今年もいよいよ残すところ10日ばかり。
日に日に寒さが増し、世間は忘年会シーズンまっただ中。
私にとっても、今夜は一年の中でも一大イベント、
年末恒例「多摩には蕎麦を」の忘年会 。
何日も前から、ご主人と相談し打ち合わせをさせて頂いて…
今年は、竹の子でもお世話になった、こちらで…
青梅街道 「手打ち蕎麦と酒 佳蕎庵」
1人2人と揃い出し…、
全員の到着を待ちながら、集まった5人で小さく乾杯。
くぅ~っと喉を潤わせてると…、
「佳蕎庵」名物、「前菜の膳」のお盆が各々置かれる。
うわお、今回はいつも以上に豪奢なご膳 。
大好きな「生たらこ煮」は、上品に炊かれ、しかもたっぷり
ねっとり円やかな、味付けが絶妙な「鯵のなめろう」
まさかの「蟹」、「蟹酢」まであり…
しっとり炊かれた「蒸し鶏の胡麻味噌かけ」
「昆布煮」に「山葵醤油漬け」の盛り合わせ、
と、すぐにでもお酒が欲しくなるものばかり。
何人か遅れる連絡があるが、次々に揃い始め…、
今度はちょっと大きく、再び乾杯~。
前菜の次のお料理は、蓋のされた碗が置かれ…、
蓋をあけた途端に、湯気と共にふわりと出汁が香る、
中は、太打ち蕎麦が沈んだ「海老真丈」
かぶりつけば、ぷりぷりの海老の歯ごたえがたまらなく、
同時に口いっぱい満たす、濃厚な海老の旨み。
うわあ、これは美味し~い
やや太めに打たれた蕎麦は、もちもちとした粗挽きで、
出汁の旨さに酔いしれ、すっかり飲み干しながら…
みんな溜まらず、口ぐちにお酒にしよ~う。
持ち込みを許して頂いた今夜、
それぞれ持ち寄ってくれた、様々なお酒がずらり 。
一本づつ回し、各々猪口に注げば、4合瓶は13人で丁度空。
感想など語らいながら飲むお酒がとても楽しく…
ようやく全員揃ったところで、改めて…
今年もこうして集まれた、「多摩蕎麦」に乾杯~。
今年、ふぐ調理師の免許も見事取得したご主人、
これはうれし~い、「てっさ」が一人一皿 。
透ける身の美しい薄造りは、しなしなとした弾力があり、
厚切りふぐ刺しまで添えられ、どちらもうっとりする程美味しい
こりこり皮の歯ごたえも小気味よく、ああ、幸せ…。
さらに、宮城県産「生牡蠣ポン酢」。
小ぶり牡蠣は臭みなどまったくなく、爽やかな牡蠣の旨みが濃厚。
目に舌にうれしすぎる料理が続き、
刺身に生牡蠣の後は、じっくり炊かれた「ブリ大根」。
ほろりと零れる氷見産の鰤は、脂がじっとりと乗り、
その出汁がしっかりと染みた大根はとろ~り 。
ん~ん、旨いっ、これには、熱燗
燗付け器も用意して下さり、各々好きな温度で楽しみ…
すっかり宴たけなわ、賑わう我々の間に、大鍋二つ、目の前に登場~。
これは、又うれしすごる、河豚づくし、
骨つき河豚ぶつ切りが山のように盛られ…、
贅沢な「河豚ちり鍋」
野菜もたっぷり。
薄く削ぎ切りされた河豚は、しゃぶしゃぶで。
ぶつ切り河豚は、野菜と煮混んで、
淡泊で繊細な河豚の美味しさを、骨までしゃぶって堪能。
皆で頼む鍋って、どうしてこんなに美味しいんだろう
と、楽しく美味しく、悦び味わい…
最後には、からりっと揚がった「河豚の天麩羅」。
衣薄くさっくりと軽やかに揚がり、
中の身はほろほろと崩れるほど柔らかしっとり。
河豚の又新たな旨さが感じられ、これも美味し~い
たくさんたくさん笑い合い語り合い、酌み交わし、
どんどん瓶が空になり…、
いよいよ、最後のメインのお蕎麦 。
産地をふっと仰ぎ見れば、
おっ♪、お店の近くの畑でご主人が栽培していた、
小平産「信濃一号」の文字が掛ってる
各々の目の前に、濃い口薄口のもり汁が置かれ…
程なく届いた一枚は…、
茨城の常陸秋蕎麦の新そば、「十割そば」
すらりと伸び澟と横たわるは、端正な細切り。
手繰り上げれば、清々しくもふっくらとした香りがふわり。
しなやかで弾力ある腰が心地よく、
喉元落ちながらくっと香ばしさを残していく 。
飲んだ後に心地のいい、清々しい蕎麦の魅力。
皆で手繰っていたらあっという間に空になり…
