開店当初から気になりつつも、
ランチは週末のみで、ずっと伺えずにいた、
武蔵小山の「倉田」さん。
最近、平日ランチを始めたと知り、向かったお店は、
賑やかな商店街とは反対側の静かな路地に、
すっと佇む、黒塀のシックな佇まい 。
武蔵小山 「蕎麦割烹 倉田」
風流な格子扉を開き入ると、
白木のカウンターがまず目に飛び込む、
セレブな空気漂う、明るくすっきりとした空間。
すぐに温かく迎えられ、通されたのはカウンターの一席。
品書きは、さすが「蕎麦割烹」。
普通の蕎麦屋に比べなかなか高価。
冷たいそばに、温かいそば、ご飯ものあり、
初めてのお店、まずは「せいろ」。
その横に気になる「おまかせ三種」。
お聞きすると、毎日4種類打っている蕎麦を、
その日のおまかせで3種類頂けるそう。
料理の店かと思ったけど、これは素晴らしい。
「おまかせ三種」に決め注文 。
待つこと程なく、
葱に山葵、絡み大根に海苔の薬味に、
小盛に盛られた「せいろそば」。
きらきら輝く、ピシっと角立つ繊細な細切り 。
北海道摩周の新そば「キタノマシュウ」。
微粉で打たれた十割そば。
新そばらしい清々しい香りに、
細くても、むちっとした力強さがあり、
噛みしめた先から広がるシルキーな甘み。
出汁円やかな濃いめの汁にそっと浸すと、
ぐんっと旨味が広がり、これは美味しいっ 。
薬味の辛味おろしが、この蕎麦に合う。
しかも、皿に直盛りにも関わらず、
滴ることない見事な水切りに感心していると…、
続いて2枚目、「ごまそば」。
八ケ岳山麓「信濃1号」 十割そば。
同じ十割でも「キタノマシュウ」に比べて、
しなやかさがあり、これは私の好み。
焙煎前の胡麻油と塩と炒り胡麻で和えられ、
もう、そのままで味わい豊か。
胡麻の香ばしさに蕎麦が芳ばしい 。
最後は、黄色鮮やかな卵に胸キュンっ 、
蕎麦湯に浸った「釜上げそば」。
郡馬深山 「常陸秋そば」 外8厘。
玄挽き粗挽き、手繰った途端に広がる馥郁とした香り。
もちもちとして、穀物の甘みが半端ない 。
卵を崩し絡めたこれとない味わいを、
何度も手繰り楽しみ
ようやくもり汁を注ぎ入れ、
海苔を散らし、山葵を添えてと、
手繰る毎に異なる旨さが押し寄せる~。
三種三様、どれもレベルの高いそば。
料理主体のお店かとずっと思ってきたけれど、
このクオリティで4種打ち分けているとは 。
程よく濁った蕎麦湯を注ぎ、
もう一種、「会津のかおり」も気になりながら、
たっぷりと頂いて…
ご馳走様でした~
開店して既に5年。
今まで伺っていなかったのを惜しむ程。
今度は是非、お料理も合せて伺おう 。

「蕎麦割烹 倉田」
品川区小山3-2-18
050-5890-6379
11:30~14:00 / 17:30~22:00
月曜(祝日営業、翌日休)、第1、第3火曜定休
禁煙
お店のHP
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