丁度昼時、入った店内はテーブルにカウンター、
ご近所の人々で賑わい、



「今片しますので、奥どうぞ～」
贅沢にも、奥の個室仕立てのテーブル席に通されて…、

お茶を頂き、早速開くお品書き 。



おっ、秋の季節メニューが出てる

去年食べそこなった、「豚ときのこのつけそば」
これも魅力的で迷ったけれど…



ちょっとバテ気味、滋養強壮かねて、「とろろつけそば」に決め、
「ごまだれ」好きの彼、「ごまだれせいろ」と併せて注文 。



壁に貼られた半紙には、
「こだわりの茨城の蕎麦粉を使用しています」

と言う事は、常陸秋そば、かな？、だよね 、
あの台風、大丈夫だったかねえ、などと話していると…



程なく、二つのお蕎麦が到着～。



久しぶりに見るここの「とろろ汁」は、やっぱり見事っ 。
大きな丼になみなみと注がれた、黄味の浮かんだとろろ汁。



桐の蒸篭に盛られた蕎麦は、キリリっと鋭利に角立つ、
男気溢れ凛々しく、実に躍動感のある姿。



手繰り上げれば、ふわ～っと広がる、
どこか小豆のような、甘みを含んだふっくらとした香り 。

口にすれば、ムチっとした弾力のある、しっかりとした腰加減。
ぎゅっと熨された雄々しさに、喉越しはスっと切れよく、
これはいいっ、さらに美味しくなっている 。

何度かそのまま手繰り味わい…、



たっぷりのとろろに浸せば、
ほろろっと滑らかな山芋と、ざくざくっとしたダブル山芋。
でもちょっと、味、濃い目かな ？



…と、卵の黄味を崩し、しっかりと混ぜ絡めれば、
卵のコクまろやかさが溶け混んだたら、これがぴたり。
成程っ、玉子を計算してのとろろだったんだ

んん～、これは美味しい



薬味に添えられた海苔を散らせば、
海苔の磯の香ばしさが絡まり、風味がぐっと広がり、
ずるるっ、ずるるっ、と手繰る毎に幸せいっぱい 。



一方、「ごまだれ」には、「もり汁」も添えられ、
途中で交換してみると、



すっきりとした辛口ながら、雑味なくまろやで、
もり汁も美味しい



「ごまだれ」は、丁寧に裏ごしされオイリーながらさらり、
甘さ控えめの、胡麻のコク濃厚 。

頃合い見て、すっと出された蕎麦湯は、
別に作られた濃厚ポタージュ。



たっぷり残ったとろろに注げば、
玉子がぱっと煮え立ち、とろとろ～。



これはまるで、おかゆか雑炊 、りっぱな一品料理のよう 。
２人で分けてもたっぷり、
注ぎ注ぎ頂いたら、お腹いっぱ～い 。

ご馳走様でした～

この「とろろ汁」は、やっぱり絶品！。
銀座「矢部」出身のお主人、
一度、ゆっくりお料理も頂いてみたいな

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