今年も11月6日、越前かにの解禁〜。
蟹、食べに行こう〜と、計画した北陸旅行 。
当時はなかった、北陸新幹線「かがやき」で、
20年ぶりの金沢上陸〜。
金沢駅からまず向かったのは東山茶屋街。
趣きある店々が並ぶ通りは平日でも賑わい、
人々に紛れ、あちこちの店を覗き見るのも楽しい 。
その人込みを抜けた路地に静かに佇む、
「土家」さんから教えて頂いて早7年。
念願のお店を前に、も〜う胸いっぱい 。
金沢 「蕎味 櫂」
12時ぴたりに暖簾が掛けられ、
丁寧に通された店内は、ほのかなお香の香りに、
茶室を思わせる静けし空間。
テーブルは3卓のみの完全予約制。
棚に飾られた蕎麦猪口コレクションは、
立川「無庵」や「土家」さんを想わせる… 。
肌触りも柔らかな木のテーブルで、
散策していて喉もからから、まずはビールをぷは〜。
喉を潤わせていると程なく、
そっと置かれた蓋つき器。
前菜、「毛ガニの玉じめ(茶碗蒸し)」。
ふるっふるの玉子のお出汁の美味しい事 。
たっぷりと散らされた毛ガニに、
底にはふっくらとした蕎麦の実が沈み、
ん〜、もうのっけから感動〜。
これにはもちろんお酒を、
定番のお酒、金沢の地酒「黒帯」に、
季節の地酒が並ぶ中から、
まずは、ここ金沢の地酒、
「黒帯」 特別純米 「悠々」を 。
続いて、掻き立て「蕎麦がき」。
まだ温かな蕎麦がきはふっくらと香り、
箸が埋まる程、ふわふわとろ〜り。
添えられた醤油のもろみに茗荷が絶妙。
そして、盛り付けも美しい「季節の八寸 」。
ぷっくりとした見事な「白子ポン酢」に、
キラキラと光沢を放つ「いくらの醤油漬け」。
プチンっと弾けるイクラがたまらな〜い、
しかも、下にはふっくらとした蕎麦米が盛られ、
くぅ〜、これ、美味しすぎる〜 。
むっちりとした海老も旨みがぎゅっと詰まり、
添えられた銀杏の味の濃さ、
身厚のカマスに極細の蕎麦の、
「カマスの蕎麦寿司」の美味しさと言ったら… 。
たまらずお酒をお代わり、
加賀 「獅子の里」 純米吟醸 「絆」 秋あがり
椀物は「鰊と京芋の炊き合わせ」。
とろりと蕩ける京芋のシルキーな甘みに、
箸を入れた先からほろほろと崩れる鰊、
注がれた上品な出汁といい、はぁ〜…
これには熱燗〜、
「黒龍」 九頭龍逸品 燗たのし
最後は、美しく揚がった「才巻き海老の天ぷら」。
さくっとした衣に海老が甘い。
添えられた頭もさくっと軽やかで、旨み満点 。
これでお酒を飲み干して…、
いよいよお蕎麦、これが美しい…
笊にふわりと盛られた、極細繊細な蕎麦に、
様々な色合いのホシが煌めく。
福井県越前在来種。
手繰った箸先から広がる香りに、
淑やかなコシを感じた途端に喉に消え、
洗練された野趣、爽やかな芳ばしさの余韻を残す。
出汁まろやかな濃いめの汁に、
辛味大根を添え浸した蕎麦が又旨い。
さらさらと流れるように、気付いたら笊は空 。
程よく濁った風味豊かな蕎麦湯を注ぎ、
もり汁の旨さをゆっくりと味わって…、
デザートは見目も爽やかな、
「ラフランスのシャーベットと無花果のゼリー」
しゃりしゃりの気品あるラフランスの甘みに、
果肉たっぷりのゼリーに胸キュン 。
どれ一つとっても隙なく見事、
嘗て、ご主人の料理を「無庵」で頂いてた事を思い出し、
又ここで頂けた事に感無量〜。
ご馳走様でした〜
20年ぶりの金沢で、7年越しの夢かない、
幸先のいい旅のスタート 。
※昼のお料理 6,000円、9,500円 (今回頂いたのは6,000円)
宵のお料理 14,000円

「蕎味 櫂」
石川県金沢市東山1-23-10
076-252-8008
(完全予約制)
12:00~14:00 /17:30~20:00
日曜、第1月曜定休
禁煙
お店のHP
→ yuka (02/04)
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→ yuka (01/20)
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→ 多摩市民 (01/19)