平日の午後１３時過ぎ、扉を開くとすぐ、
ご主人の爽やかな笑顔に迎えられ、
「お好きなところにどうぞ〜」と通されて…、



奥のゆったりとしたテーブルで、
早速頼んだ、「会津中将」の熱燗一合。



添えられたお通しの「蕎麦味噌」は、
牛蒡が混ぜ込まれこってりと甘く、これが旨い 。



柔らかな口辺りの熱燗をすすり、品書きを開き…、



充てに頼んだ「お漬物」の盛り方の美しさ 。

しゃきっとした茗荷の甘酢漬け、
胡瓜に人参、蕪の糠漬けと、
浸かり具合のいい漬物で熱燗を飲み干し…、



いよいよお目当てのお蕎麦、「かき揚げ蕎麦」を 。



軽やかな揚げ音に耳を傾けてると、
程なく置かれた丼に思わず見惚れる 。




ぽっかりと浮んだサクサク衣のかき揚げに、
注がれた汁は琥珀に澄み、
すっきりとして上品な鰹出汁が体に滲みる、

すすった瞬間、思わず目を閉じはぁ〜…。
ん〜美味しい、しばし蓮華が離せない 。



何度も何度もすすり、ようやく手繰った蕎麦は、
細かなホシ散る繊細な細切り。

この汁の中でも、ピシっとしたコシがあり、
すっと喉に流れる心地の良さ。
「三咲」さんの温蕎麦、極旨〜 。



箸を入れたかき揚げはほろほろと崩れ、
途端に、揚げ油のコクが汁に広がり、
ごろんっと包まれた小海老がぷりっ 、



ほろろと零れだす小柱が甘い、旨っ 。
初めさくさく、次第にしっとりとした衣を絡めと、
気付いたらあっという間。



衣の溶けた汁が又美味しくて、



すくいすくい、一滴残せず飲み干して・・・、

ご馳走様でした〜

熱燗に、この蕎麦でしっかり体もぽかぽか、
はぁ〜、大満足な一杯。
今度、「山かけ」も食べてみようっと 。

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