扉を開けば、ああいいなあ…。
昼時のどこかストイックな雰囲気とは違う、
誰もが徳利を前に楽しむ、和やかな賑わい。
ほぼ6年ぶり、お店の隅々までが懐かしく、
一人でふらりと来た時の事を思い出しつつ…
寒いけど、ビールでお疲れ乾杯 。
添えれた塩豆がしみじみとビールに美味しく、
一人では頼めなかったお料理を、いろいろ注文 。
まずは、定番の「焼き味噌」に、
蕎麦屋ならではの一品、「山葵の醤油漬け」。
これを前にしたら、もちろんお酒、「季節の日本酒」から、
長野 「大雪渓」 特別純米 美山錦
盃に持ち替え、改めての乾杯~
「板わさ」はたっぷり6切れ。
ぷりっと弾力があり味の濃い上等の蒲鉾に、
瑞々しい山葵を添えて、ん~旨い 。
そして、食べてみたくていた 「湯豆腐(鱈入り)」。
ぐらぐらと煮えたぎる湯に沈んだ豆腐は、
昆布の出汁がほのかに染み、
ほろほろっと零れる鱈に、熱々お豆腐、
共に湯煎されてる、葱生姜の醤油を絡め、
はふはふほおばる冬のご馳走~。
「湯豆腐」には熱燗、
宮城 「浦霞」の熱燗を合わせ、
追加で頼んだ「お新香」も、
浸かり具合もぴたりの、美味しい糠漬け。
ぱりっと香ばしく、とろりと蕩ける、
「焼き海苔」の海苔ももちろん極上~。
お酒ももう一本、
石川 「加賀鳶」 天翔 純米吟醸 生原酒
ほっこり和やかな蕎麦前を楽しんで…
そろそろお蕎麦を頂こうと、
冷と温と、両方食べたい時にうれしい、「小盛り(110g)」、
まずは「冷」から、御仁2人は並盛「もりそば」、
私は「小盛り」で、辛味大根の「おろしそば」 。
はんなりと盛られた細身の蕎麦が美しい 。
きりっと気持のいい腰に、喉越し清涼、
ふっと鼻に抜けていく香りよく…
飲んだ後に実に気持ちよく、
そのまま何度か手繰り楽しみ 、
こんもりと盛られた辛味大根に、
添えられるのは猪口ではなく、
ぶっかけにしても食べられる小鉢丼。
器におろしを盛り、もり汁をたらし、
絡めた蕎麦は、くーっ辛いっ、辛さが旨いっ、
この辛さに蕎麦が引き立ち、もう夢中。
あっという間に揃って食べ終え、
続いてお二人は「鴨南蛮」。
湯気と共に広がる鴨出汁の香りよく、
盛られた鴨肉は、立派な厚切り。
一方、私の選んだのは「鶏南蛮」 。
早速すすった汁の美味しい事 、
きれいな鰹出汁に、鶏の優しい旨みが染み、
飲んだ後の体にじわりと優しく染み、しばし蓮華を放せない。
蕎麦はこの汁をまとい淑やかに喉を伝い、
鶏肉はふっくらと柔らかく、葱はとろりと甘く、
気付いたら、一滴残さず飲み干して…
ご馳走様でした~
これぞ、本来の蕎麦屋酒、
蕎麦屋の充てで、シンプルに楽しむ和やかさ。
昔ながらのこういうひと時がたまらなく…
いいなあ、又来よう…

「手打ちそば しながわ翁」
品川区北品川1-8-14
03-3471-0967
11:30~14:30 / 17:30~21:00(水木金)
11:30~15:00(土・祝)
日曜・第2、4、5月曜休
禁煙
2011年 9月15日 「しらすおろし」「ざるもり」
2005年10月20日 「ざるそば」
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