扉を開き入った店内がなんだか懐かしい。
古民家に似たほっこりとした心地の良さの中、
暖かく迎えて下さるご主人 。



手をさすりさすり、とにかく寒くて、
熱燗をと伝えると、



季節のお酒のリストを出して下さり、



燗酒には、とお薦めされ頂いた、
島根　「開春」　石見辛口　男流純米酒



はぁ〜、これ美味しい 。

口辺り柔らかく、ふわ〜と広がる米の旨み、
添えられた蕎麦味噌を美味しくつまみ、



「平日お昼の限定メニュー」から、
久しぶりに「ほかげ」さんの天ぷらが食べたくて、
「ランチ天ぷらそば」を天先で 。



手際のいいご主人、頼めば程なく、
粗塩に天つゆを添え置かれた天ぷらの美しさ 。

さくっと音立つ軽やかな衣に、
インゲンはしゃきっと甘く、じわりと滴る茄子、
南瓜はほこほことろりとこれも甘〜い。



ぷりっと身のしまった海老に
ほろりと身が解ける、天然平目といい、
「ほかげ」さんの天ぷら、やっぱり美味しい 。

塩で天つゆでと、熱燗と共に楽しんで、
そろそろお蕎麦のお声かけ。
今日は気になっていた「かけそば」で。



ふわふわと湯気から広がる出汁の香りに、
琥珀に澄んだ汁に、置かれた瞬間心そそられ、



早速すすった瞬間、はぁ〜… 。

しっかりと広がる鰹出汁の円やかさ、
すっきりとして奥深く、優しく柔らかく、
も〜ういつまでも啜っていたくなる。



汁にがっつり心鷲掴みされ、
手繰った蕎麦はほのかに甘皮が透け、
汁をまといほろりとほどけ、
温まって広がる穀物感のたまらなさ 。

汁に重なり、汁を吸って広がる蕎麦の甘みに、
手繰る毎に嬉しく、手繰る手止められず、



あとはもうあっという間、
すくいすくい、きれいに飲み干して…、

「せいろ」はもちろん、
「ほかげ」さん、温蕎麦も素晴らしく美味しい。
体もすっかりほかほか、大満足なお昼ご飯に。

ご馳走様でした〜



今度は是非、密かに気になっていた、
「昼のみセット」も頂いてみたいな 。

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