なぜか(?)練馬で待ち合わせて、意見のあったお店に決まる。
私もかれこれ、一年ぶり。前回は、さくっと一人で蕎麦を手繰っただけで、いつかゆっくりと訪れてみたいなぁ、と思っていたお店。

練馬駅西口からすぐ。
ガード下に突然、野の里の片隅でふと出会ったかのような、草庵のような佇まい。
「そば 176」
住所も郵便番号も176という、遊び心を持った店。
店前に植え込まれた自然に伸びた植栽が又、得も言われぬ雰囲気をかもし出している。
涼しげに掛けられた暖簾をくぐると、外の喧騒や空気から一掃した、うんと照明を落とした、しっとりとした空間。
ちょっとしたエントランスを過ぎると、一枚板のどっしりとしたカウンター席が、打ち場に向かって並ぶ。
さらに奥へと進むと・・・、ほぉ~・・・
知ってはいても、このうす暗がりに包まれる不思議な感覚。
隠れ家の洞窟というか、現実を離れた古い民家の薄暗がりの中にでも訪れたかのような、心が静かになっていくような空間。
古い家具、調度品、ぼんやりと灯されたアンティークのランプ、などなど、すべてが癒してくれるかのようだ。練馬駅前だなんて、すっかり忘れてしまいそう。
テーブル席が4つほど、そして真ん中には大テーブルが配されたフロアの奥には、小上がり席。
休日で、テーブル席はほぼ埋まっていて、我々はこの小上がりの席へ通される。
堀炬燵のテーブル席なので、有難い。
まるで、個室のような空間で、すっかり寛いでしまう。
まずは・・、飲み物で、突然ランチに(?)乾杯。
皆、それぞれのものを頼んで・・。焼酎のロックは、素敵な鉄瓶で。
日本酒はお決まりの、枡に零しのグラス。
私は、とりあえずの、「生ビール」
お通しには、揚げ蕎麦。
さあて、食べよう~っ と、頼んだお料理の数々。タイミングよく出されるのもうれしい配慮。
まずは、「お新香盛り合わせ」
長ナス、茗荷の甘酢漬け、白菜にタクアン。
盛り付けも美しく、目にも美味しい♪。
特にこの、茗荷が非常に美味。
続いて・・、
「鴨わさ」。山葵が添えられ、しっとりとして身の柔らかい、ふわりとした仕上がり。
絡められたタレもよく、鳥わさより味わいがって、これはいいっ
雑誌に出てた・・という「小海老と三つ葉の山と芋包み」。
のぺっとしたような三角の包みを開けると、小海老がごろごろと山芋に包まれている。口のなかでまどろむように、むっちりと解けていく山芋が美味しい・・。うんうん、これもイケるなぁ。。
定番の「蕎麦味噌」を頼むと、なんと「焼き味噌」。味はよかったんだけど、冷たいのが、んんん~・・。出来合いかしら??
「ねぎみその油揚げ焼き」は、ぴりりと辛味味噌が詰まった、パリッと焼かれたもの。日本酒によさそうだ。
・・・ってことで、
私もそろそろ、日本酒を♪
「銀盤」を頼むと、ナント!純米大吟醸。
うわあ、この上品な旨さ・・。これが800円は美味しすぎ。
友人達も各々、お変わりを~・・
すっかりたけなわ
メインには、「天ぷら盛り合わせ」。
珍しいのは、それぞれカットされて出される。
上にヴェールのごときかかった、穴子の骨の唐揚げが旨い♪
海老も、穴子も、夏野菜のそれぞれもが、見事な揚げぶりで、満足な一皿。三人揃えば、これもペロリ。
と、そろそろ、お昼もL.O。最後にお蕎麦を。
私が選んだのは、「桜海老のぶっかけ蕎麦」
桜海老が贅沢にあしらわれ、三つ葉と共に、完璧なまでにカラリと揚げられた小さめの掻き揚げが周りを包む一品。
真ん中には、こんもりと大根おろしが盛られ、一気に汁を掛け回して・・と。
一茶庵の教室で習われたという、ご主人の打つ蕎麦は、腰がしっかりと。散りばめられた掻き揚げと一緒に手繰る蕎麦が、美味しい。
それぞれが、各々を引き立て、汁のバランスもいい。この夏に、そして、一杯やった後に、清々しくも味わい深くて、ハマりそう~
友人の一人が選んだ、「冷かけそば」。
きりっと冷やされた、出汁の旨味が香る、やさしい冷かけ。
しこしことした腰の蕎麦は、つるるっと、爽やかに喉元を落ちていく。
別皿に、お好みで・・
かと言うように、出される薬味には
揚げ玉、大根おろし、ネギ。
んんんー、これもいいなっ。
これぞ、夏蕎麦の醍醐味。
すっかり、大満足でお店を。友人もみな、すこぶる満足そうで、一時、楽しく、美味しい昼食会。咄嗟に集まったけど、いあや、これもいいなぁ。
そしてそして、久しぶりに訪れたけど、ここも憩い度十分!
