仕事を済ませたら、これはもう、ビールが飲みた~い
なんて思いながら、ふっと知らない街を訪れたくなってきて、咄嗟、久々に東上線に乗り込んでみる。この電車に乗るのは、かれこれ10年ぶりだろうか・・・。
流れていく景色に、以前親戚が住んでいて、度々訪れた中板橋や大山の活気ある商店街が目に浮かぶ。
それを過ぎ、ときわ台で下車。
前々から気になっていた、みかかさんが星四つつけていたお店へ行ってみよう~♪
駅北口を出て、駅前広場のようなロータリー横に繋がる、左に向かう通りを進む。
東武ストアを通り過ぎ、そのまま歩いていると・・・
程なく、ひらひらと舞う「手打ちそば」の旗が目の先に見えてくる。
通りに面して、すっきりとして上品な日本情緒の趣きのある、清楚な佇まい。
ときわ台 北口 「手打そば 舟蕎山」
入り口に置かれている品書きにちょっと目を通し、扉を開く。
午後1時になろうかという昼下がり。
入った店内は、すっきりとして落ち着いた和の空気漂う空間。
大きく取られた窓からは、横に植え込み去れた竹が広がり、奥にはゆったりとした小上がりの席。
すぐに「いらっしゃいませ~」と、熟練した花番さんに笑顔で迎えられ、空いていたテーブルの一つに腰を下ろす。
テーブル横に置かれた品書きを手にとり・・・、
中に書かれた、「恵比寿生」を確認して、まずは生ビールを
きんっと冷えたビールが、からからの体にすぅ~っと入り・・・
おいっしぃ~
やっぱり夏はビールじゃね♪
ちょこっと添えられた、「梅くらげ」が、さっぱりコリコリ。
喉も潤ったところで、改めて品書きを。
蕎麦はもちろん、お料理、お酒、なかなか豊富な品揃え。
これは、蕎麦前が楽しいな~・・と、思わせるお料理が並ぶ中、写真のお漬物がとても美味しそうだったので、「漬物盛り合わせ」もお願いすることに。
程なくして出された「漬物盛り合わせ」は、盛りだくさん。
「さっぱりとした浅漬け」、と書かれていた通り、ぱりぱりとした瑞々しい胡瓜に、さっと漬けられた茄子、それに甘酢漬けの茗荷がたまらない。横にそっと盛られた山葵菜の漬物が、キク~っっ。
と、ゆっくり涼を感じながら、漬物にビールを、前の竹林を前に頂く心落ち着くひと時。
出て行くお客さんがいれば、すぐに又お客さんが入ってきて・・・という、自然な流れも心地よく、すっかり和んでしまう。
それにしても、盛りのたっぷりのお漬物。
ぽりぽりと胡瓜をかじっていたら、ふっと自分がカブトムシになったような気持ちも感じてきたので・・・
そろそろ、お蕎麦をも。
と、再び手にした品書きの中のお蕎麦は、「せいろ」に「田舎」の二種。
それにいくつかの冷たい蕎麦、温かい蕎麦が並ぶ中に、気になる一品が・・・。
「完熟トマトとなすのせいろ」・・・
茄子や、椎茸のせいろはこれまで食べたことがあるけど、トマトと茄子・・・?しかも完熟。
この組み合わせだと、パスタになってしまうのでは、などと思い、通りがかった花番さんに
「これは、温かい汁なんですか?」
とお聞きすると、
「そうそう、温かい汁。ここオリジナルのメニューでね、人気の品で、勧めですよ 」
と、自信たっぷりの言葉に、お願いしてみることに。
そして、程なくして目の前に置かれた「完熟トマトとなすのせいろ」そば。
長方形の蒸篭に三つ山に盛られた(・・・ってことは~)蕎麦は、角のきりりっと立った丹精な細切り。
それに、たっぷりとよそられたトマトと茄子の浮かぶ、ほかほかと湯気の立つ汁。
まずは、蕎麦をそのまま頂こうと、手繰り寄せ口に含むと、しゃきっとしたしっかりとした腰。さすがにこの時期、香り風味は穏やかではあるが、穀物感たっぷりのこの歯ごたえが心地いい。
石臼挽き自家製粉、二八で打たれているとのこと。
つなぎ感を感じさせない腰加減に、喉越しも爽やかで、後にふんわりと甘みを残す美味しい蕎麦。
と、お蕎麦に満足したところで・・・
目の前でほかほかと湯気をたてているお汁をも。
まずはそっと一口、汁を口にすると、鰹の出汁を感じるまろやかな中に、ふわ~っと熱せられたトマトの甘みに、優しい酸味が加わりほっとする味わい。
これ!美味しいっ
おでんの中のトマトのような、トロンっとしたトマトが又よく、それに合わさる茄子の相性もばっちり。控えめに入れられた脇役の葱もとろとろで・・・、和風ラタティユのような感じかな?
