晴れて♪、今日はなんとか終わり、さっさと退社。
こんな日でもなければ、ゆっくり見ることもできない、ヒルズの中のお店やらを、ぷらぷら見つつ、いつもとは反対側の、麻布方面へと足を向ける。
麻布十番の商店街は、不思議な町。都心ど真ん中だというのに、肌にしっくりするような、生活感のある空気が流れ、下町風情が続く。・・・のに、着崩した感じで歩く人々も、やはりどこかセンスが洗練されている。。
都会の中の下町。こういう町を、ゆっくりと歩いているのは、なんだか楽しい。
そして、その真ん中あたりに、ショーケースに蕎麦のサンプルも飾っている、老舗のお店。
考えてみると、かなり久しぶり。
夕方には、まだちょっと早めの中途半端な時間だけど・・、ここに寄り道して帰ろう~・・。
「総本家 更科堀井」
創業寛政元年。
この、お江戸東京の、列記とした老舗の蕎麦屋。
佇まいのどこかしらから、遠い年月を思わせつつも、奢ったところなく、気兼ねなく立ち寄れる、気さくさをも携えている。
この町にも、新旧いくつかの蕎麦屋はあるけど、私はここがやっぱり好き。
扉を開けると、この時間でも、適度な人の賑わう店内。
しゃきしゃきとした、気持ちのいい女将さんに通される。
「お一人様」なので、やっぱり、真ん中にでんっと座する、大テーブルのカウンター席に。テーブル席や、小上がりが、その周りを取り囲む、正当な蕎麦屋の佇まい。
開放的なこの小上がりが、なんだかとてもよさそうで、一度、ここで座して憩ってみたいなぁ・・
結局、お昼を抜いてしまっていたのだけど、とにかくとにかく、寛ぎたい気持ちで、しかも!仕事開けだし・・と、蕎麦前を頼んでしまう。
福島の「名倉山」純米吟醸を、冷やで。
日常の事かのように受けてくれる女将さんが、しみじみうれしい。やっぱり、蕎麦屋はいいなぁ・・
きりっと冷やされたお酒は、最初、上品に香る口当たりのいい軽やかなもの。それでいて、しっかりと味わいがあり旨い。
お腹さすがにすいていたので、「季節の種物」の「じゅん菜そば」が、かな~り気になったけど、それ以上に今日は、「天もり」の小海老が食べたくて、それを選ぶ。
「天ぷらをまず先に・・できますか?」と、(よく尋ねるフレーズだが)尋ねると、
何の躊躇いもなく、「はい、じゃあ、お蕎麦はお声をかけて下さいね」と、スムーズに通るのも、老舗ならでは。
通しの揚げ蕎麦をつまみながら、(この揚げ蕎麦も、店によって、ほんっとに違うんだよなぁ・・・)待つと、ほどなく、目の前に、「小海老の天ぷら」。
こちらの「天もり」は、「小海老」「車海老」「掻き揚げ」をそれぞれ選べるのがおもしろいところ。
最近、ちょっと、大きな海老よりも、この小海老の旨さが好きで選んだけど、
んんんー 美味しそう♪
小海老が、カラリっと6尾。期待通り、凝縮した海老の旨味が詰まったもの。
一口で、口にほおばれるのもうれしい。
ゆっくりと、ひとつづつ味わい、黄昏時のひと時を・・
すっかり堪能して、花番さんに「お声」かけると、「あ、もう、よろしいですか 」と、お決まりの二種の蕎麦汁が置かれる。
「あま」「から」と、書かれたふたつ。
「から」と言っても、まろやかですっきりとした汁。
「あま」はさらにまろやかで、所謂甘いのとは違い、優しい感じ。
そして、ほどなく出された「もり」そば。
自家製石臼挽き粉で打つ、江戸前の蕎麦との触書。
出されて、思わず顔を寄せると、豊かに蕎麦独特のうっとりする香り。
この時期で、ここまで香るなんて・・と、思わずほころんでしまう。
そして、この、丹精に切りそろった細切りの蕎麦を手繰ると、得もいえぬ、大好きな蕎麦の風味が豊かに広がる。
心地いい腰、かみ締めると、蕎麦の風味、
そして・・、爽やかな喉越し。
老舗に甘んずる所のない、安定したさすがの蕎麦。
やはり・・、ここはいいなぁ~・・
蕎麦もいい。そして、相変わらず、些細なところまで行き届いた接客。
若い花番さんにも、きちんと行き渡らせている配慮。江戸のいい部分が、そこここに、散りばめられているかのような・・。