これは、又訪れてみたくなっちゃうなぁ。
ふは~、ご馳走さまでした~・・
*お品書き
せいろ 740円、からみせいろ 840円、鴨つけせいろ 1,500円、冷やかけ 900円、
桜えびぶっかけ 1,200円、山かけ 1,100円、天丼 2,200円、掻揚げ天丼 1,400円
そばみそ 400円、お新香 500円、ネギミソ油揚げ包み 400円、鴨わさ 650円、
小海老と三つ葉の大和芋包み 600円、天ぷら盛り合わせ 2,200円、
〆張鶴 750円、銀盤(純米大吟醸)800円、酔鯨、四季桜、真澄、立山、宗玄等など
ランチ(各天ぷらせいろ 1,050円、ミニ天丼とせいろ 1,480円)
「そば 176」
東京都練馬区練馬1-7-6
03-5999-1765
11:30~15:00 / 17:00~23:00
水曜
・・で、ぷらぷらと散歩をしつつ、再び、神田の蕎麦屋へ、夜の部、っと・・
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それはそうと、ふっと先日、自分が蕎麦アレルギーじゃなくてよかった・・・と、しみじみ思ったところです。。
休日でもがやがやとした感じはなかったのですが、平日であったらさぞかし。
お酒も頂いたのかしら・・
羨ましすぎますっっ。
よりどりみどりじゃあ、ないですか・・・。
こちらの天ぷらでの天丼は、か・な・り、満足なものになりそうですね♪
でも、ぶっかけも、冷かけも、すごくよかったです。
私も一緒に・・
橡さん、期待します。。
176、本文にも書きましたが、ここの郵便番号と、住所が176なんです。
なんだか、ちょっと楽しいですよね~。
本当に名前にしちゃうなんて♪って。
お酒は気の利いたものが、かなり揃っていて楽しめました。「富久心」、今度試して見ます!
行きたいと思っているうちに、閉められてしまって、とうとう未訪のままなんです。
今でこそ、西武線も乗れる大人になった(^^;;のですが、以前は、とても遠くに思ってたんですよね。
無くなってしまって、ひどく残念に思っていたところです。依然大好きな、「憩い」の本にも、暖かく書かれていて、ぜひぜひ、訪れたかった。。
再開とのこと、期待してます♪
真っ先に訪れてみたいです・・
それはそうと~、こちらのお店も、なかなか♪
久しぶりに訪れたのですが、蕎麦屋酒にもってこいのお店のひとつだと、しみじみ思った次第です(^^)
お酒も四季桜 酔鯨・・・と蕎麦に合うお酒が揃っておりますね。
地酒で冨久心というのがあります。蕎麦味噌によく合いますよ。
なにせ自転車でいけるんですもの。
蕎麦屋酒は近所に限るッo(^-^)o
この店は僕は日本酒とアテ、最後に天丼という食いしん坊を昇天させる流れがあるからうれしい。
それと、蕎麦喰い師さん!橡のご夫婦が復活するかもって本当ですか??
すごいなぁ(*^_^*)
でも、ここ数年で蕎麦シーンは飛躍的な進化を遂げました。南雲さんにはその先が見えているのでしょう。そして、どういう未来を選択し創ってゆくか………おおいに期待しています。
面白いのは、このお店を知ったのは今は無き(亡き とは書きたくありませんね、復活を夢見ているから)練馬の「橡」の店主からです。
「橡」へ遊びに行った折り奥さんが「近くに新しいお店が出来た・・・・」「行ってくる、行ってくる・・・」 橡でビールだけを飲んで荷物を置いたまま「176」へ直行。
戻ってくると、やはり気になるのであろう「どうだった?」
やはり気になっていたのだろうな、至近距離のお蕎麦屋さん。
yukaさんの文を写真を見たら、今一度試してみたくなりました。
たった一度しか行っていませんが、その時の印象しかありませんでした。
やはり日々変わる・・・ あらためて行ってみようと思いました。
余談ですが、橡の店主夫妻は元気にしております。いずれお店を再開させてやろうと目論んでおります、あのお蕎麦大好きだったから。
私も久しぶり に訪れて、あんまり居心地がいいので、改めてよかったと思いました。
池袋線も、豊富ですよね~(^^)
行きたいところが、いくつもあって、悩んじゃいます。。
直ぐ近くを線路が通るという立地のはずなのに、
それを全く感じさせない良い雰囲気で居心地の良いお店ですよね。
良いお店を教えていただきました。
西武池袋線方面へ出かける機会が増えそうな気がして居ます。(笑)
そう、さすが、洋食店での実績のあるご主人、お料理も格別でした。
又、この雰囲気が、もう~・・(^^)
ゆっくりと、滞在したいお店です。
行きたい行きたいと思っていて
行ってない、お店です。
肴、気持ちが入っているのを感じますね。
ご主人の丁寧な仕事伝わってきました。
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