暖簾をくぐった先は、黒を基調にしてすっきりシンプル。



店内の壁の地酒の銘柄を目で追い、



出された品書きを開き…



「上野藪」の暖簾わけとなったら、
蕎麦前の酒は、やっぱり菊正樽酒 。



充てに頼んだ「前菜三点盛り」（500円）は、
申し分のない厚さ1.2㎝の、「鈴廣の板わさ」に、
甘すぎない甘さの「出汁巻き」に、「烏賊の塩辛」。

1人でさくっと頂くのに、丁度いい 。

中休みなし、せかされることもなく、
落ち着いた空間の中、のんびり休ませて頂いて…



昼過ぎて雨が降り出し、急に冷え込み、
温かなお蕎麦が食べたい気分。

「なめこ」にしようか、「玉子とじ」にしようか、
それとも「山かけ」か・・・



悩みながら「当店のおすすめ」を見ると、
まっ先に書かれているのが、「築地天丼」。

「築地おろそば」も気になるけれど、
もりそばに刺身を盛るというのは、やや躊躇い… 。

プラス230円でお蕎麦が付くし、
穴子に海老とは豪華、
「築地天丼」を頂いてみようっ。



程なく届いた天丼がど～んっ。
こ、これはすごっ、
海老天も穴子天も丼から十字にはみ出し、



どれも見事に散らされた天衣に、
食欲を掻き立てる胡麻油のい～い香り 。

蕎麦を待ちながら齧りついた南瓜が旨いっ。
衣サクっと香ばしく、ほこほことろりとした南瓜に、
さっとかかった丼汁ぴたり。



くぃ～っとお酒を飲みほしたところに、
タイミングもよく、「かけそば」到着 。



早速れんげで掬った汁は、
鰹の芳醇な出汁まろやか、すっきりとして味わい深い、
江戸蕎麦の、しみじみ～とした旨さ 。



中の蕎麦は、汁に浸ってもシャンっとした腰があり、
するるっと喉落ちこれもいいっ。
「上野藪」の蕎麦に匹敵する蕎麦だ 。

期待してなかっただけに、この蕎麦が美味しく、
するするっと夢中で手繰り…



見れば見る程見事な穴子天。



ざくっと箸で割った身は、
ふっくらふわふわっと穴子ならではの香りよく、



さらに、海老天が素晴らしい 。
ほんのわずか真ん中をレア状に残した揚げ具合。
ぷりっとジューシー、海老が甘いっ。

確かにオススメの品、満足度満点。
ご飯少な目でも、満腹大満足。

ご馳走さまでした～

築地が移転しちゃったら、
このビルもなくなっちゃうのかなあ…。

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