少々お昼には遅くなってしまったけど、「通し」でやっている久米川のお店へ、手挽きリベンジをしようと再び向かう。
モザイク通りから、ウィング通りに差し掛かると程なく、「手打そば」の旗が目に入り、変わらぬ佇まいのお店に辿り着く。
久米川 「手繰りや 玄治」
午後2時も過ぎようとする昼下がり。
暖簾を潜って入った店内は、もう既にお客さんはなくゆったりとした空気の中、心地よくジャズが流れてる。
やはり、町がら神田、あるいは吉祥寺とは違うんだなぁ~(当たり前か)などと思いつつ、又してもストーヴ近くのテーブル席に腰を下ろす。
「いらっしゃいませ」と、笑顔で迎えて下さる女将さんが、レモン風味のお水を出して下さり、ふっと横を見ると・・・
おっ♪定休日が決まったよう。
お聞きすると、「1の日っと、分かりずらいかもしれませんが・・・」とおっしゃりながら、それでも「通し」の営業はそのままとのこと。
これは、やっぱりうれしいなあ。
午前中はあったお日様も、やや陰りを見せたこともあり、来る途中にすっかり凍えてしまったので、まずはやっぱり「熱燗」をお願いし、ちょっと暖まろうかと。
いつまでも熱々で頂けるのがうれしい、お湯を貼った燗付け器で出される浦霞を口に含むと、かじかんでいた足先にほっとぬくもりが伝わるよう。
そして、共に出された今日のアテは、早春らしく「蕗の煮物」。
しゃきしゃきっとした歯ごたえに、春の味わいを感じられる、このちょこっとしたアテがうれしい。
落ち着いたところで、何か・・・と、品書きを見ながら、ふっと横を見ると、大きな笊に遊び心のある品書きが貼られてる。
しかも、なかなか魅力的な品書きがぺたぺた貼られていて、ちょっと迷ってしまいそう~
「チーズの味噌漬け」、「ししゃもの天ぷら」、「青ねぎのヌタ」・・・、どれも魅力的な品書きの中から、今日は、「大好評」となっている「海老しんじょう」をお願いすることに。
後ろから聞こえてくる、軽やかな揚げ音を聞きつつ熱燗を傾けていると、程なくして目の前に、「海老しんじょう」が置かれる。
「その・・、『うさぎ』と呼んでいるんですが、耳をはさむと塩が出ますので、それで頂いて下さい」とのこと。
言われたように、まずはかわいらしいうさぎの耳を挟むと、中のピンクソルトが粗挽きされて出てくる。これは面白~い
そして、添えられたプチトマトを口にほうばると、ぷしゅ~と弾けるトマトが甘い♪
続けてこんがりと揚げ色のついた海老しんじょうを箸で摘むと、裏側はレンコンの薄切り。これにふわりとした海老しんじょうが、口にほどけていくようでとても美味しい。
満足な「海老しんじょう」に、いつまでも熱々熱燗を、後ろのジャズに耳を貸すでもなく、読みかけの文庫本を取り出しながら、ゆたっりと身を委ねる、心地よいひと時
中休みのない気兼ねなさも伴い、ゆっくりした後は、さてさて、リベンジの手挽き蕎麦を。
と、改めて見つめる品書きの「桜・海老ちらしそば」に目が止まり、その横の、「3月まで期間延長」の「鴨せいろ」にさらに興味が沸いてくる。
と言う事で・・・
「鴨せいろ」を「手挽き」のお蕎麦でお願いすることに。
程なくして目の前に置かれた、念願の「手挽き蕎麦」。
ところどころに、蕎麦の欠片の散った細切りの蕎麦はたっぷりと盛られ、ほかほかと湯気を立てた鴨汁に、美しいピンク色の鴨ロースが盛られてる。
まずは、お目当てだった「手挽きそば」。
手繰り寄せると、強くはないが蕎麦の香りを感じられ、口に含むと、もちっとした歯ごたえ。ざらりとした感触まではいかないが、それでも粗挽きの良さをも感じれれ、これがうれしい。風味はやや弱いのは残念だけど、それは蕎麦にもよるのかな・・・。
そして、しっかりとそのままの蕎麦を味わったところで、鴨汁も。
焼き目のつけられた葱が乗る鴨汁は、甘みをかなり押さえた辛口の仕上がり。やや醤油が強いのか、濃い目な感じではあるが、熱々のこれが蕎麦と絡まると、ほのかに蕎麦に甘みを感じさせてくれるよう。
