今回の風邪は相当に手強く、彼まで揃ってダウンしたまま 。
「お風呂行きたいけど、やめといた方がいいかぁ…」
と、競争のように二人で鼻をかみかみ、つまらなそう。
外は雲ひとつなく、せっかくのいいお天気。
「じゃ、美味しいお蕎麦でも食べに行こっか」
と、反論されるの覚悟に、言ってみたら…
「いいよ」と、拍子抜けする程あっさり 。
これは、相当調子が悪いのかも…と、危惧するも、
気分が変わらぬうちに、早速車に乗り込み出発。
毎年食べそびれてしまっていた、
冬季限定の、課題の「かけそば」を食べにあきる野へ 。
澄んだ空気の中に、清らかな水をたたえるうららかな秋川。
ほのぼのとしたあきる野の景色の中に、
木々に埋もれ、静かにそっと、ほっこりと佇む「そば小屋」。
小鳥のさえずりを聞きながら、石畳を歩いていけば…
生成り暖簾がそっと下ろされたお店に辿り着く 。
あきる野 「そば小屋 あをき」
広々とした玄関で、手作りのスリッパに履き替え入れば…
高い天井に、白木で覆われた、陽光が燦々と差し込む広々としたリビング。
いかにも手作りらしい、一枚板のテーブルがゆったりと3卓、
心地のいいBGMがほのかに心地よく流れる、
時間を忘れてしまいそうな、素敵な空間 。
「お好きなところにどうぞ」
と、暖かな笑顔で奥様に迎えられ、窓際のテーブルに腰を下ろせば、
すっと、ランチョンマットを敷いて下さり、
出された蕎麦茶を口にして…
手にする置かれた品書きはとてもシンプル。
「ぶっかけおぼろ(豆腐)」がちょっと気になるが…
今日は迷わず、お目当ての「かけそば」。
さらに、これもやっぱり外せない、
「桜えびのかき揚げ」を添えて二人で注文。
窓から差し込む、優しい日差しに、明日の事や、
難しい事などふっと忘れ、長閑な心地に浸っていると…
程なく出される、サービスの「自家製漬け物」。
塩麹がまぶされた苺はびっくりする程甘く、
しゃきしゃき胡瓜は生姜が利き、柚子大根の爽やかな甘さにほっこり 。
ついついお酒を頼みたくなるような、
美味し~いお新香を頂いていると…
微かな揚げ音の後に、「櫻えびのかき揚げ」も目の前に。
シシトウにインゲン、柿の天麩羅が添えられ、
サクサクっと揚がった鮮やかな桜えびは、とても軽やか。
ふっくらとして香ばしく、これは本当に美味しいなぁ 。
うっとり味わっていると、丁寧に切り揃った薬味の葱が出され、
ほかほか湯気立てた「かけそば」が目の前に置かれる。
早速汁を一口含めば…
なんてなんて、美味しいんだろう~っ。
思わず、あぁ…、と声が洩れそうになっていると、
彼の口からも声が洩れる。
口にした途端に広がる、上品な鰹の風味。
追いかけ残すのは、穏やかに広がる柔らかな出汁。
優しく上品な味わいは、そっと労わるように体にじ~んわりと染みていく。
まるで母の手の温もりのような優しさに、
すっきりとした旨さが奏でる出汁の素晴らしさ 。
しばし止められずに何度も何度も口にして…
中の蕎麦を手繰れば、熱々の汁の中でもしゃんっとしてほろり。
汁を纏った蕎麦が、又かけがいなく美味しく、
何度も口にしている間に、香ばしさがじわ~りじわ~り。
しゃきっとしたスナップエンドウに、
春先がけの菜の花が、途中清々しく爽やかで…
そっと、さくら海老のかき揚げも添えて口にすれば、
海老の香ばしさが汁にふわりと溶け、たまらな~いっ 。
最後は、器に口つけ、二人して汁一滴残さず完食~。
美味しかった…、実に満足度の高い、極上の「かけそば」。
「もり」もよかったけど、この「かけ」は一段と素晴らしい 。
心の底から満足し、しばしうっとり余韻にふけり…
ご馳走様でした~
体もほかほか、冬の日差しは柔らかく…
穏やかな休日の昼下がり。
…が同時に鼻水もっ、早く完治したいよう 。
「そば小屋 あをき」
「そば小屋 あをき」
あきる野市五日市1177
042-596-4446
11:00~15:00
水・木・金曜(祭日営業)定休
禁煙
P3台
2010年 5月 3日 「桜えびのかき揚げ」「もりそば」
2007年 2月 5日 「桜海老の掻き揚げ」でビール、「もりそば」
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薬味が繊細、本当に丁寧に作られたものが出されると、それだけでうれしくなってしまいます。
作り手の心が伝わってきますよね(u_u*)~
先週前半は、ほとんど寝込んでいたもので…。
確かに少々、強気の値段設定ですが、お新香がサービスされたり、食べ終えたら納得の一杯でした。
行くのはもったいないと思うのは、貧乏症
の私だけ?
でもあきるのまで運転できるなら深刻
な風邪ではないのですね。よかった。
このお店は瀬音の湯の帰りに寄るに
はうってつけで、川も近くいい場所にあり
建物の内外も素敵で、お蕎麦も美味しい
けれど、メニューが少なく、高めの価格設
定にどーしても足がむきません。
お蕎麦が出てくる前に汁や薬味が出てくる場合、葱が薄くて美しいと、間違いなく美味しいお蕎麦が来ますよね。
久しぶりに訪れたのですが、やっぱり「あをき」さんは、やっぱ~りいいです(^^)。
思っていた以上に「かけ」が美味しく、思わず感動してしまいました。
冷やしすぎよりも、やはりほんのり温めた方が…、香りがふわりと立ち、美味しくて。そうそう、お酒も(^^)
いつもこんなだと、いいんですが…。
でも、とても美味しい「かけ」に、癒されました。
御心配おかけしたままで、すみません。
やあっと、今朝あたりから調子がよくなってきたような気がしています。
そうですね、五日市くらいまでなら、少々雪が降っても行き帰りには
そう困りません。御岳山越えと比べれば楽チンです!
さて、冬の「あをき」さんもいいですねー。秋川の水も澄み渡り、
野鳥があちこちに屯しているのでは…
かけ、いいですね。繊細な切りの蕎麦は冷たいとやや香りに欠ける
ような気がしていました。燗酒と同じで、温めるといいですよね。
やはり冬は暖かく行きたいものです。
早く風邪直してくださいねー!
でも風邪は可哀想ですね....
お二方お大事に(>_<)
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