扉を開き入った店内は、この時間でも何人かが寛ぐ、
中休みなしのゆるりとした心地のいい空気 。
迎えてくれる花番さんもきびきびと、
通されたのは、ゆったりとしたテーブル席。
まずは一杯、菊正宗の熱燗一合。
お酒に添えられる、とろりとした蕎麦味噌に、
充ては、自家製「糠漬け」を。
胡瓜に蕪の糠漬けに野沢菜漬け、
酢醤油漬けの胡瓜が旨い 。
一人のんびり寛ぎながら、
開いた品書きには、丁寧に綴られた「近江家」の歴史。
創業明治32年、
淺草で修行した初代が麻布に開店し、
大正5年にこの地に移転し今に至る、屈指の老舗。
蕎麦は、ヌキ実で打たれたニ八そば。
仕込み水は天然水、
迷う程にずらりと並ぶ「冷たいそば」に、
「温かいお蕎麦」には…、
おっここにも「おかめそば」があるっ。
気になり早速注文 。
頼めば程なく、届いた「おかめそば」は、
まさかの蒲鉾が3切れ盛られ、どこかサザエさん風?
これ又ユニークなお顔 。
注がれた汁は淡い琥珀に澄み、
すっきりとして上品、ふわっと広がる鰹出汁。
ああ、美味しいなあ 。
蕎麦は、温蕎麦でも変わりなく、
ぱきっとしたコシがあり、喉越しよく、
添えられた葱に、胡麻がかかっているのが面白い。
そして、楽しいおかめの具。
ほうれん草ではなく若芽に、山菜も盛られ、
汁に浸った出汁巻き玉子が、
ほろりとしてこれが美味しい 。
暖まった蒲鉾はもちろん、
意外なことにカニカマが妙に旨い 。
冬菇椎茸は甘すぎないのが◎。
一つ一つと手繰っていたら、あっという間。
優しい味わいの汁が美味しく、
すくいすくい、気付いたらすっかり飲み干して…
ご馳走様でした〜
ちょっと早い夕暮れに、こうして憩える有難さ。
「近江家」さんもいいなあ。
次は、何を頂こうかな 。

そば盧 百人町「近江家」
新宿区百人町2-4-2 サンビル
03-3364-2341
11:30~21:30 (日・祝日~21:00)
土曜日定休
2021年 9月29日 「カレー南蛮」
2021年 1月 8日 「板わさ」「たぬきそば」
2019年11月22日 柔らかな酸味にほっこり「梅とじそば」
2018年 8月31日 「自家製糠漬け」「カレーせいろ」
2018年 7月26日 「海老入りさつま揚げ」「寒納豆そば」
2016年 8月22日 「自家製ぬか漬け」「あさりせいろ」(バター入り)
2015年10月26日 「天ぷら盛り合わせ」「かけそば」
2014年10月17日 リニューアルオープン 「山かけそば」
2014年 2月24日 「ぬか漬け」、鍋焼き「煮込みそば」
2012年10月 9日 「しらすおろし」に「とりつけ蕎麦」
2009年10月19日 「糠漬け」で熱燗、「玉子とじそば」
2008年12月11日 「しらすおろし」に熱燗、「かき玉そば」
2008年 3月27日 「蛤の山椒煮」、「あさり南蛮そば(バター入り)」
2007年10月 4日 「秋刀魚の梅煮」、「地鳥カレーせいろ」
2006年11月28日 「牡蠣そば」
2006年10月 6日 「天せいろ」
- 関連記事
-
- 牛込神楽坂 「志ま平」 すべてに隙のない盤石の「蕎麦コース」 (2022/08/01)
- 飯田橋 「九頭龍そば」 猛暑にさっぱり「越前おろしそば」 (2022/07/25)
- 新宿二丁目 「楽庵」 ランチは17時まで「小天丼セット」 (2022/07/19)
- 中井 「green glass」 「トマトムース蕎麦」に「冷たい卵とじ」 (2022/07/14)
- 新宿 「大庵」 料理も蕎麦も旨し旧友としっぽり蕎麦屋酒 (2022/06/01)
- 新宿 「渡邊」 花冷えの新宿で「山の幸そば」 (2022/04/18)
- 中井 「green glass」 蕎麦ピザに百合根蕎麦団子 (2022/03/05)
- 新大久保 「近江家」 サザエさん風「おかめそば」 (2022/03/03)
- 新宿 「大庵」 極旨蕩ける鰻の「鰻丼とせいろそばセット」 (2022/02/22)
- 高田馬場 「もり」 父を越えて「一味切り」に「田舎そば」 (2022/02/16)
- 神楽坂 「蕎楽亭」 「白魚天」に蕎麦湯玉子の「月見そば」 (2022/02/04)
- 新宿 「渡邊」 西新宿のオアシス「おかめそば」 (2021/11/12)
- 中井 「green glass」 生産者の方々との6種の利き蕎麦会 (2021/10/20)
- 新大久保 「近江家」 秋風にカレー南蛮の季節到来 (2021/09/29)
- 新宿 「大庵」 お得なお昼の「小親子丼セット」 (2021/07/28)
→ yuka (11/25)
→ yuka (11/25)
→ yuka (11/25)
→ トマさん (11/20)
→ chameleon-arms (11/19)