日が落ち始めた夕暮れ時、
「いらっしゃいませ～」と
明るい花番さんの声に迎えられ、
まだ先客はない広々とした店内に腰を下ろし…、
、


昼間はぽかぽかでも、朝夕はまだまだ寒く…、
おっ、福井「梵」の燗酒がある 。



「梵」の熱燗で、自分にお疲れ～。
口辺り優しく旨みあり、ん～美味しい 。



すすりすすり開いた品書きには、
裏メニューでもなく、普通に書かれている、
これが嬉しく…、



早速、お目当ての「天ぬき」を 。



わくわくしながら蓋を開けば、
ふわっと湯気と共に現れる、
琥珀の汁に浮かぶ、ふわっふわのかき揚げ天 。



まずすすった汁の美味しいこと。
すっきりとして柔らかく、かき揚げのコクがじんわりと染み、
はぁ～、この汁だけでもお酒が飲める 。



しゃきっとした熱々のシシトウに、
中にはぷりっぷりの板わさが2枚も沈み、



さくっとしてほろろと崩れる衣に包まれた、
ぷりっぷりの芝海老3個。
汁を吸った衣が又旨し、しばし一人堪能～。



〆は何にしようかと、改めて品書きを見ると、
おっ、こんなのもあったんだ
「得々セット」との、「かき揚げ天丼」と「小かけそば」に、



これも気になる、「玉子煮定食」に「親子煮定食」。
今度これを食べてみよう、と思いつつ…、



定番の「冷たいそば」に、



「温かいそば」を眺め、
「花まきそば」の海苔の写真にそそられて…、



たまにはいいかもと、
めったに頼まない「ざるそば」を 。



きりっとしてすらりと、盛られた細切り蕎麦が美しい 。
ふわりと盛られた海苔をつまめば、
口どけよく風味豊か、この海苔がとっても美味しい 。



蕎麦はピシっと〆られた腰があり、
すっと落ちる、軽快で粋なのど越し、
江戸前の濃くまろやかな汁に、ちょっと浸した蕎麦が旨いっ。

海苔に山葵を添えて手繰ったり、
残った天抜きの汁に浸して手繰ったり、
楽しく美味しくあっという間。



頃見て出された蕎麦湯はしっかりと白濁し、
濃厚もり汁の美味しさをじっくりと味わって…

ご馳走様でした〜

久しぶりに来たけれど、ここに小さな江戸蕎麦がある。
しかも、池之端とは違う、武蔵野価格、
これもいい、又来よう 。

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