FC2ブログ
    つれづれ蕎麦 
    野方 「藤二郎」 
    2012年02月29日 (水) 20:14 | 編集

    早朝降り出した雪は、すぐに大きな綿帽子になり始め…
    朝方に、今日の屋外作業は、即効中止になったけど、
    窓から眺める、みるみると積もって行く雪景色に心そわそわ。

    家でじっとなんてしていられない onpu.gif

    と、ふと先日「玄治」さんがおっしゃっていた、
    野方に新しく出来るというお蕎麦屋さんを思い出す。
    「弟弟子みたいなもので、ね…(^^)」
    とオススメされたお店は、もう開店しているはず。

    雪降る今日、これも何かの縁かもしれん、と
    車中からいつもと全く異なる銀世界を眺めながら、降り立った野方駅。

    12-2-29 店

    駅北口を降りれば、まだまだしんしんと降り続く雪の中、
    いつも賑わう商店街は、今日も人通り多く、紛れながら歩んで行くと…

    以前あった街蕎麦屋さんの居抜きのよう。
    すっと朱色の暖簾が、雪の中に映え佇む、落ち着いた店構え。

    野方 「江戸蕎麦手打ち しのぶ流 藤二郎」

    中休みなし、と聞いていたのもあって、
    ゆっくりと向かって来たら(各駅停車がいつも以上にノロノロ)、
    そろそろ3時になろうする、すっかり昼過ぎた時間。

    扉を開き入ると、開店してまだ1週間という新しさはなく、年季の入った店内。
    以前のお店をあまり手を加えずに始められたようで、
    ぴかぴか新品の店内とは違う、地に足付いた素朴なくつろぎ。

    「いらっしゃいませ~」と、明るく迎えてくれた花番さんの笑顔もうれしく、
    空いていたテーブルに腰を下ろせば、初めてとは思えない安らぎ感。

    12-2-29 品酒

    すぐに出されたお茶を口にし、早速置かれた品書きを手にすると、
    思った以上に豊富な上にリーズナブル、これはいいなぁ futt.gif

    12-2-29 品酒雪

    一通り眺めた後で、雪にちなんで「〆張鶴」「雪」を選び、熱燗で。

    12-2-29 d酒

    程なく出されたお酒は、透かしの入った白磁の徳利。
    きりっと辛口の熱燗は、きちんとふさわしい温度で出される配慮もうれしい。
    (奥から、燗の温度について話してる声が聞こえ、好感度アップm001.gif

    12-2-29 一品

    充てにも何か…と、見るとこれもとてもリーズナブル。
    中から、「旬野菜煮物」(350円)を選びお願いすると…

    12-2-29 煮物

    程なく出された小鉢の中は、思った以上に盛り沢山。

    12-2-29 煮物あぷ

    まさに旬の野菜が、一同に揃った炊き合わせ。
    南瓜に里芋、大根に人参、椎茸に牛蒡、彩を添えた菜の花。

    煮えばなの湯気を立てて出されるのもうれしく、どれもがしっとりと味が染み、
    どこか家庭的でありながらも上品、ほっとする旨みがじんわりfutt.gif

    熱燗に、このしみじみとした煮物を口にする安堵感。
    しばしゆっくり、静かに雪見酒を楽しんでいると…、

    12-2-29 時計

    ぼ~ん・・ぼ~ん…と、急に響く低い音。
    ああ、これも懐かしい、天井下掛けられた振り子の時計。

    さらにこれは気付かなかった!横には黒板書きされたお料理が。
    日替わりであろう品書きがあるとなると、さらに楽しみも増えるというもの。

    と見ていると、こんな時間でも、しかも開店してまだ間もなくの
    それも雪の日だとういうのに、ちょこちょこと入ってくるお客さん。
    早くもお客さんがついているんだなあ、と何だかうれしく感じつつ…futt.gif

    私もそろそろ、お蕎麦にしよう。

    12-2-29 品そば

    「冬のそば」の「鶏けんちん」にものすごく心惹かれたが、
    やはり、初めてのお店「せいろ」を食べてみたいし、天麩羅も気になる。

    12-2-29 そば

    と、多いかな、と思いながらも頼んだ「(旬)野菜天せいろ」。

    12-2-29 そばあぷ

    カラリとした天麩羅も美味しそう、…だけどまずは、お蕎麦をば niko.gif

    12-2-29 そばどあぷ

    練馬田中屋からの派出、「しのぶ流」とのご主人は、
    これまで、様々なところのカルチャーの蕎麦打ちの講師をしてきた方。
    二八で打たれた蕎麦は、江戸の粋感じる凛々しい姿。

    12-2-29 そばたべ

    早速手繰り口にすれば、きりっとした腰に、途端にするりと落ちる喉越し爽やか。
    歯ごたえに喉越し申し分のなく、後にふっと感じる清々しさ。
    さすが、練馬のたなかさんの蕎麦を継承する、正統な江戸蕎麦だ。

    まろやかに出汁の染みたもり汁もきちんと美味しく、
    そっと浸し手繰れば、しっかりと量もあった蕎麦がみるみると減って行く。
    うんうん、これはいいなあ futt.gif