そして、おずおずとこの汁に蕎麦を浸し頂くと、熱々の汁にからまった蕎麦は、さらに甘みを増すかのようで、纏った味が旨い。
思ったよりもずっと柔らかい感覚の汁で、これは・・・、私には鴨汁よりうれしいカモ??
うれしく、手繰りからめ・・・と、頂いていたら、あっという間に食べてしまう。
頃合を見て、先ほどの花番さんが、蕎麦湯を出してくださりながら、
「どうだった?」
と、満足そうな私に親しみやすく聞いて下さるのも、くうれしい。
「意外なようで・・・、とっても美味しかったです」
と伝えると、うれしそうに微笑んで下さり、
「これは、もり汁、蕎麦湯、これでも飲んでね」
と、これもうれしい配慮。
トマトの汁もたっぷりと頂きながら、さらにこのもり汁に優しく白濁した熱々の蕎麦湯を注ぎ頂くと、雑味のないすぅ~っと伸びる汁の美味しさも実感する。
と、改めて出された食後のお茶には、一緒に「おこし」まで。
懐かしさのある「おこし」もうれしく頂き、満喫した思い 。
落ち着いてしっとりとしたお店に、親しみやすい花番さんの応対心地よく、満足な心地
でお店を後に・・・。
ご馳走さまでした~
来てみてよかった、と暖かい気持ちを感じながら、
今度は、「田舎」もぜひ、食べてみたいな~・・・
*お品書き
せいろ、田舎 800円、辛味大根 900円、そばとろ 1,300円、鴨せりろ 1,500円、完熟トマトとなすのせいろ 1,200円、天せいろ 1,800円、かけ 800円、玉子とじ 900円、にしんそば 1,100円、鴨南蛮 1,500円、いなり 150円、ミニとろろ丼 300円
枝豆 300円、豆腐よう 400円、にしん棒煮 400円、クリーム豆腐 500円、いか炙り焼き 600円、鴨ぬき 700円、冷奴 350円、たこわさ 300円、お漬物 500円、珍味三種 700円など
ビール 600円、地酒10種ほど 600円~
「手打ち蕎麦 舟蕎山」
板橋区常盤台2-1-17
03-5392-5733
11:30~14:30 /
18:00~20:30(土日は17:00より)
月曜定休
お店のHP
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落ち着いていて、それでいて暖かみのあるいいお店でした。
蕎麦もよかったです。
次々とお客さんが訪れて、とても人気なお店と見受けられました。
近くに行ったら、又伺いたいお店です。
地元の方、ご推薦のお店だったんですね♪
居心地もよく、花番さんたちも気さくで応対よく、
お料理も豊富でお酒も豊富。
それでいて、蕎麦もウマい、
いいお店でした。
お気楽もん様もぜひ(^^)。
でも残念。お気楽さんからの報告を待ってればよかったな~、なんて。
今度、又、どこか教えて下さい(^_-)
これは、美味しそう!
今度作ってみようかしら。
キュウリや、蕪の味噌漬けも美味しいんですよ。ただ、まぶしてラップにくるんで一日置くだけ。
今度やってみてください(^^)
生粉亭・・・、ああ、ここも又行きたい。。
(確かにランチありましたね♪)
最後のおこし、私も、これがすごーく好きです(^^)
実は、常盤台に住む会社の同僚から「酒飲み蕎麦好きにはもってこいの店だから行ってみな。」と言われていたお店です。
一回行ってみて、yukaさんに報告しようと思っていたのに・・・
さすが、蕎麦店好きyukaさんです。蕎麦店に対する鼻が利きますなー。
浅漬けのお漬物が色鮮やかで
美味しそう
冷酒が合いそう
先日、近所の東急百貨店で
美味しそうなお漬物を威勢のいい
おやっさんが売ってて何種類か
買ってみました
葱の味噌漬がぴりりとして
日本酒に合う合う
休肝日明けつい飲み過ぎてしまった
へへへ
今の地に引っ越してからは、鐘ヶ淵「生粉亭」のランチが多いかな。
二八でも楽しめるお蕎麦が嬉しいですよねぇ~~。
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