先日、ひめはるぜみさんが偶然に立ち寄ったとの記事を見つけ、読んでいたらもう、いてもたってもいられない。
行ってみたい・・・!
朝早々に病院に行き、その帰りに一路西立川まで
馴染みある西立川駅。
それを、昭和記念公園と反対の南口に降り、立川へと続く通りを雨の中歩いていると・・・
程なく、あまりにも突然に、はっとするような素敵なお店に行き当たる。
何てことのない普通の通り沿いに、すうっとそこだけ高原の風が流れてくるような、涼しげでシックな佇まい。
下ろされた橙色の暖簾が、ふと目を引き止める。
西立川 「手打ち蕎麦 萱草庵」
こんなところにこんな素敵なお店が・・・
と思いながら、表からも見える打ち場を目にしながら、暖簾を潜り扉を開く。
これは・・・、なんていい感じ
入ってすぐ右手には、ちょっと大きめな6人がけのテーブルが置かれ、
その奥には、すっと伸びた奥行きのある空間。
まだ匂い立つような新しい白木のテーブルに椅子が目に柔らかく、灯された明かりの優しさがふっと心を和ませる。
ほぼ昼調度。
まだお客さんがいらっしゃらない中、すぐに出てきて下さった花番さんに、「お好きなところにどうぞ」と笑顔で通され、このテーブル席のひとつに腰を下ろす。
ああ・・・、心地がいい
白木のテーブルの木肌は手に優しく、後ろに流れるジャズのBJM。
西立川の一角にいることをふと忘れてしまいそうになりながら、心和んでしまう気持ちのいい空気。
ほっとして見上げた照明が又とても素敵・・・
と、見上げていると程なく揚げ蕎麦を添えて、お茶と品書きが出される。
お茶を頂ながら開いた品書きの最初のページには、このお店の名前について書かれてる。
変わった屋号だなあ、と思っていたお名前は、なんと万葉集から取ったもの。
こういうのを見ると、あ~いいな~・・・と、ご主人のお人柄を感じてしまう。。
と、見ていると、先ほどの花番さんが心配そうな顔で
「ここ、すぐ分かりました?」
とおっしゃって下さる言葉が温かく、二三お話をしていると、ご主人も顔を出してくださり、ちょっとお話なども。
優しい笑顔のご主人は、あったかくとても素敵な方。
浅草の蕎上人でご修行なさっとのことで、ゆっくりと寛げるお店にしたくて・・・と、内装を初めテーブルや照明など時間をかけて作り上げたとのこと。
「この照明、すごく素敵ですね~」
と伝えると、うれしそうに
「はい、木を剥いで作ってもらったものなんですよ。灯りが柔らかいかな、と・・・」
との言葉に、食べるだけでなく、ここでゆっくりと寛ぐ事をも大事にしているのが伺え、うれしくなってしまう。
「どうぞ、ゆっくりなさって下さい」
おっしゃって下さり、先ほどDr.Go、いや、Dr.OK♪、のお言葉をもらったことだしと、改めて品書きを広げお酒の品書きを。
お、これは珍しいラインナップ。
蕎麦屋によくある銘柄とは一角画した、珍しいお酒の品書き。
ひとつひとつゆっくりと説明書きに目を通し、中から、これはやっぱり♪「店主の一押」と書かれた、岐阜のお酒「小左衛門」(純米無濾過)をお願いしてみることに。
このラインナップ、こちらのご主人もお酒がお好きなのね
「これは、美味しいですよ 」
とおっしゃりながら、花番さんが出して下さったお酒は、とても素敵な酒器に注がれて。
口に含むと、これは美味しい・・・
すっきりとしてフルーティー。それでいて、じわじわと旨さが広がる味わいがある。
ん~、昼酒にはたまらない。(昼酒はたまらない?^^)
一緒に頼んだ「にしんの棒煮」。
珍しいのは一片毎に柚子が乗せて出される采配。
しっかりじっくり煮込まれ、味の染み入った鰊は、とてもお酒を進ませる。
これは酒の肴にはたまらない一品だなぁと、しばしこれを口にし美酒を頂く幸せ。
とゆっくりと楽しんでいると、近くで働いていると見られるOLさん二人組み、さらに一人、そして又二人・・・
と、ぞくぞくとお客さんが入ってくる。
まだ開店して半月ばかり。
早くも近くの方々に支持されつつあるのが伺える。
さて、そろそろ私もお蕎麦をも・・・。
こちらのお蕎麦は、福井の蕎麦で打った二八のせいろに、八ヶ岳の蕎麦の十割蕎麦。
となったら、やはり十割蕎麦を頂こうと、お願いする。
程なくして目の前に置かれた蕎麦は、陶器の器に簀が敷かれ盛られて出される。
躍動感感じる蕎麦は、やや黒めの挽きぐるみ。ところどころに蕎麦の欠片が埋め込まれた、角の鋭く立った細切りの蕎麦。
手繰り上げると、ふわ~と広がる優しく温もり感じる穀物の香り。
