それでも蕎麦が食べたくて、となったら、やっぱり5時まで通しでやっている「きびや」だっ・・と、咄嗟に向かう。

この店が三鷹に、しかも中休みなく(平日は)あるのは、やっぱりうれしい。
お馴染み 三鷹 「蕎麦 きびや」
もうすぐ午後も3時になろうかとする、どっぷりの昼下がり。
それでもこの店ならでは、程よくお客さんがゆったりと寛いでいる風情は、何とも心地いい 。
今日は飲むのは・・、と思って向かって来たのだが、周りのこのまったりとした雰囲気にすぐに馴染んでしまい、私もついつい、「熱燗」を・・・と、頼んでしまってる。
ん?花番さんが変わった・・?と思ったら、どうやらもう一人増えたよう。
まだ馴染みのない花番さんだが、丁寧な対応で、熱燗を出して下さるのを眺めていると、
・・・お
これまでなかった(昔は揚げ蕎麦があったけど)、お通しらしい「蕎麦味噌」を添えて出して下さる。
これはうれしいなぁ~。
と、ほんのり柚子の風味のする、こってりとした蕎麦味噌をつつきながら、品書きをおずおずと。
お酒を頼んだからには、何かちょっと・・と、思って見つめるお料理の品書きも、春の装いが加わっている。
いくつか悩みながらも、目新しい「小松菜とじゃこのお浸し」(じゃこ大好き♪)をお願いしながら、この時間、ほとんど期待せずにとりあえず「粗挽きそば」が残っているか尋ねると、なんってラッキー、今日はまだあるとのこと。
すかさず、それを一枚とって置いてもらい、ついでに「ランチ」の天むすをもお願いして置くことに。。
これで一安心・・・
と、蕎麦味噌にお酒を頂き始めていると、程なくして目の前に「小松菜とじゃこのお浸し」が置かれる。
片口の酒器に盛られた一品は、これもたっぷり。
小松菜は瑞々しくしゃきしゃきとした歯ごたえを残しながらも、すっと口を通る歯ごたえ。それにたっぷりと盛られたじゃこが、とても美味しい。シンプルなようで、かけられた出し汁の味加減などなど、きちんと仕事をされている一品に大満足
ゆっくりこれを頂き、久々の「きびや」timeを満喫するひと時・・。
さて、そろそろ〆のお蕎麦を、と。
頼むと、これもテンポよく目の前に出された、見慣れた笊に盛られた粗挽き蕎麦。
・・・がっっ!
手繰り寄せると、これがびっくり。
顔を寄せる間もなく、うっとうしいくらいに立ち込める、ナッツを思わせる甘みを含んだ穀物の香り。これこそ、だだ茶豆・・と思わせる香りが、強烈に上がり、思わず目をつぶりうっとりとしてしまう
このままうっとりしていてもいい・・、と思いながら(それはウソ)、口に含むと、しっかりとした穀物感溢れた歯を包み込むような腰。
それを、おずおずとかみ締めると・・・
んんん~、濃い!
香り同様、いや、それ以上にぐわ~と押し寄せる、この味わい。
穀物がこんなにも香ばしく、甘く、深く濃いというのをしみじみと思わせる味わいに、しばし、うれしく硬直してしまいそう。
これは、いい。
ここしばらくの間、「きびや」さんの蕎麦が、やや優しくなってきていたように感じていただけに、これは予想外の感動を感じてしまう。
こ、これは、どこの・・・?
と、思わず品書きを開き確認すると、
以前は「福島」の蕎麦であったのに対し、
「岩手県葛巻産」と書かれている。
しかも、しばらく休んでいた手挽きが、
「玄蕎麦手挽き自家製粉」とも。。
と、余韻をかみ締めながら、蕎麦湯を頂き始めたころに、セットの「天むす」も置かれる。
一瞬、セットよりこの蕎麦だったら、大盛にすればよかった~っ、などと思いつつも、この天むすをほおばると、再び笑みがあふれてしまう・・。
ふわ~と香る海苔の風味に、ほかほかのご飯に包まれた揚げ立てのプリップリの海老。これが、何とも美味しくて、ここに来たらやっぱりこれは食べたい、とやっぱり思ってしまう、絶品の天むす。
密かに、東京で一番美味しい天むすだ、とおもっている一品 。
しかも、これがセットで850円(粗挽きだと50円増し)なんだもの、これは食べずしてなんとやら。。
優しく白濁した熱々の蕎麦湯を、鰹の風味高い汁に注ぎいれ頂くと、ひとつの幕が下りたような、余韻をかみ締めるひと時。
心から満足しきり、まだ余韻を残しながら、お勘定を・・・。
厨房から顔を出して下さる、お髭の似合うご主人に、もう、素直に「美味しかった・・・」と告げると、ご主人はちょっと照れくさそう。
「いや、水回ししていても、かなり香るから、ねぇ・・」と、これまでの蕎麦にどこか納得いかず、ここ岩手の蕎麦に変えてみたとのこと。
まだしばらくはこれでやってみるそうで、「又きて下さい」の言葉をうれしく聞きながら、お店を後に。。
いやぁ、やっぱり、「きびや」は健在だ。。
ここが、三鷹にあることを、しみじみと幸せに思う。
ごちそうさまでした~
お店を出たあとだというのに、なんだか、又食べたい・・・・・・。
*熱燗 500円、小松菜とじゃこのお浸し 400円、天むすセット 850円(粗挽き50円増し)
「蕎麦 きびや」
東京都三鷹市下連雀4-16-48
0422-42-3520
11:30 ~ 17:00
(土日 11:30~14:30/17:00~20:00)
水曜休 店内禁煙
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雨のなか、向かってくださったんですね(^^)。
私は、南無様にお勧めされたお店に、同じころ伺ってまったりしてきました~(^^)
そ、それが・・・、
私も、再開を心から願っていたのですが、お店を閉められてしまったんです。
ちょっと前に前を通ったら、イタリア~ンになっていて。。
非常に残念に、思っているところです。
4月くらいまで、この蕎麦であるといいですよね。
と、わたしも祈ってます♪
風邪ニモマケズ
>早く~、
の声に誘われて、
行ってきました。
二八であれですからねェ。
いいですねェ。
「十割を復活してほしい」
と思いませんか?
あきる野の「あのお店」はその後再開されたのでしょうか?(そう、おばあちゃんから粉を分けていただけることになった、って仰ってた)
ご主人と一言二言交わしたことがあるので少し気にかかっています・・・
早く行ってみたいけど、
3月後半と4月は忙しいのでこりゃ辛いわ!
ぜひぜひ、行って食べてみてほしいです♪
早く~、
早く~、
なーんて(^^;;
こんなの読んだら、
行かなきゃしょうがないでしょう。
いつにしよかなァ。
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