいと思ってしまう。
できるなら・・、粗挽きもやってくれたらいいな~と思いつつ・・・
ご馳走さまでした~
大好きな人達とランチできなかったのは、悲しかったけど、
でも、これはこれで、ちょっといいひと時だったな~・・・
*お品書
笊そば 600円、おろし 800円、なっとう 900円、鴨笊 1,200円、穴子天笊 1,200円、才巻海老天笊 1,600円、かけ 600円、京きつね 800円、揚げ餅おろしそば 900円、鰊そば 1,200円など 大盛300円
板わさ、鳥わさ、うるめ鰯、生ゆば刺し 600円、しらすおろし 700円、そばがき、玉子焼き、鳥たたき 1,000円、鳥白焼き、穴子白焼き 1,300円、鰊旨煮 850円、あぶり鴨 1,500円、穴子天ぷら 750円、才巻海老天 950円など
小ビール 400円、ビール 600円、枡酒、燗酒、梅酒 600円、地酒いろいろ(別メニュー有)
「笊そば 蕎すけ」
文京区音羽2-4-2 ノーブル音羽1F
03-3941-3377
1:00~15:00/17:30~22:00
(土曜)11:30~21:00
日曜祝日定休 禁煙
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その蕎麦の拘りとかを考えると、高くても高いと思わなくなってしまう事もあるし、非常に難しい基準です・・・。
ね♪、でも枡酒頼んでしまいたくなりますよね。
ここは、バリューだと、私は思いました。
友人に「蕎麦は割高じゃない?」とよくいわれます
安ければ安い方がいいけど、どのくらいが目安かがわかりません
高いを主張する友人に聞いて見ると、もり600円が目安だといいます
まさにこの店なら安くていい店になります
僕もここに来れば升酒とセットを間違いなく頼みそうです
いや、友達が、既に行かれていたので、お聞きしていたんです。
駅でてすぐ目の前だから、分かりやすいです。
蕎麦は、ちょっと違うかしら?「大川や」さんでは、粗挽きしか食べたことがないもので・・・(^^;
ぜひ、試して教えてください。
先日、たじまのご亭主から電話番号を
教えてもらったばかり。
昨日、案山子行きました。
ひたひたと、また追いかける感じですね。
大川さんとは蕎麦の実が違いますね。
ブレンドを変えてあるのかな。
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