口に含むと、これは旨い
むぎゅっと穀物が凝縮した感覚を感じる、穀物感溢れた蕎麦。
歯に食い込むようなしっとりとした腰が何とも言えず、噛み締めて行くと、蕎麦の甘みがじわじわと広がってくる。
さらに汁がいい。
鰹の風味がしっかりと土台となった、まろやかな辛汁。
この蕎麦とのバランスもいい濃さの汁で、ちょっと浸し頂くとさらに蕎麦の甘みがぐんっと増すかのよう。
師匠の蕎麦とは又異なる、ご主人の蕎麦に仕上がっているのも好ましく、するすると頂いてしまう。
心から満足しつつ、出された蕎麦湯を注ぎいれると、すぅ~と広がる蕎麦湯が美味しい。
ややぬるめだったのが残念ではあるが、これもたっぷりと頂いたら至福の心地に浸るひととき。。
まだ始められて程なくにしてこのお蕎麦、これはますます楽しみに思ってくる。
ご主人始め、花番さんの温かいもてなしも心地よく、
この西立川にこんな素敵なお店ができたことが何よりもうれしい。
ご馳走さまでした~
これからは・・・
昭和記念公園での用事が、又楽しみになってきそう~
*お品書き
二八そば 780円、十割そば 950円、天せいろ、鴨せいろ 1,400円、天ぷらそば、鴨南蛮 1,400円、山かけ 950円、卵とじ 900円
出し巻き玉子 500円、天ぷら盛り合わせ 950円、栃尾の油揚げ 600円、にしんの棒煮 300円、焼き海苔 450円、蕎麦のニョッキ 700円、タコのカルパッチョ 600円
生ビール 500円、小左衛門、惣邑、御湖鶴、まんさくの花、喜久酔など480円~ グラスワイン 400円、トートワーズ・クリーク (ボトル)1.980円、ジャン・バルモン 2,400円など
「手打ち蕎麦 萱草庵」
立川市富士見町1-15-7
042-528-2424
11:30~14:00 / 18:00~21:00
月曜、第一、三火曜定休
禁煙
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はい(^^)。ソバリエさんのお話もしましたよ~。
>飲兵衛にはたまらない蕎麦前
う、想像しただけで羨ましくなってしまいます。
これから、徐々に増えていくとしたら・・・
ますます楽しみです。
本当に素敵なお店で、とてもいい時間をすごさせて頂きました。
いつか笑門来福さんともお会いしたいです。
流石yukaさま、いつも素早いですね。
こちらのご主人は、
私たち江戸ソバリエ「石臼の会」会員でもあります。
開店前には仲間うちにも、蕎麦は勿論
それ以外にもさまざまなお料理を作ってふるまってくださり
いつも例外なくとても美味しいし、
飲兵衛には堪らない蕎麦前を用意してくれていました。
yukaさまが、さっそく訪問してくださったことが
仲間としても、とてもとても嬉しいです。
素敵なお店で、とてもうれしいです。
蕎麦もとてもよかったです。
ご主人、福生のお方なんだそうですよ。
気さくなお方なので、お話されたら楽しいかと思います(^^)
yukaさんが気に入っていただいた様子で 私も嬉しいです。
もう少し時間がたって ランチが出る頃に また伺いたいと思います。
明日重吉さん?
いいな~~、なんて思ってしまいます。
今年最後?
そか、忙しいんだね・・・。
私は、これから(^^v
お話してみたら、共通の知人がいたりで、
なんだかとても親しみを持ってしまいました。
西立川にお蕎麦屋さんが欲しい・・・
と思っていただけにうれしい限り。
です(^^)。
私は明日、今年最後の一人時間を
満喫するために、綾瀬の重吉さんで
昼酒予定☆わくわく~。。。
記事UPが今日でしたか~!
私も数時間前にUP致しました~!
自分のブログとこちらを重ねて拝見していると、
なにかオフ会でもあったかの様なタイミングですね。(笑)
それにしても本当、素敵なお店でしたね~。
ご主人はOPEN前 手に怪我をされ、
今も痛みを堪えながらの営業だとか・・・。
穏やかなご主人とこの空間、そしてあのお蕎麦と・・・
私も再訪確実です!(笑)
そういえばyukaさんも怪我をされたそうで、
大丈夫ですかぁ~、お大事になさって下さいね。
これから更に寒くなりますが、どうぞご自愛下さいませ。
それでは、また・・・
~追伸~
私が頂いた時の蕎麦湯は熱々で、(猫舌)
湯桶の蓋をはすにして冷ましてしまいました~。(野暮)
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