とろりとした葱、そして中に入った鴨肉も味わいがありながらふわりとし、これは美味しい。
すっかりお蕎麦を頂き、この鴨汁に熱々の蕎麦湯を注ぎいれながら、鴨ロースをも・・・。
ほんのりレモンの風味を感じさせる、すっきりながら馬味のあるジューシーな鴨ロース。思わずお酒をお変わりしたくなってしまくなってしまう
なんて思いつつも、薄め薄め鴨汁に蕎麦湯を注ぎ、たっぷり頂くと、来るまでの間の寒さもどこかに忘れてしまったかのように、体の末端までほっかほか。
すっかり満足な心地でお勘定を、と向かうと、打ち場のご主人も顔を出され、お声をかけてくださる。
うんうん、いいお店だなあ・・・
念願の手挽きを頂けたことがとてもうれしく、お店を後に。
ご馳走さまでした~
今度は、「たなか」さん直伝の暖かいお蕎麦も頂いてみようかな、などと、次への期待もさらに膨らながら・・・
*お品書き
せいろ、手挽きせいろ 600円、のりかけ、めかぶ 800円、とろろ 900円、二枚重ね 800円、二色 900円、野菜天せいろ 900円、海老天せいろ 1,200円など
玉子焼き 400円、めかぶとろろ 600円、そばがき 800円
浦霞、越州、緑川 500円~600円
「手繰りや 玄治」
東村山市栄町2-38-2
042-398-5833
11:00~21:30
1のつく日が定休日
禁煙 前回の訪問
- 関連記事
-
- 東村山 「土家」 辛味大根おろしそば (2009/07/21)
- (閉店)東村山 「かなさご」 (2009/04/19)
- 東村山 「土家」 (2009/04/13)
- 東村山 「土家」 (2008/11/21)
- 東村山 「土家」 (2008/08/29)
- 久米川 「玄治」 霙冷かけ (2008/08/08)
- (閉店)東村山 「かなさご」 薔薇に囲まれて・・・ (2008/05/06)
- 久米川 「手繰りや 玄治」 (2008/03/07)
- (閉店)久米川 「玉清」 (2008/02/08)
- 久米川 「手繰りや 玄治」 (2008/01/29)
- (閉店)東村山 「かなさご」 (2007/12/09)
- 東村山 「はや川」 (2007/11/19)
- (閉店)東村山 「かなさご」 (2007/09/22)
- (閉店)東村山 「かなさご」 (2007/05/04)
- 久米川 「蕎心庵」 (2007/02/07)
私が頂いたのは、茨城産だったので、これも興味あります。
桜海老のお蕎麦も気になるし・・
ししゃもの天ぷらも気になるし・・
私も又、訪れてみます(^^)
今日はお蕎麦オンリーで手挽き2枚で・・・
すると、1枚目は福島産そば粉のお蕎麦2枚目は栃木産そば粉のお蕎麦が頂けました♪(* ̄ω ̄)v
福島産のお蕎麦はそばの味がしっかりしていて、栃木産のお蕎麦は香りが堪能できました。
個人的には福島産が好みでした。
いつもは2枚とも同じ産地のお蕎麦だそうですが、時々1枚1枚別の産地のお蕎麦が頂ける時があるようで、ラッキーディだったらしいです。
手挽きも、さらにさらに期待のもてるところ、いいですよね~。
あきる野、これから桜の時期にもさしかかり、いいだろうな、と思います。
ぜひ、瀬音の湯と併せて・・・(^^)
それとも、やっぱり気になっていた「桜海老ちらしそば」。んー、これも食べてみたい・・・。
一品料理も増えたのもうれしく、(ししゃもの天麩羅、私も気になっていたところです)。ますますうれしい限りです。
私も又、訪れたいです(^^)
今後の手臼挽きに期待している恵比寿です♪♪
春の多摩庭蕎麦はあきる野散策をしてみたいと思ってます♪
一品系は自分的にはさつま揚げがオススメです。今度はぬた・ししゃものてんぷらも食べてみようと思います。
玉子焼きは出汁まきと通常の二種類から選べるそうです。
→ yuka (03/19)
→ yuka (03/19)
→ sherbetsST (03/18)
→ 森のたぬき (03/01)
→ yuka (02/24)