今は懐かしき古民家の空気を胸いっぱい吸い込んで…
迎えてくれる花番さんの笑顔もうれしく、



ハートランド小瓶でそっと乾杯～。
爽やか爽快、くうっと飲み干すと…



まずは前菜、美しい「季節の蕎麦豆腐」 。



琥珀の出汁酢ジュレがキラキラ、
とろりとした蕎麦豆腐に、
たっぷりと盛られた毛蟹の味濃厚～。



これにはもちろんお酒 。
本日のお酒のリストから…



お薦めされたお酒２本を半合づつ、



「町田酒造」　特別純米　うすにごり、
「屋守」　純米吟醸　直汲み
どちらも私の好み、うれしく口に含んでいると・・



続いて、椀物、湯葉と新若芽を添えた、
「ハマグリの蕎麦がき椀」



白く濁った汁に染みた蛤の出汁に思わず目が細まる。
その汁に蕎麦がきはとろ～り滑らか、
ほろろと溶け汁と共に口の中で混ざりあい、



ぷりっぷりの蛤からプシュっと染み出る貝出汁。
まさに、「春は貝」、くぅ～ 。



そして…、これが楽しみな、
土家さんの、「旬菜盛り合わせ」 。



季節を盛り込み彩も美しく、
ひとつひとつ丁寧に作られた玉手箱 。



新生姜がふわりと香る、
多摩名物「野らぼー」のお浸しに、



さくっと揚がった「牡蠣豆腐」の美味しい事っ
「菜の花の酢味噌かけ」に、
新鮮な香りにはっとする「セリの白和え」、



生青海苔を混ぜた、「出汁巻き玉子」にうっとり～。
「蕗梅煮」、「花豆」、「小鮎の佃煮」。

上品繊細温和で優しい、
「土家」さんのお料理は一つ一つが心に染みる



高知の「白菊」に、山形「秀鳳」…



それぞれのお酒に添えられる猪口も素敵。
どちらもキレイな味わいのお酒に…、



最後のお料理は、天ぷら3種。



さくっとこぼれる軽やかな衣に、
白魚の繊細な身がふわっとほどけ溶けていく。
振られた塩加減もぴたり、ん～ん、美味しいっ。



花開く前の柔らかい蕾の「ふきのとう」に、
煮含め揚げた「新じゃが芋」に蕗味噌。
ほろほろシルキー、蕗味噌ダレが絶品 。



最後に「百楽門」をゆっくりと頂いて…



お料理はもちろん、
何と言っても、蕎麦が美しいっ！



玄挽き粗挽き、丹精に断たれた細切りに、
びっしりと散り織り込まれた幾千もの蕎麦のホシ。



コシはしっかり、しかし、はんなり淑やか、
瑞々しくほろりと喉落ち、
飲みこんだ後に広がる、馥郁とした味わい 。



ああ…、美味しい。
はぁ～、美味しい



出汁まろやかな、しっかりとした汁も美味。
ほんのり白濁した蕎麦湯を注ぎ、たっぷりと頂いて…



見目涼し気なデザートは、
「いよかんのゼリー」



甘酸っぱい苺に、さっぱり甘いいよかん、
とろとろのゼリーが冷んやりと心地よく…

心から満足な、土家さんの蕎麦コース。

ご馳走さまでした～

まだふらりと入れたかの日の事を懐かしく思い出しながら、
夏は夏の、秋は秋の、冬は冬の…
改めて、季節折々頂きたいなあ

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