暖簾を潜った店内も、密とは程遠い安心空間。
元旦の深大寺で、並ばず入れるのも前代未聞。



てきぱき気持ちよく通されたテーブルで、
置かれた品書きを見ると、
以前のあのずらりと並んでた品書きと一転。



蕎麦は契約農家から仕入れ、
脱穀から丸抜きまで行い、店内の石臼で自家製紛。
粗挽き粉を混ぜた「十割そば」に、九一の「一休そば」、
「ニ八そば」と三種あり、すべて手打ち 。

「初詣は月見」と決めてる（？）彼は、
ニ八の「玉子だれかけそば」に、



私は、粗挽きに惹かれ十割そばの、
「玉子だれそば」を 。



笊に盛られた蕎麦は、ぴしっと角立つ細切り、
これは見るからに美味しそうっ 。



早速手繰った蕎麦は、はっとする程の香りの良さ。
うっすらと埋まる蕎麦粒に、十割でも繋がりよく、
きりっと腰あり、もちもちとして、
噛み締めた先から広がる豊かな味わい。

おっ、美味しいっ 。



しかも、器には温泉玉子が二つも盛られ



汁を垂らし、そっと浸したもり汁もまろやかで旨し。



さらにたっぷりと黄身を絡めた蕎麦は、
も〜う、すすった瞬間笑みこぼれちゃう、
玉子好きにはたまらな〜い 。



一方「玉子だれかけそば」は、
かけ蕎麦に、別盛りに温泉玉子が添えられ、
「つけて食べるのがおすすめです」と花番さん。

早速試した彼が、「これいいっ」と声漏らし、
その声にたまらず交換〜。



まずすすった汁は、やや濃いめながら、
醤油円やかなじっくりと滲みる味わい。
蕎麦は汁に馴染みながらも、手打ち感もしっかり、
ほろりとほどけ、「かけ」も美味しい 。



この熱々の蕎麦を玉子だれに絡めたら、
まるで釜上げ蕎麦のようで、これゃ、旨いっ 。

最後に彼は玉子を汁に入れ、
念願の「月見そば」にして完汁完食。



私は、ほんのりと濁った蕎麦湯を注ぎ、
玉子蕎麦湯を飲み干して…

ご馳走様でした〜

久しぶりの「一休庵」の蕎麦の旨さに嬉しい驚き。
これは是非、
限定２０食の「一休そば」も食べにこなくては…。

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