新宿御苑駅すぐ。四谷方面の入り口を出て信号を渡った路地の先にあるお店は、よくある街中のお蕎麦屋さん風情。
でも、看板の文字がなんだか素敵・・。

創作和食と手打そば 「松月庵」
派手な演出のない店内は、やはりふっと落ち着く蕎麦屋風情。
いくつかのテーブル席が並ぶ奥には、仕切りのあるゆったりとしたテーブル席もあり、ささっと食事をする人にも、ゆっくりと寛ぎたい時にも対応できる感じ。
今日は・・・、この奥のテーブル席で、ちょっとゆっくりと
テーブルの横の壁に掛けられた
「おいしい地酒」の品書きがうれしい。
それぞれ3種類選んで頂ける
「利き酒セット」があるそうで、それを頂くことに。
想天坊に、出羽桜、八海山。
友人は、村裕、田酒、浦霞。
頼むと、曇りガラスの素敵なグラスが3つ並べられて出される。きれい~
なんと、お通しは切子の器に「白子ぽん酢」。まったりとしたこれがたっぷりと盛られていて、これだけで日本酒飲めちゃいそう~。
さてさて・・・と、品書きを広げてお料理をあれこれ。
蕎麦屋の定番メニューもきちんとそろう中、めずらしいお料理が豊富に並び、これは楽しい。
スラリとしたきれいな花番さんと、ご主人にお聞きして、頼んだお勧めの品々。
いやぁ、盛り付けの美しさにもびっくりしたけど、どれもこれも本当に美味かったなぁ~・・・
「京鴨となすの冶部煮ミルフィーユ仕立て」
贅沢に4切れも重ねられて鴨肉は、柔らかく焼かれていてとても美味しい。洋風治部煮・・という感じで、ナスはとろっと溶けるようで、中にスープをじっとりと吸い込んだ大根おろしがたっぷり。
ひとつひとつの具材もいい上に、この和とも洋ともとれる、濃厚でかつ上品さのあるソースがたまらない 。
ブロッコリー、アスパラ、ヤングコーンの、「温野菜三種盛り」。
マヨネーズと粗塩が添えられて。
素朴なようでこれがいい。
湯で加減も丁度よく、
野菜そのものの甘みをしっかりと味わええる。
このヤングコーンが、特においしぃ~っ
花番さんのお名前?の、「メグコロッケ」。
なんって素敵な演出 。見た目にも美しい、真っ赤なトマトソースにはハートの飾りつけ。添えられたクレソンの緑が加わり、うれしいクリスマスカラー。
添えられたナイフを入れると、さくっとした衣の感触がいい。
中には、とろりとまろやかなペシャメルザンソースがたっぷりと。軽やかで、非常に美味しい、上品なクリームコロッケ。
シャンパンでも欲しくなってしまう一品♪
「スズキのポワレほうれんそうソース」
スズキを蒸し焼きにし、天盛りの飾りはジャガイモかな?この取り合わせが絶妙。丁寧に作られたのが伺えるほうれん草のソースも珍しく、これがスズキにぴったり!
スズキをあまり美味しいと思ったことがなかったのだが、これはすこぶる旨い。中の身はほっこりとし、表面の皮目はぱりっと焼かれ、味付けもしっかり。
盛り付けにこの料理のレベル、これは・・・、蕎麦屋の料理を超えてるっ??下手なフレンチに行くより、ずっと美味しい。
浦霞をちょっと追加でお変わりをして、ゆっくり頂いたこれらのお料理に、もう至福の気持ち。
さてさて、そろそろ〆のお蕎麦を・・・。お蕎麦の品書きもとっても豊富。でもやっぱり、まずは「もりそば」を頂きたい。蕎麦は、幌加内の蕎麦粉8割で打ったもの。
程なく、蒸篭に盛られて出された蕎麦は、細切りのぴんっとしたもので、表面にはところどころに粗めの蕎麦の欠片が散りばめられている。
手繰りよせると、強烈ではないがきちんと蕎麦の香りを感じる。口に含む蕎麦はしっかりとした腰。やや固めの印象だが、ぴんっと張った感触で、のど越しがいい。ゆっくりとかみ締めると蕎麦の風味も感じられる。
丁寧につくられた汁とのバランスもよく、飲んだ後にも心地よく手繰れそう。個人的には、もうちょっとたおやかさが加わるとうれしいかな、と思うが、これが580円で頂けるなんて、これはとおってもうれしい。
薬味にはねぎと山葵。
ねぎはやや荒っぽいが、
この山葵が美味しい!
