「今日のうちに行っておかなくちゃっ」とばかりに、東長崎へとそそくさと向かう。
昨日、こと、食関係には影響の大きい雑誌に載っていたので、しばらく混んじゃうかもっ、と思っての事。又、すぐ来よう~♪と思いながらご無沙汰していたお店。

新江古田 「じゆうさん」

道を間違えちゃって、へとへとになりながらもお店を目の前にしたら、とてもうれしくなってくる。一見見には、とてもお蕎麦屋さんっぽくない風情のこのお店。
入り口のガラスケースには、蕎麦のサンプルではなく、味わいのある文字で書かれた色紙が・・。
かなり回り道をして、お店へと入れた午後1時になろうとする昼下がり。
先に4人連れのお客さんがいる中、座りたいと思っていたカウンター席が空いていたのでほっと・・。
腰を落ち着け・・、仕事を明けだし♪と思いながらふと見やると・・
テーブルに置かれた品書きの他に、いくつかの品書きが置かれてる。日替わりの品書きなのかな、こういうちょこっとしたオプショナルな品書きはなんだかとってもうれしいもの。
「牛すじ」、や「鰊と椎茸の旨煮」など書かれた品書きの中に、「正雪 吟ぎんが」の文字・・
見たからには~♪、とそれをお願いしてしまう。
片口の陶器で出されたお酒は、ひやりと冷やされ、上品で軽やかな味わい。
お聞きすると、季節毎にそれぞれのお酒を入れているとのこと。これはうれしいな~
一呼吸置いたところで、お酒の突き出しの、「山葵菜の醤油漬けと、山葵漬け」が出される。
まずは頂くこの山葵菜の醤油漬けが美味しい♪シャキシャキ感を残し、この漬けの味がとてもいい。こちらの蕎麦汁で漬けたのかな・・・。
と、次に箸を進めた山葵漬け、これが不思議な味わい。所謂一般の「山葵漬け」とはちょっと異なる、なんともクリーミィーな一品。まるで、山葵風味のクリームチーズのようで、はまりそうなくらい旨い。お聞きすると、こちらで、大吟醸で作っているものとのこと。
これ、レギュラーメニューに入れて欲しいな~
何かお料理も・・と思いながら、ぺらりぺらりと、手書きで書かれた味わいある品書きをめくっていると、ご主人から「鰊と椎茸の旨煮はどうでしょう・・・?」と薦められ、早速それをお願いする。
程なくして出された鰊。
ほろほろっと柔らかく、そしてしっかりと味の染み入ったもので、じっくりと炊かれたものであろう、これは日本酒にもってこちの一品。添えられた、身の厚い椎茸も申し分なく、昆布もとろとろ~。そして、これに爽やかに菜の花のお浸しが添えらられるのが、心憎い。単調な煮物の中に、一種清涼感を感じさせ、非常にいい。
ゆっくりと、お酒と共に頂くゆったりとした時間。そうこうしているうちに、一組、又、一人、そして又一組・・と、お客さんで埋まっていく。人々のしずかなざわめきも心地よく、すっかり寛いでしまう。
そして、〆のお蕎麦を。前回は、「田舎蕎麦」だったので、ぜひ、こちらの十割りの「せいろ」を頂いてみたいと、ずっと思っていたので、迷わずそれをお願いする。
田舎が陶器の器に盛られて出されたのとは違い、せいろは四角の蒸篭に盛られて出される。切り幅にムラのない丹精な細切りの蕎麦を手繰り寄せると、ふわ~っと鼻腔に上がる蕎麦の香り。
そのまま口に含むと、心地いいたおやかさのある腰加減。それをかみ締めた途端っ、非常に濃い蕎麦の風味がぱあっと広がっていく。珈琲を思わせる香ばしい蕎麦の大好きな風味
思わずうれしくなり、そのままで頂いてしまいながら、改めて見つめる蕎麦はびっしりと透明な蕎麦の粒が浮きだった粗挽きの蕎麦。これはいいな~♪
汁は返しのしっかりとした、濃厚タイプの汁。ちょいっと漬けて頂くと一層蕎麦の風味が増し、しかも甘みをも感じさせてくれる。う~ん 美味しい~・・・。いつまでも食べ続けてしまいたくなる蕎麦。
食べ終わる瞬間に出される蕎麦湯は、白濁している。
予め蕎麦猪口に汁が注がれているので、こうして別に猪口を出してくれる配慮はなんともうれしい。
加減して汁を移し、蕎麦湯を注ぐと、記憶以上にとろっとろのポタージュ。マーブル状を楽しみかき混ぜて頂くと・・・、こ、これが又、極上の蕎麦湯に。滑らかで柔らかい感触の、しかも熱々の蕎麦湯に溶け込むと、この汁の奥の深さを改めて感じてくる。
出された蕎麦湯をすっかり頂き、非常に満足な思い。
これは、いい。。
お酒を頂き、数こそ多くはないがとてもきちんとしたお料理だということが伺える。
又、こなくてはっっ。。
こちらの「かけ」や、「ぶっかけ」も是非是非試してみたくなってくる・・。
ちょこちょことお話させて頂いた、ご主人は本当に研究熱心な真面目な方。まだお若いので、これからが一層楽しみになってくる・・。
夜も、是非、訪れてみたいな~・・・
今日は、本当にご馳走さまでした~
願わくば・・、訪れた時にいくつか席が空いているといいな・・、なーんて。。
オプショナルも、非常に満足でした♪
*お品書き
せいろ 787円、田舎そば 997円、おろし蕎麦 1,050円、とろろ 1,050円
天せいろ 1,890円、かけ 787円、天ぷらそば 1,890円、ランチ 850円
玉子焼き、豆腐、焼きみそ、ぜんまい 各525円、板わさ 735円、棒にしん945円、牛すじ 630円、鰊と椎茸の旨煮 840円
生ビール 525円、菊姫山廃 945円、喜久酔 1,280円、都願 1,890円、正雪 840円
「手打蕎麦 じゆうさん」
中野区江原町3-1-4
03-3951-3397
11:00~14:30 / 17:00~21:00
月曜休
すぐ近くにコインPあり 前回の訪問
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