彼が、急に用事で出かけたので、残された休日。
さてさて~
どこに行こうかなぁ、と考えたけど、
なんとなく遠出をする気力がなかったので、
近場で・・・と、ふと、もう一度食べたくなってしまって、
吉祥寺へ。
北町1丁目のバス停すぐそば。
「手打 中清」
相変わらず、気取りのない店構えがなんだか懐かしい。年季の入った茶の暖簾にほっとする。
おっ
早くもこちらでも「新そば」が。
ご主人の達筆な
「秋新そば」の文字に心が躍る~
時代を感じる引き戸が開き、休日の昼下がりの店内へ。
混んでるかなぁ?と危惧していたけど、先客は一人のみ。よかった・・、と前回と同じ席を取る。
気づいて冷たいお茶を出してくださった奥様が、「あらっ 」と、覚えていて微笑んでくださったのが、とてもうれしい。
「新そばなんですね♪」と言うと、「まだ、北海道だけど・・・雨竜の?なんですよ」、とのこと。
雨竜・・・?初めて聞く場所で、期待が膨らむ。
その前に~ せっかくの休日だしっ
前回美味しかったので、同じく
「宗玄 純米」を頂く。
素敵な片口で運ばれ、今日のお通しは味付けの美味しい、切干し大根の煮物。
それと、前回着た時に、次回絶対に頼んでみよう!と思っていた「もみじこ」(たらこ)をお願いすると、「ごめんなさい・・、今切れてて」、とのこと。
ん~っ 残念っっ。ないとなると、さらに食べたくなってしまうもの。おしっ、次回こそっっ
・・・ということで、とっさに選んだのが、
「豆腐サラダ」
しばしして目の前に出されてびっくり。
豆腐の上には、千切りの大根ときゅうり、わかめがたっぷりと盛られたボリュームありそうな一品。
和風のドレッシングで、さっぱりとしたもの。
・・・と、
「頂きものなんだけど、よかったらどうぞ」
と出して頂いたのが、
つぶ貝とオクラを和えたもの。
これが、美味しい~っ
その間にも、次々とお客さんがやってきて、中休みがなく、気取りのないこのお店の人気が伺える。品書きも多い上に、蕎麦が美味しいとなったら、当然だなぁ、と一人納得しながら、ちびちびと楽しむ時間。
ほっとするなぁ・・・
もう少し頂きたい(お酒を)ような気分を抑え、そろそろお蕎麦を。
十割と粗挽きのどちらも新そばとの事だが、やあっぱり♪「粗挽き蕎麦で」とお願いする。
ほどなくして目の前に置かれたのは、なんとっ二種?の蕎麦。
なんと!うれしい事に、わざわざ「常陸秋蕎麦」と北海道の雨竜の「新そば」の二種の粗挽きを作ってくださったとのこと
山葵を擦るのももどかしく、まずは・・・、「常陸秋蕎麦」から。
ーと、箸を伸ばそうとしたら、強烈なほどの香りが飛び込む。香ばしい、蕎麦独特の滋味なる香り。す、すごい。。
そのまま手繰ると、穀物がぎゅっと締まったようなしっかりとした腰。そして、それをしっかりとかみ締めた途端、香り同様に、非常に濃い蕎麦の味わいがじゅわっと広がる。苦味、甘み、そして香ばしさの入り混じったような、深い味わい。
表面に豪華に散った蕎麦の欠片だが、見た目ほどざらっとした感じはないが、この味わいはすごい・・・。
添えられた塩をちょっと付けると、それがさらによく分かる。
思わず瞳孔が開きそうになりながら、夢中で食べてしまった。
そして、雨竜の新そばを。
見た目は、常陸秋蕎麦とあまり変わりがないがやや緑がかった感じ。こちらも豪華に蕎麦の星が散る。
さて~と、顔を寄せると、こちらは清々しいような新鮮な香り。
腰のしっかりとした打ち加減は同様で、かみ締めるとこちらも蕎麦のしみじみとした風味が広がる。
ただ、比べると、ややこちらは大人しめ・・・かな?
とはいえ、十分こちらも美味しいことに違いはない。
やや甘めのしっかりとした汁も、この蕎麦と妙に合い、非常に堪能させられる。
ナチュラルな蕎麦湯で、たっぷりと余韻を楽しんでいると、
奥様がいらして、「ちょっと・・、待ってて」と。んんん??
と、すぐに「うちのうどんも美味しいから、是非食べてみて」と、これまたびっくりするくらい、きれいなうどんを出してくださる。
やや、茶のかかった、これまでに見たことがないような透明感の高いうどん!ところてんに近いくらい透き通った感じで、ぴかぴかと水をまとって輝やく。小麦全粒で打った「さとうどん」との事。
口に含むと、つるんっとした滑らかな舌触りに、これまたしっかりとした腰。しこしこ、もちもちとした感じで、しかも、味わいのあるもの。
うどんも、こんなに風味があるものだなんて・・!
と、これまた驚き。
添えられたが、つゆなどまったく要らないくらい、そのままで美味しい。
いやぁ~・・・、これは驚いたっっ
と、感心していると、
なんっと、ご主人自ら顔を出して下さり、しばしお話なども
このうどんのこだわりと打ち方などもお聞きしたりして、非常にうれしいひととき。
いやぁ、よかった・・。今日、ここに来て。と、心から満足し、暖かな気持ちでいっぱい。
気さくで、それでいて気力に満ちたご主人にお会いして、ますますここの蕎麦が楽しみになってくる。これから、新そばが南下していくことを思うと、さらにさらに~・・と、期待ワクワク。
本当にごちそう様でした。
はぁ~・・、と店を出ながら、再び思う。 「いい店だなぁ・・・」
*宗玄 550円、豆腐サラダ 500円、粗挽き蕎麦 900円
「手打ち 中清」
武蔵野市吉祥寺本町4-4-15
0422-21-2891
11:00~21:00
ほぼ無休(水曜日に休みの場合あり)
近くにコインPあり
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でしょでしょ、是非なんですよ・・
でも、私も次回は、お蕎麦とうどんと迷ってしまいそうなくらい、ここのうどんには、びっくりしてしまいました!
さすが・・、としか言いようがなく。
勉強になりました。
そうなのですか・・・、大塚でも・・・
うどんが実に地粉のいい色ですね。
さぞや....
是非伺わなくては、
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