扉を開き入ると、今まで空だった水槽には、
愛らしい何匹もの稚鮎が泳ぎ、



店内ほぼ満席、一つ空いていた椅子を引き、



ここに来たら、まずは蕎麦前。
福岡旭菊酒造　「綾花」　特別純米　「夏あやか」



すっきりドライな夏らしいお酒に、
充ては貼られた品書きから、



酒飲み心くすぐる「酒肴五種盛り合わせ」 。

とろ～と柔らかな「クリームチーズといぶりがっこ」
口いっぱい桜海老が充満～の「桜海老味噌」、
噛む毎に甘い「ホッキ貝のクミンオイル漬け」、
蕎麦屋ならでは「花山葵の醤油漬け」、
大のお気に入り「稚鮎の一夜干し」と…



そりゃもう、お酒のお代わり。
三重　「天遊琳」　特別純米酒

お隣同士の方、
カウンター越しのきくち君と、
しばし楽しいひと時を頂いて・・・



いよいよお目当ての「冷かけそば」。



でも、ちょっと「もり」も食べたいと、
「半もり」と「半冷かけ」を 。



まずは「もり」から。
千葉県成田産　手挽きそば。



ふわ～っと広がる香りに包まれ、
手繰った蕎麦は思わず見惚れる美しさ 。

くっきりと粒浮く繊細な粗びき、
きりっと〆り、ほろりと淑やか、ざらりと口肌をなで、
喉落ち広がる、芳ばしさと甘みの余韻、
くぅ～っ、旨いっ 。



続いて、「冷かけ」の蕎麦をちょっぴり「もり」で。
希少な長野県黒姫産。
これ又うっとりとする香りに、豊かな味わい 、

あっという間に手繰ったところに…、



そして…、お目当ての「冷かけそば」。



注がれた汁はクリアな琥珀に澄み、
鰹とは又違う、いりことあご出汁がすっきりと染み、
冷んやりと心地良く、しばし蓮華が離せない 。



蕎麦は冷かけに浸りきゅっと〆り、
「もり」で食べるのとは又違う、
汁に重なる芳ばしさと甘みの、これとない妙味



途中で添えられた酢橘をきゅっと絞り、
すぅ～っと広がる清涼感の味変に、



気づいたら一滴残せず飲み干して… 、



さらりとした蕎麦湯をもり汁に注ぎ、
じっくりと余韻に浸り、はぁ～大満足。

ご馳走様でした～

「もり」はもちろん、
うどん屋で修行してきた「きくち」くんならでは、
いりことあご出汁の冷かけが染みる～。
まだまだ夏の入り口、又頂きに来ようっと 。

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