扉を開くと、あの・・・、独特な空間が飛び込む。
今日は、大賑わい。ほぼ満席となった空間で、みなそれぞれに楽しげに、そして静かに憩い楽しんでるのが見て分かる。
「お一人・・?」と声をかけてもらえ、今日はやっとひとつ空いていた、大テーブルの角に薦められ、腰を下ろす。 ほぉ~・・・
前回は、どきどきして、緊張していてあまり回りを見渡す余裕がなかったが、今回は少し慣れた気分で、気持ちも少しリラックスしてるような気も・・・。ほどよく落とした照明の感じ、なんとなく、ゆらりとした、ゆったりとした時間の流れるようなこの、不思議な空間。。
そして、大胆にかつ、上品に活けられた大ぶりの、椿。
ここでは、どのテーブルに渡っても、お女将さんは、マドンナのよう・・・。
やさしく微笑み・・、とてもとても上品で静かに、そしてかわいらしく声をかける。
そして、私のところにも・・・
忙しく動き回りながらも、お決まりで
黙っているだけで出される、
一杯のお酒と、
大根おろしがたっぷりとかかった茸の煮物。
これを、この空間を楽しみながら、ゆっくりとたしなみ、
時々聞こえる、隣の人たちの会話を聞きながら、ほっとしてくる。
そして、それを食べ終わり・・、と思うと、タイミングを見て、出されるお蕎麦。
前回訪れた時より、太めかな・・・?微粉のように散りばった、挽きぐるみの蕎麦。
「お猪口すりきりくらいの量よ・・・」と言うつなぎ、ほぼ生粉打ちの蕎麦。
顔を近づけると、香ばしい蕎麦の香りが豊かに漂う。
啜る・・というよりは、噛み締めて楽しむと、又蕎麦の風味が一杯に広がってくる。んー、ここの蕎麦も美味しいなぁ。。
こも店すべてが、長野だらけだからと知っているからか、蕎麦もそんな長野の香り、におい、空気を感じさせてくるよう・・・
つゆの出し加減、甘辛具合も申し分なくて、ゆっくりとじっくりと堪能する。
そして、やはりお決まりの漬物・・
粕漬けのうりと、野沢菜、そして・・・
これがとても美味しかった白菜の漬物。
蕎麦湯は、大きめの急須のような湯桶にたっぷり。
そして、出されていたそば汁もたっぷりなので、これで幾杯も頂きながら、漬物を頂く・・。
時々、お女将さんとちょこちょこと交わす会話がなんだか、うれしくて、きっと、ここに訪れる男性(結構年配・・?)も、そうなんだろうなぁ、とすごくうなずけてしまう。
そして、最後には、
ここでの「お決まり」の、
花豆の甘煮。
前回はカリンだったから、私には初めて。
これが、又、おいしい・・・
すっかり、堪能して・・・、
そろそろ、と席を立ち、お勘定の際、長々とお話を・・・。
気になっていたことが、とても納得いくものに。そして、とても又、楽しみになってきたりもする。
でも・・・・。
さびしくなりながらも、ここ、この場所、こういう時間、そしてお女将さんのような女性と出会えたことに、とても感謝したい。。
ああ・・
わたしも、ああいう女性になりたいなぁ・・・
扉を閉じながら、しみじみと思い、又、来よう、そして、きっと松本へも行こう・・・と。。
そば処 三城
千代田区麹町1-8
3263-6762
11;30~15;00
土曜・日曜・祝日休
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先月の終わりあたりから、混みだしてるとの話を、聞いていましたが、やはり。。
わたしも、もう一度伺おうと思っていた矢先に、こんなことになってしまい、多分、東京ではもう、行けない・・・と思い、残念に思っています。
でも、このお店の、あの雰囲気、お女将さん、そして、料理と蕎麦、ひとつひとつ、記憶のヴェールの中で大切にとっておこうと、今思っています。
ああいうお店がなくなってしまうこと、とても淋しく・・・
でも、それでも、伺えてこと、出会えたことを、大事にしていきたい、そう思ってます。。。
大変な込みようで、名残の杯か、なかなか席を立つ人がなく、3時を回っても待っている方が二組いました。
ちゃんと女将さんから訊いてきました。
4月の中頃だそうです。
松本で三城を引き続き営業するみたいですよ。(東京では24年間だそうです)
山へ行ったときに寄るしかないのかなあ。
zan・nen!
9人~・・・すごいっっ。何枚か楽しまれたんですね。。
まだ、大丈夫ですよー。。
不思議なお店でした。
土蔵の中にいるような何と表現したらいいのか。
女将さんの品格がそのまま建物の内部にしみ付いたような好い感じでした。
昼間から調子にのって、2人で、野口英世さんが9人もいなくなってしまいました。
でもこれで、夕飯は抜きでいけそうでした。(酒だけ)
東京のど真ん中にこんな好い空間があるんですね。
・・・・・・・・で、この店はなくなってしまうんですか?・・・・・・・・いつ?
わたしも、感慨深かったです。。。
以前は夏目さん三枚だったのですが、
それでちょうどよかったと思うサービス。
あの空気、空間、蕎麦と
蕎麦をおいしく食べる為に組み立てられた全てが
完璧でした。
東京から無くなるのはとても残念。
でも女将さんがやりたい新しい事が始まるのなら
おめでとうございますと言わなきゃね。
はい・・(^^)。とりあえず、お蕎麦1枚でしたら、夏目さん二人で大丈夫です。
これで、お酒~お豆まですべて含みです。
>南無さま
早速行かれたんですね・・・。
そうなんです。でも、よかった。。
ありがとうございました。
このお店のことをとある人に聞きまして、大変興味をもっていました。
あの、やぼなこと聞いてしまいますが、お財布にどのくらいもっていけば、いいのでしょうか?
ぜひ、訪れなくちゃ・・・。でも、回りきるのには何度も通いそうです・・・(^^;
昼の投稿は私、くりすたるしっぷです。
そうですね、是非品川区にもお出かけください。かめちくりんは我社の会長(かなりの高齢)の足のトレーニングに最適な距離なので、時々利用しています。
昭月庵は蕎麦つまみお酒と三拍子そろったお勧めの店です。こちらも是非どうぞ。
はい、松本にも・・・と。。
>mesinosuke様
そうなんですよね~・・・。前回も、お猪口で、今回も。。
んー、私には、ちょいと少ない??(^^;;
片口で出してもらいたいところです。
そうそう♪、ほんと、漬物でもう一杯~・・・って気持ちになっちゃいますよね!
まったくです。。
>。。。様
はい、こちらのお店は、独特で・・、いいんです。。
かめちくりん!ここ、行ってみたいんです、私♪
あと、いさ美庵も・・。
品川方面になんとか用事を作りたいです~・・
昨夜大森のいさ美庵に二度目の訪問を果たし、とても良い気持ちで報告をと思い、こちらを拝見しましたら…!
すごい、YUKAさんの心と心の合間を文字に綴ったかのような文章。私もその場に居合わせたかのように、そう…YUKAさんのお供をして三城に来たかの感覚になりました。
今日の昼も五反田のかめちくりんでしたので、さすがに今夜は行けないかも。それにお酒もセットでいただけるのなら車を置いていかなければならないし。
よし、アドレスだけは携帯に転送しておこう。
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