東村山「土家」さんにお聞きしてから、
行きたくていた、5年越しの念願のお店。
年明けから楽しみにしていた、「トム号」春の遠征 。
松本市街、女鳥羽川に程近い細い路地に、
見逃してしまう程に、そっと佇む古民家。
立川「無庵」出身らしい、趣きある佇まい 。
松本 「満 -mitsu -」
暖簾を潜り、女将さんに丁寧に通され入れば、
は〜、いいなあ…
年月培った板の間に、黒光りする柱に天井、
陽の光を遮った落ち着いたほの暗さに、
ゆったりとした木のテーブル。
昼夜、3組だけという贅沢さ。
頂くのは、お昼の「蕎麦会席」。
まずは乾杯、
ハートランドビールに「自家製かりんソーダ」で、
喉を潤すと程なく、「季節の点心盛り合わせ」。
一皿に美しく盛り付けられたお料理は、
「ホタルイカとつくしの粕漬け」に、「椎茸と鰊煮」、
さくっほこっの「鯉のから揚げ」に、「菊芋チップ」、
「鴨の炙り」に、「独活の煮物」、
まるで菜花のような「野沢菜のお浸し」、
「焼き味噌」は香り爽やかな「蕗味噌」…。
お酒も地元長野のお酒、
すっきりとした「水尾」に「松尾」を合わせ、
出汁たっぷりの「出汁巻き玉子」には、
ざくざくの鬼おろしよく合い、
「信州サーモンのマリネ」には、
粉チーズ風の卯の花パウダーが振りかけられ、
天然クレソン、つまみ菜、ハコベ、浅葱…、
新鮮な野菜が美味しい。
最後は天ぷら、「フキノトウとしらすのかき揚げ」。
丸く揚げられた姿も美しく、
しらすがふっくら、フキノトウの香りが口いっぱい。
、
一つ一つ丁寧に仕込まれたお料理は、
期待を裏切らない、素晴らしい品々。
そして、〆の蕎麦の美しさ。
半透明のグレーに輝く蕎麦には、無数の蕎麦のホシが散り、
心地のいいコシに、喉越し軽やか。
ふっくらとした香りに、爽やかで香ばしく、
ずっとずっと食べていたくなる。
蕎麦湯はとろりと濃厚なポタージュ仕立て。
出汁まろやかなしっかりとしたもり汁に注げば、
まるで一品料理のよう。
最後の甘味、「しもしらずの羊羹」の
さっぱりとした上品な甘さでにっこり。
にこやかで丁寧な女将さんのもてなしに、
松本にいたら、通ってしまいたくなる一軒。
ああ、写真を残したかったなあ…。
(※店内、料理の撮影禁止)

「満 mitsu 」
長野県松本市大手5-3-4
0263-34-8103
11:30~14:00 / 17:30~21:30
(完全予約制)
木曜定休
禁煙
P(要予約)
お店のHP
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私もなかなか伺えなくているのですが、
半蔵門時代と同じような形でやっているみたいです♪。
私もずっと気になったまま。
半蔵門以来、久しぶりの女将さんに会いたいです(u_u*)~
松本と言うと 以前 半蔵門にあった【三城】が松本に帰られてどうされたかなぁ・・・と気になってますが ご存知ですか?
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