木々の温もりに包まれた暖かな店内で、
ご主人の優しい笑顔に迎えられ・・・、



今日の「きまぐれせいろ」にワクワクしつつ、



まずは、「わがままそば前」。
ラッキョウに糠漬け、甘酸っぱい極上南紅梅の、
食欲を促す前菜三品に、



かりっかりの蕎麦チップ、
ふわっふわの出汁巻き玉子に、
フルーツトマトはまるで苺、とても甘い 。



さらに、これは嬉しい、
「きぬたや」さんでまさかの「けんちんそば」が 。



様々な根菜の滋味が染みた熱々の汁に、
もちもちとした平打ちの蕎麦が香ばしく、
ん〜、これ美味しい　。

そして、今宵の「きまぐれせいろ」は、
茨城県常陸太田の「常陸秋そば」の、
挽き方を違えた5種類。



まずは、電動石臼挽き　篩い＃60



まるで更科蕎麦のような、透けるような白肌。
きりっとしてほろりと喉に落ち、
口に満ちる、崇高とした淑やかな甘み。

ああ…、「きぬたや」さんの蕎麦だ 。



続いて、同じく電動石臼挽き　篩い＃50



わずかな違いで、ほとんど違いは分からなけど…、



3枚目　電動石臼挽き　篩い＃40



おっ、ほのかに感じるざらつきに粒感 。



4枚目　電動石臼挽き　篩い＃32



これはしっかりと粒感があり、
研ぎ澄まされた洗練味から、
素朴な蕎麦の旨みが重なっている 。



5枚目は、手挽き石臼挽き　篩い＃24



繊細な細切りに、びっしりと透ける蕎麦の粒。
手挽きだからか、24メッシュの粗さからか、
喉元から鼻孔にびんびんと香りの余韻が響く
はぁ〜、たまらない 。



最後は、島根県雲南産　横田小そば
手挽きそば



あの横田小蕎麦が、なんって美しく澄んだ姿。
手繰った箸先から広がる馥郁とした香りに、
豊穣とした大地の味わいを秘め、
ああもう、ぞくぞくする程美味しい… 。



怒涛の如く置かれた６種の蕎麦、
ほのかに濁った蕎麦湯で余韻浸り…



食後は楽しいご主人との蕎麦談義。
今宵も充実したひと時に。

ご馳走様でした〜

「宝石を紡いだような蕎麦」とは御仁の言葉。
真にその通り、唯一無二の美しき蕎麦。
又、伺わせて頂きます 。

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