平日の１３時を回った昼下がり。
扉を開き入ると、ふわ〜と体を包む優しい空気に、
何人かが和やかに寛ぐ、心地のいい風景 。



迎えてくれる花番さんもにこやか丁寧、
厨房に面したカウンターに通されて、



目の前のご主人にお祝いの言葉を伝え、
どんより天気で肌寒く、熱燗を 。

静岡　「初亀」　特別純米酒
口当たり柔らかく、ふうわりと広がる米の旨み。
「初亀」の熱燗、美味しいなあ。



嬉しくすすり、「一品料理」の品書きから、



充てに頼んだ「穴子の煮こごり」の美しさ 。



まるで宝石、きらきらと輝く琥珀のゼリーに、
身厚の立派な穴子はふっくらほろほろ 。

「煮こごり」と言っちゃ勿体ない程、
まるで煮穴子のような、贅沢「煮こごり」。
口に運ぶ毎にうっとりと、お酒と楽しみ…、



今日は「かけそば」と思って来たけれど、
大好物「小柱」の文字に惹かれ、
「小柱かき揚げそば」を 。



目の前で作られていく様子も楽しく、
丼にかき揚げが置かれ、汁が注がれた瞬間、
じゅわ〜っっ、パチパチパチ、



その音だけで、も〜う美味しい。
目の前に置かれた丼に目が釘付け



丼一面を覆うかき揚げは、
衣薄くさくっと揚げられた三つ葉と小柱のみ 。



注がれた汁は淡い琥珀に澄み、
啜った途端に広がる、これとない極上出汁に、
海苔の磯味、かき揚げのコクが染み、

くぅ〜、のけぞりそうになる旨さ 。



蕎麦は、汁に浸ってもちもちとして、
温まって膨らむ蕎麦の甘みに、



天ぷらが美味しいひら山さんだからこその、
かりっふわっの衣が極旨 、



揚げた小柱は旨みがぎゅっと濃縮し甘く、
海苔が次第に溶け、小柱の旨みと重なり、
しかもこれが幾つも幾つも。

はぁ〜、手繰る毎に至福の嵐〜 。



ほろほろと溶け込んだ海苔の旨さに、
蕎麦を手繰り、小柱にうっとりと、
気付いたら一滴残せず飲み干して…

ご馳走様でした〜

店に広がる空気の心地の良さに、
料理も蕎麦も、益々魅力を増した「ひら山」さん。
又是非、寄らせて頂きます 。

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