昼ちょっとすぎ、入った店内は満席だったのが伺える、
片されてない幾つものテーブル席。

「今片付けますのでどうぞ、どうぞ」と、
迎えてくれる女将さんのすっかり腰が折れた姿に、
なんとも言えず胸がきゅう～、
コロナ渦中はさぞ苦労されただろうと・・・ 。



置かれた品書きを見ると、品数もぐっと減り、



黒豚「かつ丼」は健在、彼はこれと迷いつつも、



久しぶりだし、ここのイチオシメニュー、
「鴨汁そば」にしようと二人で注文 。



裏には鴨についての丁寧な説明書き。
無農薬のトウモロコシや海藻などで育った、
「自然飼育岩手鴨」。

リノール酸が多く、血中コレストロールを下げると、
健康の良さをしっかり吟味していると、



厨房からご主人自ら、届けてくれた二つのお盆。



笊にふんわりと盛られた蕎麦は、
ざっくりとした切り口に仄かに甘皮が透け、



ふわっと軽やかな優しい歯ごたえに、
味わいは淡くすっきりだけど、
何とも言えない、心に伝わる温かみ 。



これを拘りの「鴨汁」にさっと浸すと、
しっかりと沁みた鴨出汁に、
蕎麦はふわんっと甘みが広がり、



幾つも沈んだ鴨肉はぶつ切りでなかなかワイルド。
脂身は苦手だけど、肉質は柔らかい 。



「足りなかったらお代わり言って下さいね」と、
出された蕎麦湯を注ぎ、頂いて…

ご馳走様でした～

「ありがとうございました。」
何度も何度も、言ってくれる女将さん。
ふっと切ないような温かいものを感じながら…、

さて、温泉にゆっくり浸りサウナで整おう～ 。

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