ちょっと先へ行こうと思っていたのだが、ふっと駅にたどりつくと「南武線」の文字を見たら、久しく訪れていないお店がふと頭をよぎる。
ちょっとだけ寄っていこう~・・・と、咄嗟に分倍が原まで。
電車で訪れるのは、かなり久しぶり。記憶をたどりながら歩き、見慣れたお店が目に入り、なんだかうれしいようなほっとした気持ちに


分倍が原 石臼挽き 手打ち 「手打ち よし木」
平日昼過ぎの店内は、先客が一組のみ。最近雑誌に大きく載っていたので、混んでるかな~・・と、心配していたので、ほっとして、空いていたテーブル席にのんびりと腰を下ろす。
すぐにお茶を持って来てくれたご主人が、いつもの優しい笑顔で「あら、いらっしゃい 」と、声をかけて下さり、途端にうれしくなってしまう。この笑顔を見れただけでも、来てよかった・・
と、置かれた品書きを手にして、あれこれ悩んでいると、「今日は飲んでいく?」と、楽しそうにおっしゃっるものだから・・、せっかく今日は、車ではなく訪れているのだし、こちらではまだお酒を頂いてゆっくりしたことがなかったし・・、と、「王録」をお願いしてしまう。
「うんうん」と、ニコニコしながら、後ろの冷蔵ケースの中から、一升瓶を出して注いでくれた「王録」。頼むと、蕎麦の実とちりめんじゃこの混ぜられた、こってりとした「蕎麦味噌」がお通しに出される。
となったら、何かお願いしたくなり、雑誌の写真を見てから、「又食べたいなぁ・・」と、思っていた「掻き揚げ」をお願いすることに。
「ちょっと待っててね」と言われ、待つ時間も楽しい。ちりちり・・と、揚げる油の音がかすかにBGMの向こうでするのを聞いていると、ますます期待が高まってくる。
知ってはいても、やっぱり目の前で見る掻き揚げはダイナミック 。
5センチ近い高さのドーム状の掻き揚げは、さくさくっとした軽く、ぱらぱらっと崩れこぼれる衣だ覆われている。
お箸を入れちゃうのがもったいないような掻き揚げは、すぐにさくっと割れ、中には、ごろごろと海老に貝柱がふんだんに込められている。抹茶塩でさっぱりと、荒削りの大根おろしを加えた天つゆで、ちょっと浸して、と、交互に楽しめる掻き揚げは食べ応えも十分 。
いろんなタイプの掻き揚げがあるけど、やっぱりこの掻き揚げは他にはない。ビールに、お酒に、とつまみにたまらない掻き揚げ。
・・・と、「箸休めに」と、白菜お古漬けを出してくださる。しっかりと漬けられた白菜は、「ちょっと醤油をたらしてね」と、言われたとおり、塩分のさっぱりとしたもので、これが爽やかでうれしい。
手作りかしら~
と、他のお客さんも帰られたので、ご主人が出てきてくださり、あれこれとお話などなど。こんなにゆっくりとご主人とお話するのも初めて。すっかり時間が経つのも忘れてまう、蕎麦談義の楽しい時間・・・
と、そろそろ私もお蕎麦を~・・。
久しぶりに「二色」を、と頼もうと思ったが、話の中で「かけ」の話が出た事もあって、なんだか「かけそば」が妙に食べたい。だったら・・、食べたことがない、「生粉打ち」でかけそばは、どうかしら?と、お聞きすると、「美味しいよ~ 」と、おっしゃるので、作って頂くことに。
程なくして出された、贅沢にも「生粉打ちのかけそば」。
琥珀の汁は澄んで美しく、その中に横たえる蕎麦は、粗挽きの凛々しい姿。
まずは、汁を口に含む。・・・お、美味しい~ぃ
飲んだ後の喉に、掻き揚げを食べた体に、すぅ~と清涼感さえを感じさせるような、すっきりと鰹の出汁がやさしく漂う上品なかけ汁。
一口では止まらず、すすすっと、何度か口に運び堪能したあとで、さてさて・・・と、蕎麦を手繰り上げる。
蕎麦のホシの散った粗挽きの蕎麦は、口に含むともちもちっとした歯ごたえ。温かい汁の中でも、まったく腰を失わずに、しっかりとした腰加減。いや、むしろ・・・、冷たい生粉打ちよりも、ある意味硬質感が和らぎ、もちもちさが増すようで、これはいい 。
暖められたことで増す、蕎麦の風味もたまらなく、これは美味しい!