    12-2-29 天麩羅

    途中はさむ天麩羅も、これもからりと揚げられ軽やかな仕上がり。
    しかも、南瓜に薩摩、新玉ねぎに春菊、菜の花…などなど盛り沢山で、
    これを天先で頂いても、よかったなあ、などと思いつつも…

    食べられるかしらと思ったのに、気付いたら完食~niko.gif
    頃合い見て出してくれるのもうれしい蕎麦湯は、ナチュラルで熱々。
    ゆっくりと注ぎ、これもたっぷりと頂いて…

    お勘定をと席を立ち、顔を出して下さったご主人は、
    爽やかな笑顔の男前 heart.gif、生き生きとして意欲溢れた姿に、
    お話ししているだけで、ますます楽しみになってくる。

    野方に又一つ、それも中休みナシのお店が出来たのが何よりうれしく…

    ご馳走様でした~hahha.gif

    外に出たら、雪も小ぶりに、そろそろやんでしまいそう。
    やれやれ、帰ったら雪かきだ ase2.gif



    12-2-29 暖簾
    「江戸蕎麦手打ち しのぶ流 藤二郎」

    中野区野方6-8-5
    03-3223-4233
    11:00~22:00
    月曜・第4日曜定休
    禁煙


    関連記事
    スポンサーサイト



    コメント
    この記事へのコメント
    DW様
    読ませて頂きました(^^)。
    早速、見て行ってくれたのがとてもうれしかったです。
    居抜きのままの、昔ながらの街蕎麦屋の風情でがんばる若き亭主!
    応援したいお店です。

    野方にあと2,3軒、いいですね~。
    あと私の願いは、各駅に1店欲しいと思っているところです。
    2012/03/11(日) 21:48:24 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    野方は新たな蕎麦激戦地?
    早速、行かせていただきました。
    野方に楽しみな店が一つ増えました。
    野方には良い飲み屋もあり、後1~2軒よい蕎麦屋が出来ると、通勤の楽しみが増えます。
    2012/03/11(日) 16:28:54 | URL | DW #-[編集]
    柚め様
    東京はどちらに来られるのかしら(^^)。
    私は、今、そちらに行きたくてうずうずと計画しているところです♪。

    こちらこそ、いつも暖かなコメント、ありがとうございます(u_u*)~。
    2012/03/05(月) 09:35:05 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    理想的な値段設定☆
    いつもいつも、本当に素敵な記事に感謝しておりますm(__)m

    中休みも無く、このコストパフォーマンス・・・
    素晴らしいですね。

    来月、トウキョに行くので寄ってみようかな・・・。
    2012/03/04(日) 09:15:06 | URL | 柚め #/gBLyVR.[編集]
    tatenon様
    はい、さすが講師をずっとなさっていた方、蕎麦はもう言う事なしだと思います。

    駅からも近くて、中休みナシ、
    うれしいですよね~(^^)
    2012/03/04(日) 08:52:48 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    この値段で落ち着いた雰囲気で一杯やれるのは素敵ですね。そばもまことによさげ。近いうちに行ってみます。

    PS.住所でyahoo地図を見ると確かに「巴屋ビル」ですね。
    2012/03/03(土) 13:27:34 | URL | tatenon #-[編集]
    真秀様
    そうなんです、又新たにお店が出来、しかも中休みなしとはうれしい限り。
    この日の前の日には、玄冶さんご夫妻がお手伝いに来ていらしたそうです(^^)。

    しかしして、お見事、
    そう「巴屋」さんだった場所。
    私も入った事はなかったのですが、長閑な街蕎麦屋の風情そのままで、気どりなく気兼ねなく寛げました。
    ぜひ(^^)
    2012/03/03(土) 11:01:31 | URL | yuka #0kufgj3.[編集]
    こちらは
    こちらは確か、普通の町蕎麦屋さんの有った場所ですね。
    (壁に名残がありますが「巴屋」さんだったかな?)
    入ったことが無いので中は判りませんが、外の造作は、ほぼ以前のお店のままだと思います。
    その分、新鮮さはありませんが、落ち着ける空間になっているかも。
    中休みなしも嬉しいですね。

    野方は、「かわむら」さんの閉店以来寄る機会が少なくなっていましたが、
    こちらのお店は、是非、伺ってみたいです。
    2012/03/03(土) 10:55:47 | URL | 真秀 #t50BOgd.[編集]
    コメントを投稿する
    URL :
    コメント :
    パスワード :
    秘密 : 管理者にだけ表示を許可する
     
    トラックバック
    この記事のトラックバックURL
    この記事へのトラックバック
    fc2bookmark
    copyright © 2004 Powered By FC2 allrights reserved. / template: sukechan

    Copyrite(C)2005ー2008 yuka. All rights reserved.

    本サイトの写真の著作権は 作成者にあり、他のサイトの転用は一切禁じます。

    Copyright(C) 2006 つれづれ蕎麦 All Right Reserved.
    1. オンラインカウンター