宿を早めに出発し、華厳の滝に、東照宮を拝観して、再び今市へ。
何百年もの間息づいている、雄々しく並ぶ杉林を通りぬけ、
お昼を頂きに、大室ダムへと…
今が最盛期とばかりに咲きそろった桜の木々が彩る大室ダムの丁度手前。
雑木林の中にほっこりと佇む、まだ新しいお蕎麦屋さん。
日光市大室 蕎麦、甘味 「草允 わらび野」 (sohin warabino)
ほのぼのとしてかわいらしい雰囲気漂うお店を前にし、ほっとしながら暖簾を潜ると…
これはすごいっっ。
昼とうに過ぎた時間にも関わらず、まだまだ店内は大賑わいで、中にも外にも待ちのお客さん。
入口の花番さんに名前を伝え、どのくらいかお聞きすると、30分から1時間くらいかかるとのこと。
どうしようか、とも思ったが、せっかくなので、周りを散策しながら待つ事に。
ダムの周りをのんびり歩いていると道路横の野原には、懐かしいツクシンボ。
子供の頃を思い出しながら摘んでたら、こんなに採っちゃった
などしてたら、時間もいつしか過ぎ…、ようやく名前を呼ばれ、靴を脱いで店内へ。
入った店内は、なんて素敵…。
板間の感触が心地のいい店内は、目の前にダムを眺められる大きく取られた窓に面して、長~く作られたカウンター席。
皆さん、心地良さそうに花見を兼ねながらの時間を楽しんでいる様子。
このカウンター席いいなぁ~、とすぐに思ったが、通されたのはその後ろに作られたゆったりとしたテーブル席。
とは言え、ここも又ゆっくりと寛げるテーブルで、後ろから眺める景色も又いいもの。
すぐににこにことして感じのいい花番さんが、
「テーブル席ですみません…」
とおっしゃりながら、お茶と品書きを出して下さり、早速吟味。
蕎麦はもり蕎麦にいくつかのすっきりとしたお品書き。
中に、地元の蕎麦なのだろうか、「日光白雪そば」などや、きんぴら牛蒡が真ん中にたっぷりと盛られた「山里野菜そば」など珍しい品書きもあったのだが、ここはやはり素の「もりそば」を頂きたい。
と、二人「もりそば」(彼は大盛り)に、海老と貝柱の「掻き揚げ」をお願いする事に。
程なくして出された蕎麦は、これも底下げの笊にたっぷりと。
添えて出された薬味の葱も山葵も丁寧なしつらえ。
と、早速手繰り上げた蕎麦は、平打ちぎみのやや太めの蕎麦。
その表面には、蕎麦の欠片が散り瑞々しく輝く様が美しく、出された瞬間うれしくなってしまう。
見とれながら手繰り上げると、ふわりと香る穀物の香り。
口に含むと、しゃきっと冷水で〆られた感触が心地よく、しっかりと腰のある歯ごたえ。
うれしくこの蕎麦を噛み締めると、じわじわと広がる蕎麦の風味に、じわ~っと濃い甘みが広がってくる。
これは美味しい、と頂く蕎麦は喉越しもよく、するすると入ってしまう。
彼も満足そうに食べている姿を見つつ、結構しっかりと量のある蕎麦もあっという間に…。
さらにこの掻き揚げが美味しい♪
カラリっと揚げられたプリプリの小海老に、コロンコロンとたっぷりと入った小柱。
アスパラかと思った葱はまったりとろりとして甘く、珍しい青ネギの天ぷら。
抹茶塩が添えてあるのも好ましく、これは美味しい天ぷら。
(野菜天ぷらも食べてみたいな~…)
と、「美味しいねぇ」と話しつつ、食べ終える寸前で出された蕎麦湯。
「この海苔を蕎麦湯に入れて召し上がってください」
と、ふかふかと湯気を立てている蕎麦湯に、これは珍しい乾燥した生海苔が添えて出される。
言われた通り、しっかりと白濁した熱々の蕎麦湯を注ぎいれ、それにこの海苔を入れて頂いてみると…
こ、これは美味しい~
やや甘めのまろやかな汁に味わいある蕎麦湯、それにこの海苔の香ばしい風味が加わり、そのままでスープ、いやまるで立派なお吸い物のような味わい。
2人蕎麦湯のお変わりまでして、これもたっぷりと頂き、すっかり大満足
満喫した思いで席を立ち、落ち着いて見ると入口には立派な打ち場があり、中には電動の石臼もしっかり鎮座。
ここも自家製粉のお店なんだ…
と、ここの蕎麦の美味しさ、そして快い花番さんの応対、素晴らしい景観を望めるお店に、いいお店あなぁ、としみじみと思う。
又、訪れてみたいなぁ、と、心に思いながら…
ご馳走様でした~
私に、は・・・、「努力賞」はもう少し先かしらん~
*お品書き
もりそば 650円、鴨汁そば 1,200円、白雪そば 950円、山里野菜そば 1,050円、とろろそば 850円、海老と小柱の掻き揚げ 500円、野菜天ぷら 500円、かもねぎ 550円、かけ 650円、鴨南蛮 1,200円、かきあげそば 1,150円、
ビール 550円、仙禽吟なま(1合)450円、杉並木(2合)750円、蕎麦焼酎 400円
あんみつ 350円、くりぃむあんみつ 450円、わらびもち、おしるこ 400円
蕎麦、甘味 「草允 わらび野」
栃木県日光市大室2009-1
0288-23-8022
11:30~15:00(蕎麦)
11:30~18:00(甘味)
金土日祝 11:30~19:30(蕎麦甘味)
水曜、第2木曜定休
Pあり 禁煙
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今年はきちんと紅葉見に行ってなかったので、羨ましい。
小代行川庵、小来川山帰来にも行ってみたいです♪
http://stk1031.blogspot.com/2019/10/blog-post_25.html
翌月に日帰りで行った那須の雅山も美味しかったです。
http://stk1031.blogspot.com/2019/11/agcafe.html
気持ち、分かります…。
実は、私も出発前に調べた、ここのお蕎麦の写真を見て、咄嗟に決めたのですが、実際に出てきたお蕎麦はちょっと違っていたのは、確かです。。
でも、ここもよかったですよ。。。
次回伺う時は、ジモッピー蕎麦も食べてみます♪
それはそうと…「わたなべ食堂」、又行きたいな~…
難しいところでしょ。
絶対値としての美味しさより、その地の色が少しでもあるお店をと思ってでしたが・・
本当は「蕎香」「季流」「三たて」「こむらさき」あたりをと思っていました。これらのお店は悪く言えば垢抜けないジモッピーのお蕎麦です。だからこそお薦めしたかった。
ここも出来た当初はもっとへたかすな平打ち麺でジャリつくような農協系の製粉した雑な粉だったからお勧めしたんですが・・様相が変わっている・・
季流を除けばどこも農家、農協系で地元に愛されるお店です。
たまに絶対値としての蕎麦歩きでなく、ジモッピー密着型の良い店巡りも楽しいですよ。(島田の藪、小布施のせきざわ、黒姫・・いやもう越してしまったから違うがふじおか・・・対する富倉食堂、わたなべ、郷土食堂 等々)
こんな作りのお店、いいですよね~~(^^)。
(次はここに座りたい・・)
咳しなくても、
ビールにつまみは、当然~♪
で・す・よん(^^v
(取りあえず、今日はすぐに冷えたビールと自家製ポテトサラダで♪)
yukaさんの努力賞は、
相手方の「ゴホン」という咳払い一つで
ビールとオツマミを出す事が出来、そこから20年後位でしょうか?!
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