暖簾も清々しい純白に掛け替えられ、
昼の喧騒過ぎたゆるりとした空間で…、



ここに来たら、まずは一献、



「琵琶のさざ波」　純米しぼりたて生原酒



すらりとした、美しい薄張りのガラス徳利に、
添えられたのは、初夏を思わせる、
酢味噌を添えた、エシャロット。



ぽりぽりとつまみつつ、
毎度の楽しみ、短冊品書きをぐるりと見渡し…、



中から選んだ、「春キャベツと浅利の酒蒸し」（ハーフ）



かわいいミニ土鍋の蓋を取ったら、
ふかっと湯気立ち現れる、ぷりっとした浅利がぎっしり。



たまらずすくった汁にうっとり。
浅利の出汁に、ほのかにキャベツの甘みが染み、
はぁ～、この汁だけでお酒が飲める 。



もちろん、酒蒸し浅利は絶好の酒の充て、
その出汁を吸った春キャベツは柔らかく、そして甘く、
両方取りの旨さを楽しみ、



もひとつ気になった、
「飯蛸の木の芽揚げ」（ハーフ）



柔らかな飯蛸は、さっくり軽やか、
ふわんっと山椒が鼻に抜け、これは旨い、つまみにサイコー



ついついお酒もお変わり、「店主の隠し酒」の新顔、
福島　「金水晶」　純米酒

これが美味しいお酒で、ついついつまみも追加、



乾きものとは一味違う、瑞々しい生干し、
「エイヒレの一夜干し」。



しっとりふっくら、ほろっとほどけ、
生の焼き魚に似て、その身は甘く、
ん～、こりゃたまら～ん 、



さて、そろそろお蕎麦をと…、



「青水無月」のオススメの、蕎麦とうどん。
「浅利の冷かけ」も気になるけれど…、



今日は、とにかく気になるこれ、
「出汁にとっぷりつけて」というのも興味シンシンの、
「緑茶せいろ」



「せいろ」と「手挽き」の二色を選び、
程なく届いたお盆は、実にシンプル。



まずはぬき実の「せいろ」から。



もちろん、そのままでも美味しいお蕎麦を、
どっぷりと汁に浸したら…

はぁ～、思わず、ほっと肩の力が抜けるような、
ほっこりしみじみとする、
これはまさに、蕎麦の「お茶漬け」っ



蕎麦のホシ散る「手挽き」も、



どっぷりと浸し、口に含んだとたん、
はぁ～…
美しい出汁に新茶がふわりと香り、
滋味豊かで奥深く、ほっとする美味しさ 。



…と、あと一口を残したタイミングで、
蕎麦湯と出された薬味の小皿は、
お茶漬けのアイテム、海苔に山葵にぶぶあられ。



これを出汁茶に入れたら、途端に味変っ。
海苔、ぶぶあられ、山葵、
これまでストイックだったお茶漬けが、
一気に京風お茶漬けに様変わり 。

くー、これ、美味しすぎっ 。



残りすくない手挽きの蕎麦も、
薬味を入れた汁でも楽しみ…



熱々の蕎麦湯を注いだら、
これが又、実に美味しいお茶漬け蕎麦湯。
はぁ～…
たまらず、ため息、じっくりと頂いて…

ご馳走様でした～

ニッポン人にとってお茶は、ほっとする「日常茶飯」。
それを蕎麦に合わせるとは…、
玄治さん、しみじみとすごいなあ…。

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