扉を開いた店内は、落ち着いた心地のいい空気。
入り口のテーブル席は、この時間でもお客さんで埋まり、



その先の、厨房に面したカウンターに並んで腰おろし、
にこやかで感じのいい花番さん、
出してくれた蕎麦茶が美味しい 。

ずずっとすすり、品書きを開くと、



「すべて山形産粗挽き十割」との「冷たいそば」に、



同じく十割の「温かいそば」がいくつか。

「山芋とろつけ」「納豆ぶっかけ」、「鶏そば」…
あれこれちょっと迷ったけれど、
初めてのお店、まずはやっぱり「もりそば」を。

「もりそば」に、鶏天2個にとろろのつく「お得セット」に決め、
彼は温かい蕎麦がいいなあ、と
鶏天が3個つく、「かしわ天かけそば」で 。



頼み、ふと顔を上げると貼り紙があり・・・、
なるほど、そうだったのか～、ここも「山形蕎麦」の店 。

蕎麦は、「山形出羽かおり」。
石臼挽きで挽いた粗挽き十割。
山形と言えば鶏そば、それで「鶏そば」が… 。



天ぷらも、手ごろな値段で揃っているし、



「酒肴」もお酒の充てに良さそうなものばかり 。



ほお～、地酒の種類も魅力的。
などと見ていると…、



程なく、さすが山形「板そば」が 。



色濃く艶やかな、蕎麦のホシ散る挽きぐるみ。
やや平打ちで太く、野性味たっぷり。



まずはそのまま、手繰った蕎麦は、
もちもちとした腰しっかりワイルド。
だが、きちんと茹でられ、重たさなく食べやすい 。



たっぷりと注がれた汁は、やや甘めで味薄め、
どっぷりと浸した蕎麦がいい



そこに遅れて届いた、揚げ立ての「かしわ天」。



衣さっくりと軽やかで、
齧りついたら、肉汁がじわっと滲み出し、
身はふっくらジューシー、美味しいっ 。



彼に届いた、「かけそば」には、
板わさに、油揚げが乗り、



しっかりと出汁染みた、旨みのある汁に、
温まった太い蕎麦が実にいい　。



セットの「とろろご飯」には、
出汁で溶いたとろろに鶉、青海苔がかけられ、



出汁で溶いたとろろが美味しい。
鶉を崩し広がる、まろやかなコクに、
青海苔が香ばしく、このご飯、いいなあ

ご飯の量も程よく、お腹も満たされ、
花番さん皆感じよく、
思った以上の満足なお昼ご飯。

ご馳走さまでした～

居心地もよく、つまみもなかなか魅力的。
山形「鶏そば」も食べてみたいな 。

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