せっかくのこの機会、と、以前から一度伺ってみたいな~と思っていたお店へ足をのばしてみることに。
新所沢駅、東口。
駅前ロータリーからまっすぐ延びる町の中核を走る通りを、そのままずんずんと歩いていく。
・・・と、いつしかぽつぽつと雨粒が。。
今日の予報で雨とは言ってなかったのに~
と、ちょっと恨めしく思いながら、信号を超え、やや静かになってきた頃合に、道に面してふっと趣ある建物に行き当たる。
新所沢 「手打ち蕎麦 一茶庵」
列記とした、その名も「一茶庵」。
まさかランチのメニュ-があるとは知らなかったので、ちょっとびっくり。
でも、とっても美味しそう~
入り口には、全部の品書きもガラスの中に貼られ、ちょっと目を通しながら、さりげなく下ろされた暖簾を潜る。
急に思い立って来たので、午後1時もとうに過ぎた昼下がり。
入ってすぐ並べられたテーブル席、カウンタにはお客さんがなく、
「どちらでもお好きなところにどうぞ」
と花番さんに通され、テーブル席の一番奥に腰を下ろす。
すぐにお茶を出され、置かれていた品書きを改めて広げていると、衝立仕立ての壁の向こうからは、楽しげな声が優しい音楽のように聞こえてくる。
どうやら、小上がりの席もあるようで、年配の女性のグループかな?とても楽そうに話している声がなんだか心地いい 。
まずは、何はともあれ熱燗を・・・
と、来る道中思っていたのだが、開いた品書きの中のお酒のなかなかいいラインナップに、気分一転。
中から久しぶりに、「真澄辛口生純米吟醸」をお願いすることに。
程なく出されたお酒は、氷の埋め込まれた徳利に、いくつも入ったお猪口の籠が出される。
そっと添えられたお通しは、こってりとした味噌の乗った風呂吹き大根に、大根菜とじゃこの炒ったもの。
どちらもお酒にいいアテにうれしく頂きながら、再び品書きを開き、お料理に蕎麦の品書きを吟味。
これがとっても豊富なメニューで見ていて楽しい。
お酒にお料理3品と蕎麦の「ほろよいセット」なんてうれしいな~・・・などと思いながら、中の十割にさらしな、温蕎麦のつく「にぎわい三色そば」や、ランチサービスの掻き揚げに小鉢のつく「ランチ掻き揚げそば」もいいなぁ、と迷ってしまう。
丁度、新しいお客さんがいらっしゃり顔を出されたにこやかな女将さんに、気になる掻き揚げをお聞きすると、
「うちの掻き揚げはちょっと珍しくて、ね、結構人気なんですよ」
とにこにことおっしゃるのをお聞きし、せっかくのランチタイムと、この「ランチ掻き揚げ天せいろ」を、お蕎麦はお声がけでお願いすることに。
程なくして出された掻き揚げは、とっても美味しそう~~
さっくりとした天衣の冠の載った掻き揚げに、ふと「よし木」さんの掻き揚げを思い出す。
箸を入れると、サクサクサク・・・サササっと毀れるような、軽やかな衣。
その中からは、ごろごろと鮮やかな海老にイカがいくつもいくつも埋め込まれている。
口に含むと、カラリとして軽やかな衣を纏った中の具どれもが美味しい。
ぷりっぷりの海老は風味が濃く、烏賊好きとしてはこのサイコロ状のイカが又うれしい。
ナスにかぼちゃ、レンコン、青菜・・・と野菜も種類豊富な掻き揚げで、これは絶品
それに添えられた、ほっこり甘めのカボチャの煮物に、胡瓜と大根の漬物がついて・・・
そしてお蕎麦も頂けて1,000円ぽっきりなんて、なんてうれしい♪
・・・と、この掻き揚げを満喫したところで、お声をかけていよいよお蕎麦をも。
「もしよかったら、100円増しになりますが、せいろを十割にすることもできますよ」
とおっしゃって下さったので、うれしく十割でお願いすることに。
「きれいでしょう~♪、新そばなんですよ」
と慈しむような微笑で女将さんが出して下さった蕎麦は、八ヶ岳山麓の玄蕎麦を石臼で挽き、湧き水で打ったもの。
きりっと角が立ち、切り幅長さにムラのない、きらきらと輝く丹精な細切り。
手繰り口に含むと、もちもちとした心地のいい腰が歯を包む。
この感触がとても心地よく、その後でするりと流れるような爽やかなのど越し。
香り風味は、やや穏やかではあるが気持ちのいい蕎麦。
汁は上品に出汁のとられたすっきりとした辛口で、一茶庵らしく後にふっと酸味が残るもの。
この汁をちょんっと浸し頂くと、柔らかく蕎麦の甘みが引き出されるよう。
とするすると頂き、最後にさらさらとしたナチュラルに白濁した蕎麦湯を注ぎいれたっぷりと頂くと、寒さも忘れ満足な心地に浸る。
お勘定をしようと席を立つと、女将さんが丁寧に
「今せっかくの新そばだから、またいらしてね、そろそろ柚子きりも始まりますし 」
