お昼の営業が短かかったり(以前は13時半)、
臨時休業に当たってしまったり、
そのうち、お昼もコースのみになってたりで…、
行きたいと思っていながら、行けずに早10年。
「なら、一緒に行きましょう」と言って下さったうれしい言葉に、
10数年の念願かなっての初訪問 。
お江戸日本橋のど真ん中。
「三越」と「KOEDDO」に挟まれた路地裏に、
静かに上品に、そっと佇む。
日本橋 「手打蕎麦 むとう」
品書きは一つ、「お昼のおかませ」 。
暖簾をくぐり、風格ある扉を開くと、
しっぽりと灯りを落とした、シックで落ち着いた大人の空間。
迎えてくれたスタッフの男性も親切丁寧 。
通された個室風のテーブル席は、
ゆったりとして寛ぎ度満点、居心地よく…、
お茶と共に、出されたドリンクメニューから、
この暑さ、何と言ってもまずはビール 。
ぷはっと喉を潤わせ、程なく出されたのは、
「冷製カボチャのスープ」。
ヒンヤリとろり、柔らかな甘みにほっこり 。
続いて、銀餡がたっぷりとかかった、
季節の「蕎麦豆腐」。
とろりと柔らかな蕎麦豆腐は、
まるで蕎麦掻きのようで、蕎麦味濃く、
中には煮込まれたトマトなどの夏野菜餡。
和出汁に合わさり、まるで和風ラタトゥイユのよう 。
繊細上品な味わいに、お酒が欲しくなり…、
福島 「写楽」 純米酒
注がれた酒器も風合いがあり…、
「本日の主菜」は、「鰯の梅煮」。
きらきらと銀肌輝く鰯は、鮮魚のように美しく、
しっかりと味が染み、その煮汁が実に美味。
身離れよく脂の乗った鰯が旨いっ 。
添えられた小松菜はしゃきしゃき、
煮汁を吸った立派な牛蒡に舞茸、
途中で甘酸っぱい南高梅を崩しと楽しんで…、
お酒もお変わり、
兵庫 「龍力」 純米吟醸
そしてお蕎麦、
盛られた蕎麦は、江戸前の蕎麦よりやや太め。
微粉で打たれ艶やかな、堂々たる姿。
手繰ればふわりと広がる香り豊か、栃木益子の蕎麦だそう。
強くはない、程よい腰につるりと喉越しよく、
何よりも添えられた汁がとても美味しい 。
頃よく出された湯桶には、
「これでかき混ぜて下さい」と、木匙が添えられ、
蓋を開けると、白濁した濃厚蕎麦湯。
すぅ~っとのびる、もり汁の美味しさを、
ここで再びじっくりと味わって…、
最後の甘味は、自家製「あんこ餅」(?)。
蕨餅のようで違う、羊羹とも違う、
強いていうなれば「ういろう」のような…、
さっぱりと甘く、黄な粉が香ばしく、
お土産にも欲しいくらい、とっても美味しい
にこやか丁寧な女将さんの応対もうれしく、
念願の「むとう」さんのお蕎麦を頂け、大満足。
ご馳走様でした~ 。
ここで修行をされた、大森のお店がふと頭をよぎり…、
久しぶりに、報告がてら伺いたいな 。

「手打蕎麦 むとう」
中央区日本橋室町1-13-1
03-3231-7188
11:30~14:00 / 18:00~19:30
土日祝日定休
禁煙
お店のHP
- 関連記事
-
- 人形町 「蕎ノ字」 至福の天ぷら「おまかせコース」 (2017/11/21)
- 浜町 「浜町藪そば」 老舗蕎麦屋の心地よき昼下がり (2017/11/10)
- 築地 「文化人」 旬のそば 「鶏春菊せいろ」 (2017/10/18)
- 人形町 「きく家」 「ひこ孫」飲み比べに酔いしれて (2017/10/14)
- 月島 「矢もり」 秋の夜長に至福の「蕎麦懐石」 (2017/10/02)
- 月島 「矢もり」 真夏の宵に至高の「蕎麦懐石」 (2017/08/11)
- 築地 「文化人」 美味蕎麦前「冠茶の冷かけそば」 (2017/07/29)
- 日本橋 「むとう」 念願の訪問「お昼のおまかせ」 (2017/07/25)
- 築地 「築地 布恒更科」 滋養満点、旨さ満点「鯵の冷汁そば」 (2017/07/19)
- 浜町 「浜町かねこ」 稚鮎の天ぷらに夏限定「梅の冷かけ」 (2017/07/13)
- 丸の内 「石月」 丸の内のビルの中での蕎麦前 (2017/04/24)
- 築地 「築地さらしなの里」 初夏の陽気に「じゃこおろし」 (2017/04/17)
- 築地 「文化人」 香り弾ける 温つけ「鶏芹せいろ」 (2017/01/30)
- 人形町 「蕎の字」 後引く天ぷら 至福の蕎麦 (2017/01/20)
- 築地 「成冨」 帆立と葱のかき揚げ「天ぬき」「せいろそば」 (2017/01/18)
→ yuka (09/13)
→ yuka (09/09)
→ yuka (09/09)
→ yuka (09/09)
→ yuka (09/09)