大きめの湯桶で出される、熱々で、ナチュラルに白濁した蕎麦湯を飲みながら、しみじみと感じ入る。
ああ、昨日からの疲れが、地に水がいつしか吸われていくかの如くに、薄らいでいく。
ご馳走さまでした。
ほんとうに、なんだかとても、ゆっくりと憩えた気持ち。
夏の間に、是非とも又訪れて、今度は、「港区推奨」の「じゅん菜蕎麦」も絶対食べにこようっと・・・
もりそば 730円、更級、田舎 840円、
変わり 940円
天もり(小海老、車海老、掻き揚)1,570円
冷やしじゅん菜そば 1,470円
板わさ 520円、玉子焼き、鳥わさ、茶碗蒸、鳥焼き 630円
名倉山 630円などなど・・
「総本家 更科堀井」
東京都港区元麻布3-11-4
03-3403-3401
11:30~20:30
水曜、第一火曜定休
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私は、出かけるのをやめて、近所で早々に買い物をした後は、雪かき(:_;)。
雪は楽しくて大好きなんですが、雪かきはちょっとつらいです。
お陰でちょっと筋肉痛。
堀井さん、好きなお店です
又伺いたくなりました(u_u*)~
なので 六本木で「レ・ミゼラブル」のチケットを事前にネットでとり
(当日朝には売り切れだった)昼はここへと 画策していたのにこの雪!
地下鉄は良いけれど地上は 風・積雪ありで たいした距離ではないのにクタクタ。
さっそく燗酒で凍えた手を温め、ひと息つけば
そうかこれは「雪見酒」だとやっと落ち着く。
平日夕方からの美味しそうなメニューにはありつけないけれど
ここは目的とおり「牡蠣蕎麦」をいただき汁まで完食。
季節の変わりそばは一年分のスケジュールが店案内の小冊子に記載され楽しい。
禁煙だし、中休みないし又 伺いたくなる良い雰囲気のお店でした。
http://www.sarashina-horii.com/
羨ましいです!あのお座敷でまったりするのが、ちょっと夢だったので・・・(^^)
きっと楽しまれたんだろうな~なんて、想像しちゃいました。私もぜひ一度、もっといろいろなお料理も頂きながらゆっくりしてみたいです。
お酒も美味しいし、ツマミも美味しいし、もちろんお蕎麦も美味しくて良い店ですね!
接客もとても気持ち良かったです
都内の蕎麦も、大好きですが、
旅蕎麦は、やはり格別です。
・・って、ことで♪
私も来週は、ちょっと旅立ってきま~す♡
そうなんですよね~・・、下町(ぽい)けど、大使館が取り囲み、かわいい外人の子供も走っていたり・・。
昔はどんなだったんですかっ??
(ちょっと知りたい♪)
蕎麦寿司もあったんですか・・。
食べてみたいですっ。季節の煮物?の盛り合わせみたいなのも、気になったんです。
それはそうと~・・
記憶してましたっ??やっぱり、杖がミソ?
おしっ、ウィンク、練習しておきますっ(^ -)☆
先日「新得そばの館」、早来の「そば哲」など、北のほうの蕎麦食いの旅にいってきました。
もう時期はずれだったので期待していなかったのですが、やはり、大都会より、味がしました。
しかし、都心の洗練された蕎麦は品格があってまた別な意味でウマイものです。
やはり下町っぽくてよいです。ただし、大使館が多く存在するとこ
なので、それなりの風情・・・。昔とはトンと変わりましたゼイ!
(そらぁ30年も経つとネイ)
蕎麦前には(予約ナシで頼める)蕎麦寿司は、どよ?量が少ないのが
味噌?
「名倉山」、辛口で好みです~。冬は霰蕎麦とかが良く合うかも?
さて、「悟空」の亭主がユカさんのトピをハケ~ン!!記憶してました!
(まだ若いんだから○ツには早いよね)
杖を突いて、ってのと、写真の感じであそこの席の~って分かったそう
です。(今度はウインクは入れてね!)
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