普通の玄関にドキドキしながら開けば、
すぐに迎えてくれたのは、
にこにこ笑顔の、かわいい上品なおばあちゃま　。

「さあさ、どうぞどうぞ」と、温かく通されて、
二つある客室の、椅子のある部屋には既にお客さん、



隣の、お座敷のテーブルに腰を下ろすと…



幾つもの、日野にまつわる冊子などが置かれ、
部屋のあちこちには、新撰組縁の品が 。



品書きは、すっきりシンプル 。

初めてのお店、「盛り」にしようか、
珍しい「大根つゆ」、も気になり迷ったけれど、
歩いてきて冷え寒く、温かい「鴨つゆ」に決め、



彼は、「冬は根菜温かいそば」、
さらに「かき揚げ」を一つ付け、注文～。

ついでに、例の梅の木を、おばあちゃまに訪ねると、



「今は咲いてないんですが、2月頃咲くんですよ」
と指さしてくれた、今は裸木の一本の梅の木。

「ここに詳しく書いてありますよ（＾＾）」
と渡され、読ませて頂くと…




この梅を愛していた、近藤勇に譲るために、
石坂弥次右衛門が植えていたのだが…、
結局は、見る事が出来なかった.ウメ、名付けて「血梅」。

時を経て、この梅が日野の郷土史家、谷春雄氏に渡り、
その息子さんが、ここで蕎麦を打っているのだそう 。



お酒やビール、ちょっとしたつまみもあり、
その梅を眺めながら、新撰組に想いを馳せ、
蕎麦前をするっていうの、いいなあ…。

などと、妄想にふけっていると…



「お待たせ、しました」　と、
おばあちゃまが運んで下さった二つのお盆。



笊にこんもりと盛られた蕎麦は、瑞々しい細切り。



ほろりとした腰に、喉越し軽く、
ちょっと短めで、水切りの甘さが気になるけれど、
手打の温もり感じる素朴さに、優しい心地にさせられる 。



「鴨つゆ」は、葱がたっぷり。
鴨のギトギト感は全くなく、さらりとして優しい味わい。
しゃきしゃき葱が甘く、そのまま飲めちゃうい 。



下に幾つか沈んだ鴨肉は、細切れで柔らかく、
上品な旨みがあり、美味しい 。



一方、「根菜そば」は、具沢山。
様々な野菜の旨みが、しっかりと溶け混み、
優しく奥行き深い汁で、しみじみとした美味しさ 。

ずずずっと食べ続ける彼は、
「これはいいなあ」と満足気で…



ころんっとした、小ぶりの掻き揚げは、
小海老にぶつ切りの葱がたっぷり。
さくさくっと軽やかで、ビールの充てにも良さそう 。



添えられた大根の浅漬けを美味しくつまみながら、



ほどよく濁った蕎麦湯を頂き、ほおっと。
おばあちゃまのもてなしに、心も温まり…



帰りに、玄関に置かれていた
、「土方歳三菩提寺　石田寺」のカヤの実を頂いて…

ご馳走様でした～

春がきたら、近藤勇に変わってあの梅の花を愛でに、
訪れてみたいな…。

せっかくなので、日野宿本陣もちょっと見学 。




立派な門の先は、
今でも遜色なく建つ、江戸時代に建てられた立派なお屋敷。



ここは、近藤勇や沖田総司、山南敬助らが通った、
天然理心流の道場兼住まいで…、



新選組と、日野の人々の、物語の幕となった場所 。



中も見学させて頂いて…（撮影禁止）
当時のロマンにたっぷり浸り、



出口に置かれたガチャガチャも、
もちろん、新撰組グッズ 。

歴史ロマンに浸るひと時、こういうのもいいなあ、
改めて今度、新撰組の史蹟巡り、してみようか 。

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