昼下がりの心地のいい空気漂う店内で、
空いていたテーブルに腰を下ろし…、



まずは、熱燗で暖まろうと…、



新潟　「緑川」　涼暖　生酒

燗酒にも向く生酒を、と造られたお酒だそうで、
口当たり柔らかく、ふんわりと香り、
ん〜…、これは美味しい 。



熱燗の充ては、ここでのお気に入り、
自家製「お新香」（ハーフ） 。

甘み酸味が絶妙な「赤蕪漬け」に、
漬かり具合ぴたりの、胡瓜に蕪の「糠漬け」、
「白菜漬け」にさっぱり「沢庵」と、

ほんっと、志実津やさんの「お新香」、絶品〜 。



そして、お目当ての「けんちん蕎麦」。



しかも、今日の粗挽き蕎麦には、
6年がかりで復活させたという幻の品種
長野県高遠産　「入野谷在来」がっ 。



これは是非、素のままでも食べたい！
「つけけんちん」こと、
「けんちんせいろ」を粗挽きで 。



笊にはらりと盛られた蕎麦は、
ぴしっと角立ち、所々にホシ散る凛々しい細切り 。



手繰った蕎麦の、柔らかな香りに、
噛み締めた瞬間、落花生に似た香ばしさに、
後からぐんぐんと甘みが押し寄せる。

手繰る毎に口に広がるその余韻、
わあおっ、これは美味しいっ 。



何度も手繰り堪能したら、続いて「けんちん」 。

たっぷりと注がれた汁は、様々な野菜の滋味が染み、
まあるく柔らかな、そして品ある味わい。
すする毎に、体に滲みるぅ…



この熱々の汁に潜らせた蕎麦は、
ぐんっと甘みが引立ち、風味が膨らみ、
旨いのなんのっ 。



大きめの野菜は素の旨味がたっぷり、
ほこっとろ〜の里芋に、人参に蒟蒻、



牛蒡に葱に、透け蕩ける大根と、
手繰る毎に楽しさ満載、気付いたら笊は空。
お蕎麦が足りない〜 。



残った汁に蕎麦湯を注ぎ、
一滴残せず飲み干して…

ご馳走様でした〜

入野谷在来、これ、もっと食べてみたい。
次来るときにもありますように 。

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