旅館のような立派な入口を入れば、目の前に飾られたお雛様。
靴を脱ぎ、花番さんに通された部屋は、窓から湖を眺められる、
ゆったりとした、掘りこみのテーブル席。

すぐに出されたお茶を頂き、早速置かれている品書きを開けば…



出てる出てる、ご主人が拘っている「粗挽きそば」。
甘皮を入れて打った、田舎蕎麦。

あの時の蕎麦に又会いたくて、私は迷わずこの「田舎」、
彼は「二八」のせいろに決め…、



「天ぷら」を添えて、逸る心を抑え早速注文。



待ちながら、コース料理やお酒の品書きなど眺めていると、



さ程待つことなく、ふたつの蕎麦に天麩羅、到着。



裏磐梯雄国の山の斜面の畑を指定して契約栽培した霧下蕎麦。
それを蟻巣石の石臼で丁寧に挽き打たれた「粗挽き田舎」。



う、美しい…
キラキラと水のヴェールを纏った蕎麦に目を見張る、
ぷつぷつ浮き、今にも飛び出てくるかのような蕎麦粒。



手繰り口にすれば、なんて優しい…
ほろりと零れるようなしとやかな腰。
はらはらと粒が零れるようにほどけ、芳ばしき風味が口に広がる。

ああ、久しぶりに頂くご主人の蕎麦、
以前よりも優しく柔和で、何て暖かいんだろう…
いくらでも食べてしまえそうな蕎麦で、これは美味しい 。



一方「せいろ」を前にし手繰った彼も一言、「旨い！」



見れば「せいろ」の方が、「田舎」よりもやや太め。



取り分け交換して食べて見れば…



「せいろ」もほのかに粒が混じる、やや粗挽き。
口にすれば、田舎とは又がらりと変わり、
もちっとしたしっかりとした腰があり、これも美味しいっ。

鰹の香り立つすっきりとした汁もよく…



立派な車海老に、茸や野菜の天麩羅も頂きながら、
お蕎麦ももっと食べたいね、と彼も同感。



しかも、うれしい「替え玉」が250円♪



「せいろ」も、きちんと味わいたくて、早速、替え玉を一枚注文。

「粗挽き田舎」の優しく繊細な粗挽きも美味しいが、
しっかりとした「せいろ」もどちらも美味しい。
やや切りムラはあるものの、二人ですっかり大満足 。



添えられた「ひじき」の小鉢をつまみながら、



蕎麦湯を注げば、とろりとした濃厚蕎麦湯。
余韻に浸りながら、たっぷりと頂いていると…、
後ろの席から、次々に「替え玉」コールがかかってる。

平日でも、後からぞくぞくとお客さんが続き、
開店してまだ１年とは思えない、早くも人気のお店だ 。

3年ぶりに会えた蕎麦、
ご主人の、思わず頬えんでしまう暖かな笑顔に見送られ…

ご馳走さまでした～

山中湖に来るのがすっかり楽しみになってきた。
又ぜひ、寄らせて頂きます

「石臼挽き手打そば　やまさと」

山梨県南都留郡山中湖村山中21
0555-62-6262
11：00～19:00
火曜日定休(祝日営業）
Ｐたっぷり
禁煙

お腹も心も満たされて、山中湖畔を気持ち良くドライブ。



きらきら湖面に浮かぶ富士山の絶景ビューを鑑賞したりし…



今度は彼が楽しみにしていた、「紅富士温泉」。
広々とした露天風呂からは、目の前に富士山。
温泉つかりながら富士山を独り占めなんて、も～う、極楽極楽 。

秋の夕暮れには、紅葉に紅富士、
湯ぶねには逆さ富士まで見られるそうで…
その時期にも、是非訪れたいな　。

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