と、素敵な笑顔で声をかけて下さる。
上品で丁寧で、心温かな女将さんのもてなしは本当に素晴らしく、ほんのひと時の時間がほっと暖かい気持ちでいっぱいに・・・。
ご馳走さまでした~
いいお店だな~と、感じ入りながら、又霙交じりの中駅へと。
今度来たら・・・、掻き揚げにいくつものお料理のつく「そば楽膳」を頂いて、もっとゆっくりしに来たいな。。
お品書き
十割、さらしな 750円、太打田舎、せいろ 650円、二色 750円、三色 950円、とろろ 850円、鴨汁 1,000円、あじわい三色(十割・さらしな・ミニ鴨南)1,500円、ふるまい三色(十割・さらしな・葱南) 1,300円ほか、かけ 650円、きざみ 750円、きのこ、葱南 800円、鴨南蛮、けんちん 1,000円など
野菜天ぷら 600円、掻き揚げ 650円、天盛り 850円
蕎麦味噌、蕎麦豆腐 400円、板わさ 350円、漬物 500円、鴨焼き 900円、そばがき 800円、出し巻き 650円、焼きナスサラダ 800円など豊富
立山、久保田(百)、真澄、八海山、〆張鶴、萬寿鏡など 500円~
「手打ちそば 一茶庵」
埼玉県所沢市松葉町31-1
04-2992-1533
11:30~14:30 / 17:30~21:00
月曜、毎月13日定休日
12月31日は予約のみ
禁煙 P有り
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栃木とも違うようですね・・・。ううむ、独立系??
>コラボ
何か新商品があるんですか?
ちょっと気になります♪♪
>掻き揚げ
その分カロリー消化して、たまには頂きましょうよ~(^^)
もう少し近ければ・・・、などと思ってしまいました。
この掻き揚げはよかったです。衣もよかったし、ごろごろと豪華に入った具が、美味しくて・・・(^^)。
どのようなお客さんにも喜んでもらえるように・・
との配慮が伺え、とても心地のいいお店でした。
そばの写真を見て、蕎麦の細さが足利とはかなり違うかなぁと思ってました。
近く足利の「一茶庵」さんと弊社のそばつゆと一緒に商品のコラボをして販売する予定なんで気になっちゃいました。
写真のかき揚げが美味しそうですが、メタボな私には、厳禁なメニューです(泣)
おなか一杯、蕎麦とかき揚げを堪能したいですね。
確か横浜にもあったような・・・
かき揚げ美味しそうでした~
メタボな自分はかき揚げ厳禁な最近です。
夜のほろ酔いセットは秀逸です、これはうれしい♪
ただ、不思議なのは日本酒にかけ蕎麦が無い?
ランチの「掻き揚げ天せいろ」の良いですね、これで千円とは!
ほんとだ、「よし木」さんのに似ています、美味しそう。
至る所にお客様に満足してもらおうとの努力と工夫が見えますね、
近くにあったら、足げく通よいそうな素敵で気取らないお店ですね♪
この掻き揚げ♪素敵でしょう(^^)。私は天ぷらの中でも、とかく掻き揚げが好きなんです。お店によって、又ぜんぜんタイプが異なるので、とても興味深いです。
>テレビ東京の旅番組を見て・・・
うふふ、とってもうれしいです(^^)。
それはそうと、その番組、見たかったです・・・。
私も、品書きと一緒に挟まれていた「そば楽膳」(前菜、そば豆腐、かきあげ、そばの実雑炊、二色そば、デザート)2,000円というのに、とっても挽かれてしまいました。
足利一茶庵の系列ではないっ??
し、知りませんでした。言われて見れば、なんとなく・・・?
でも、居心地もよく、何より女将さんが本当に暖かく、いいお店でした。
こちらのお店の徳利と、掻き揚げに魅せられてしまいました。
今まで掻き揚げを食べるチャンスが、なかなかありませんで・・・。つい野菜や海老の単品の天麩羅を頼んでしまいますもので。
でも、この海老のプリプリしたお写真を見させていただいて、こちらのは是非いただいてみたくなりました♪
お蕎麦と合いますね♪
昨日はうたた寝しながら、テレビ東京の旅番組を見ておりましたら、蕎麦懐石が紹介されまして、頭の中は即座に蕎麦=yukaさんと結びついてしまいました(*^^*)
夜の蕎麦コースもなかなかお値打ちでよいですよ。
夜は、結構混みますので予約した方が無難かも。
こちらのお店ですが、
名前は、「一茶庵」ですが、
足利の一茶庵の系列では無く、
独立系だと聞いた事があります。
真偽は、ちょっと不明確ですが。
→ yuka (04/08)
→ yuka (04/08)
→ sherbetsST (04/02)
→ gun (03/27)
→ yuka (03/19)