脇で、にこにこしているご主人に見守られるかのように、すっかり夢中で食べ進め、最後の一滴まで飲み干してしまった、極上のかけそば。
すっかり満足していると、「磯の香も、岩海苔の風味が出て、美味しいんだよ~」と、ご主人がおっしゃる。聞いていると、ぜひ、それも頂いてみたくなってしまい、次回はそれにしよう♪など、すでに心に決めてしまってる。「せいろ」もいいけど、「かけ」もたまならく好きでねぇ、とおっしゃるご主人の「かけそば」に、虜になってしまいそう~。
その後も、又、しばし話しこみ、思いがけずに(ちょっと寄るつもりだったのに・・・)、楽しい午後のひと時。
「又、きてね」とおっしゃって下さる言葉が、とてもうれしくて、このお店と出会えたことを、今日も幸せに思ってしまう。
すっかり、のんびりとさせてまで頂いてご馳走さまでした~
車じゃないっていうのも、いいもんだなぁ・・・
*生粉打ちのかけそば 900円、掻き揚げ 600円、王録 800円
「石臼挽き手打ち そば処 よし木」
府中市分梅町3-2-2 ファミールビレッジ101
042-362-6848
11:30 ~ 14:30 / 18:00 ~ 21:00
火曜日休
これまでの訪問
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ありがとうございます(^^)
>好物は蕎麦
これだけで・・・、もう、親しみ感じてしまってます。
これからもどうぞよろしくお願い致します。
ブログ見て飽きない蕎麦の写真
重い腰を上げて、胃って見ようと思っている
感謝!感謝!
そうそう♪こちらは、しおん様も(たしか)お好きなお店。
お酒の揃いもよく、ご主人の笑顔もよく、つまみも揃っていて・・・
呑みすぎちゃいますよね~(^^;;;;
生粉のかけ、これは・・・
絶品でした!
お蕎麦が美味しかったのはもちろん、日本酒の品揃えがとても良かったので、ついつい飲み過ぎてしまいました^^;
生粉打ちのかけそば、美味しそう~♪
かけはいいです。
せいろの美味しいお店に行くと、次は決まってかけを食べたくなってしまいます。
かけ、これが実は、奥が深いんですよ・・・。
あの、優しい汁は、体に染み入るようで、私はかけそば、結構好きなんです。
お忙しい様子・・。
お体に気をつけてくださいね。
今、気候の変化も激しいですし。。。
粗引き蕎麦お目当てに母を連れて行ったときは残念ながら売り切れてしまった後でした。そのときに磯の香蕎麦を勧められとても美味しく頂きました♪ご主人が「これが粗引きでも美味しいんだよぉ~」と目を細めて仰るのでぜひ、次回は粗引きで。と思いました。
蕎麦打ちのお教室も開いていらっしゃるのでぜひに。とお誘いを受けて母と行く気になっていたのですが、ご無沙汰しちゃって。
前はもり、せいろ、一辺倒でしたが、秋になっていくにしたがって☆まがり★さんのおっしゃるように、優しいお汁の「かけの美味しさ」も身体に沁みますね~(^・^)
拙者も週末法事があって
新潟まで日帰りしてくたくただったので
喪服のまま近所の更科で
一息しました
疲れてる内臓には優しい汁がいいんですな
今月はずーっと週末はこんな感じに
なりそうなので
汁蕎麦は何度かお世話になりそうな予感
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