高円寺駅前から長く続くアーケードの商店街。
考えてみたら学生時代以来だけど、ごちゃごちゃと並ぶお店は魅力的なものが多くて、なかなかまっすぐ歩けない~っ

住んでみたくなっちゃうくらいの商店街の中ほどを、右にちょっと入った路地沿いに、控えめに、それこそ「町のお蕎麦屋」風情でたたずむお店。

・・とはいえ、しっかりと窓には、「自家製粉」の文字。
ここも又、来てみたいなぁ、と思っていたお店のひとつ。
「手打そば 信濃」
窓に貼られた、「信濃寄席」のポスターを眺めつつ扉を開き店内へ。
開いた先の店内も、表同様、町の蕎麦屋風情の、庶民的な気兼ねない雰囲気そのもの。
とはいえ、真正面にはガラス張りの打ち場があり、しっかりと手打ちのお店としての主張を感じられる。
4人がけのテーブル席が5つ、そして真ん中に大テーブルがひとつ鎮座しただけ・・、というか、とてもすっきりとした店内。
町の空気そのまま引き継いだかのような、気負ったりせずにいられるような居心地のよさが、なんだかとてもほっとしちゃう。
そろそろ2時になろうとする時分に、先客は2組ほど。
空いていた窓際のテーブル席に腰を下ろすと、ご主人自らにこやかにお茶を運んでくださる。
さてさて、品書き・・・と思ったら、品書きは壁に掲げられた物がそれらしい。
品書きは、とってもシンプル。
蕎麦は、普通に「ざるそば」と「十割そば」。それに冷たいそばと暖かい蕎麦がいくつか・・のみ。
お酒やつまみのメニューもないけど、横に貼れた手書きの紙には、「夜には、酒、焼酎、つまみもあります」と書かれてる。
ほぉ、夜は又ちょいっと違うのかなぁ~・・。
隣に座っていたサラリーマン風の男性は、「ざる」と「かけ」を頼んでいた様子。
んんん~っ、私も食べられるなら、両方試してみたいところだけど・・・、今日は、「十割そば」を頼んでみることに。
注文もご主人が受けてくださり・・、なーんか、とおっても笑顔がいいなぁ、と思いながら告げ、ほどなくして出された、「十割そば」。
おっ 太いっっ。
・・・というより、平打ちの幅広の蕎麦。挽きぐるみのグレーの蕎麦で、潔く切られた切り口は鮮やかでムラがない。
まずは、と口元に寄せると、軽やかに蕎麦の風味。
口に運び、かみ締めるとしっかりとした腰。
すすりこむ・・、というよりはしっかりと噛み締めて味わうタイプの蕎麦。
とはいえ、もそもそした感じはなく、不思議に噛み締めるのがとても楽しくなるもの。
そして・・、噛み締めていく間に、じわじわと蕎麦の素朴な風味と懐かしいような甘みを感じてくる。
・・・ これは、旨いっ。
信州・・、そう、以前食べた、「かぎもとや」や、上田で食べた蕎麦をふっと思い出されるような、信州の、というかふっと文字通り田舎の景色を思い起こされるような蕎麦の味わい。
なかなか、東京では味わえないようなもので、非常にうれしくなりもぐもぐと運んでしまってる・・。
汁は・・というと、それだけで舐めてみると、かな~りしょっぱい!
・・が!このしっかりとした蕎麦には、これがとてもよくて、確かにこのしっかりとした蕎麦には、このくらいの汁がいいんだなぁ~・・としみじみと思わせられる。
薬味は、山葵にねぎ、そして大根おろし。
辛味大根・・ではないようだけど、このおろしを入れると、又味がちょっと変わってこれも楽しい。
これも自らご主人が出して下さった蕎麦湯。
ほんわりと白濁した、濃い目蕎麦湯が又おいしい。
すっか~り頂き、たっぷりと盛られた蕎麦とですっかり満足
後からやってきた若い男性二人連れは、
「ここの蕎麦マジ旨いよ」。
「毎日食べてもいいなぁ、って思うんだよ」
などと言いつつ、すすっている。
なーんか、いいなぁ~ そういう会話を聞くのって・・と、心に染み入るように聞きつつ、席を立つ。
お勘定をすると、とっても丁寧に頭を下げて、ご主人と奥様??が見送って下さるのが又、なんだかとっても暖かい・・。
又、来たいな・・、と思わせられるお店。
今度は・・、この蕎麦で暖かい蕎麦をたべてみてもいいなぁ・・などと思いつつ。
ご馳走さまでした~
*お品書き
ざる(そば、うどん)650円、十割そば 750円、おろし 800円、なめこおろし 900円、とろろ 1,000円、野菜天ぷら 1,300円、かけ 650円、玉子とじ 800円、しっぽく 900円、山の子 900円、山かけ 1,000円、煮込みうどん 1,000円
夜には、酒、焼酎、つまみもあるらしい
「手打そば 信濃」
杉並区高円寺南3-44-17
03-3314-0248
11:30~14:30 / 18:00~22:00
毎月15日~19日休み
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こちらこそ、はじめまして(^^)。三鷹なんですね♪どこかで出会ってしまいそう~♪
噛み締めるこちらの蕎麦、よかったです。高円寺というのが、ちょっと中途半端な場所ではあるのですが、又いってみたいです。
ご主人ともお話してみたいな・・・。
長野だったら、「あずさ」ですよねっっ。
でも、確かに実家に近いお店って、以外と行けなかったりするんですよねぇ~。
私も、そうなんです・・・。
(いっぱいあるんだけど・・・・・・・)
こちらではそこそこ有名な
御岳食堂、実は先日の帰省の際
初めて行ってみました
地元ってけっこー行かないのよん的な
平打ちで美味しかったっす
後、娘さんだろうか
可愛かったなぁ
高円寺って行ったことないのだ
中央線はあずさくらいしか乗らないので
通り過ぎちゃうのよん
そうそう、小諸や軽井沢あたり・・
こんな蕎麦でした~。
有名な刀屋さんにはまだ行ったことがないのですが、なんでもすごい大盛だとか・・。
屋号、私も、蕎麦を見た瞬間に思ったんです。しかも蕎麦はどこのかな、とも。
なんだか聞きそびれてしまったのですが、次回聞いてみたいな、と思ってます。
ここまで太くはないけど、長野東信地区(小諸.上田 周辺)の蕎麦は平打が多いですね。
確か刀屋や草笛系がそうだったと思います。
「信濃」っていう屋号なので、そちらの出身なんでしょうか、、、
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