摺り立ての瑞々しさに、ぴりりっと鋭く利きながら、とても甘みがある。質のいい山葵だと伺えるもの。
一方、友人は、「卵とじそば」を。
表面をびっしりと覆う卵は、半熟仕立てで、見るからにとろっとろ。一口もらって頂くと、卵が加わった汁は、やさしい出汁仕立てで美味しい。しかも、暖かい汁の中でも、しっかりと主張を残す蕎麦がいい。このお蕎麦、温かい蕎麦やぶっかけスタイルに特にいいかもしれないなぁ。
友人の暖かい蕎麦にも同様に一人ずつ、かわいらしい湯桶で出される蕎麦湯。
注いでみてびっくりっっ
とろっとろの、白濁したポタージュ。
これ、美味しい~っっ。
そして・・、最後にはデザートの「蕎麦アイス」。
今まで食べた蕎麦アイスとちょっと違う・・、蕎麦粉と練乳を合わせたような感じのもの。懐かしい甘みに、蕎麦のしみじみとした香ばしさが加わり、これっいい
周りに散らされた、香ばしく炒られた蕎麦の実の、カリカリとした感触も楽しい。
いやぁ、よく食べた~・・
しかも、どのお料理もとても美味しく、お店の外見から想像する以上のもの。それらが、手ごろに頂けるなんて・・、これはすごくうれしい。
ご主人も、とても熱心で、実直な方。これから、どんなお料理が増えていくのかも楽しみな限り。
お店の雰囲気も、気取らずふらっとは入れそうなのもいい感じだし、今度はもっと気軽にぷらっと入って、蕎麦屋の定番も頂いてみようかな。
それと・・、何かの宴会でこちらのコース料理も一通り頂いてみたい。
今日は本当に、大満足なお食事会に。
ご主人、いろいろ無理まで聞いて下さって、ほんっとにご馳走さまでした~
*お品書き
せいろ 580円、天せいろ 1,150円、冷やしたぬき 850円、玉子とじ 680円、親子南蛮 900円、鍋焼き 1,150円、あられ 950円、丼各種 850円から
鴨とナスのミルフィーユ 800円、温野菜三種盛り 580円、メグコロッケ 650円、スズキの蒸し焼き 800円、蕎麦屋の定番料理 350円から
(ランチ)丼とのセット 850円~
創作和食と手打そば 松月庵
新宿区新宿1-3-5
03-3226-4488
11:30~22:30(中休みあり)
日曜定休
お店のHP
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都心のお蕎麦屋さんは、日曜日休みのところが多いんですよね…(涙)
行こうと思って調べたら定休日だった。
天ぷらも美味しいんですね。
今の時期ならではの「鱧」いいですね~。
私も又寄ってみたいです。
鱧はカードサイズ位の大きさ、なす、かぼちゃ、インゲン、ヤングコーン
ピーマンなど結構ボリューム満天で鱧の天ぷらが凄く美味しかったです(^-^)v
私も同じような経験が何度もあります。
でも、それをこの場で訴えるというのも
いかがなものでしょうか。
yukaさんも読者も困惑してしまうだけのような・・
もう少し別な方法があるような気がいたします。
横から失礼いたしました。
こちらのお店、お蕎麦、おつまみ、お酒に惹かれて行ってみました!
が・・・本当に悲しい思いをしたのでご報告します。
伺ったのは、夕方開店して直ぐ。客人は我々のみ。つまみながらお酒を頂いた後、〆としてせいろを注文しました。程なく蕎麦汁と共に’蕎麦湯’が置かれ(まだお蕎麦を頂いていないのに!さらに全くポタージュではない蕎麦湯)、その後出されたお蕎麦は芯が酷く残ったもの。余りの状態に、若いホールのお姉さんに「この茹で方がいつもの状態ですか?」と聞くと、一旦ご主人の元に行き、なにやら確認した様子。「お下げします。」と下げたのはいいのですが、こちらからは見えない客席に座っているご主人に、せいろから一本のお蕎麦を手でつまんで渡している。それは、お客様に出した大事なお蕎麦ではないですか?!客席に座っているご主人・・・ということは、彼は責任を持って蕎麦を茹でていなかったということ!ホールの彼女を叱るでもなく、お客様に出した大事なお蕎麦を平然と座りながら食べるご主人!!
蕎麦職人としても、飲食店経営者としても全く尊敬できません。
がっくりとしてお店を出る際、ご主人が顔を出し、謝ることも、お礼を言うこともありませんでした。
蕎麦を残し、お店を後にし、某蕎麦屋へ食べ直しに向かったのでした。
今までで最低の出来事でした。
こういうお料理以外にも、ちゃんっと蕎麦屋のつまみから、お魚料理などなど、とてもお料理が豊富でした。
駅から近いのもうれしいところ。
ぜひ♪行って見てください(^^)
行ってみました(^^)
お店の店構えから想像できない・・・というか、とても素敵なお料理でしたよ。
ぜひぜひ、です。
わたしも、これが好きなんです。
もりです。
ここは確か、割烹になってしまった蕎麦屋さん(矢部さんでしたっけ)の隣ですね…?
蕎麦屋をやめたのを知らずに行ってしまい、隣のお店のおもしろいロゴが、何となく印象に残っています。
それ以外は、ほんとうに普通の蕎麦屋さんなので、蕎麦にうるさい連れもあったことだし、冒険をせずに、通り過ぎてしまいました。
こんな店ならば入ってみれば良かった。残念。
今度、酒飲みを誘って行ってみます。
偶に前を通っても、普通の街蕎麦屋さんの感じなので
ホントかなと思っていたのですが、
かなりきちんとした創作料理系も出すお店なのですね。
今度、機会を作って寄ってみます。
贅沢~っ
お料理がいいですねぇ
鱸は大好きですよ
拙者
鱸はいつもお寿司で握りが多いので
火を通したのをあんまり食べた覚えが無いので
ちょっと食べてみたい
やっぱり蕎麦湯は濃厚なのがいいですね
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