扉の下の鉢の、浮草をくぐってそよぐ金魚の姿、
見ているだけで、ほっと涼を呼び…



扉を開き入れば、ダークブラウンの木々に包まれ、
陽ざしを遮り、しっぽりと落ち着いた涼やかさ。
センスよく、どこか懐かしい心地のいい古民家。



迎えてくれた女将さんの、かわいい笑顔もうれしく、
程なく出されたお茶を頂き、手にしたお品書き。



「本日のおすすめ」は、休日限定の「粗挽き」に「変わりそば」
さらに、「焼きなすのぶっかけ」に、「生湯葉とトマトのぶっかけ」…




定番の、冷たい蕎麦に暖かい蕎麦と、交互に眺め、
あれもこれも食べてみたくて迷いつつ、
「夏期限定」の文字が気になる、「梅あおさそば」 。

お目当ての「ぶっかけそば」は、通年ある蕎麦だから…
今日は「梅あおさそば」を頂こうと、早速注文。



待ちながら開いた、一品料理にお酒のリスト、



コースメニューなど見ていたら、
この雰囲気の中、又ここで蕎麦前もしたいなあ 、
など、しみじみと感じさせられてると…



程なく、二つのお盆が到着。



久しぶりに目にした蕎麦は、うっすらと緑がかり、
角はキリリと立ち、ほのかに甘皮の影が映る端正な姿 。



手繰り口にすれば、どこかざらりとした舌触りに、
程良い歯ごたえの中に感じる、素朴な蕎麦の穀物感。

季節柄、香り風味は強くはないが、
美味しい蕎麦だなあ、とじっくりと感じつつ…



片口の器にたっぷりと注がれた、「梅あおさ汁」。



そろりと浸せば…、これは美味しいっ 。

やや薄めに仕立てた、すっきりとまろやかな汁に、
ほどけたあおさの、磯の香ばしさが溶け、
ほろりと絡んだあおさと蕎麦、まるで「つけ花巻」のよう 。



中に沈んだ、南高梅をゆっくりと崩せば、
あおさの風味に、梅の甘酸っぱいさが漂い、
この暑さに、この味わいに、舌に体が喜んでいる 。

食欲が落ち気味だったのも忘れる程、
するすると手繰り、あっという間に笊は空。



別に猪口を添え出された、さらさらとした蕎麦湯を注ぎ、
たっぷりと梅あおさの汁も飲み干して…

ご馳走様でした～

古民家の落ち着いた空気に居心地もよく、
すっかりご無沙汰していたけど、ここもいいお店だなあ… 。

食べ終えて、窓ごしを眺めていた彼が、
向かいの酒屋さんが気なると言うもので、
帰りに寄ってみたら…、店頭には、初めて見る「くにたちビール」



ここ、「広島屋」さんのオリジナル」だそうで、
「蕎麦麦酒」を作ってる、「新潟酒造」とコラボの商品だそう 。
試しに買って帰ったら・・・・

ふっと喉に抜ける香りよく、爽やかで味わいがあり、
このビール、美味し～い 。

珍しい日本酒も豊富だし、鹿児島の地玉子も美味しかったし、
このビール、又買いに行こっと 。

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