続いて二枚目は、待っていました
「小平産」信濃一号、手挽きし打たれた「粗挽き蕎麦」
ああ、なんて美しい姿…
透けるような繊細な蕎麦の中には、
ビーズが散ったかのように埋まる丸抜きの蕎麦粒。
口にすれば、ざらりとした粒が口肌をかすめ、
もっちりとした歯ごたえに、芳しき香りが途端に弾け広がってくる。
これは…、美味し~いっ
余韻覚めやらぬまま…、
最後は、玄挽き手挽き「粗挽き田舎風」の熟成そば。
殻ごと挽きこんだ蕎麦は、黒々として野趣溢れ、
手繰り上げた途端にむわんと広がる、たまらないナッツ香 。
むちもち感強い歯ごたえに、ざらりと雄々しく掠める蕎麦の欠片、
噛みしめれば、だだ茶豆に似た濃密な味わい。
汁など付けるのも既に忘れ、忘我の果てに手繰ってしまう…。
今年も様々な熟成蕎麦を食べて来たけど、
「佳蕎庵」の熟成蕎麦も、素晴らしい…
美味しかった…と、口ぐちに感想など交わしながら、
蕎麦湯を頂き余韻にどっぷりと浸っていると、
急に、あちこちから歓声が上がり…、
わあお、河豚鍋の出汁で作られた「河豚雑炊」までも 。
さらりとした汁に玉子が優しく、この出汁の旨さと言ったら…
もう、何も言う事ありません~っ
最後に、とろとろぷるぷるの「ババロア」まで頂いて…
一皿一皿、どれもが本当に素晴らしいお料理に、
三種の蕎麦すべてが、心に染みる美味しさ。
皆と楽しめた、夢見心地で流れて行ったあっという間のひと時 。
ご主人、本当にご馳走様でした~
そして、集まって下さった…
Takaoさん、keiむさしのさん、とよさん、うり坊さん、ひめはるぜみさん、
オサムさん、tatenonさん、真秀さん、じゅんぺるさん、
しのぶさん、highlandさん、ありがとうございました~
来年も又、よろしくお願い致します。

「佳蕎庵 - KA KYOU AN - 」
小平市小川町2-1362
042-347-0655
11:30~14:00(土日15:00) / 17:00~22:00
月曜、第3火曜 定休日
分煙 P4~5台
2012年10月21日 「4種類の蕎麦三昧」
2012年 7月15日 「真夏日の昼の蕎麦屋酒」蕎麦三昧にうどんに肉味噌丼
2012年 6月 6日 「お蕎麦屋さんとの宴」
2012年 5月 6日 「づけ丼ランチ」と、「カレー丼ランチ」
2012年 4月27日 「大多喜の筍と蕎麦の夕べ」
2012年 3月25日 「ホッケづくしの宴」
2011年11月 6日 「つけ玉湯だめそば」
2011年 7月 2日 「冷やかけそば」に「もりうどんセット」
2011年 3月20日 ランチのコスパ満点「カレーセット」
2010年 5月 5日 「佳蕎比べ」に「おろし蕎麦」
2010年 3月 2日 「三千盛」熱燗で「焼き味噌」、「味くらべ」
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でも、熟成はただ保管すればいいだけじゃないので、(管理温度が超重要!)、やっぱり打ちたてを頂いちゃった方がいいと思いますよん。
しかも、熟成にするのは、玄挽きの粗挽きでないと、さらに難しいと思うので…
ご主人にちょっと相談してみて下さい(^_-)
了解です(・o・)ゞ(いろいろ…)
来年もどうぞよろしくお願いします。
玄挽きの蕎麦が熟成した、あのまろやかな甘みのある匂いに味わいは、病みつきになってしまうんです。
それはそうと、遠方からの参加、とてもとてもうれしかったです。
又、ぜひ(^^)
亀有が、多摩だったらアリなんですが…(~_~)
今回も美味しかったネ。
来年もよしなにd(^-^o)
玄引きの粗挽きの田舎は食感は好きなんですが、あの攻撃的な粉臭さが苦手だったんですけど
熟成することであんなにまろやかになるんですねぇ。。。
あ、
皆さん、今年も無事に参加できて良かったです。
また別の機会がありましたらお誘いお待ちしております。
今度、亀有あたりで蕎麦会無いかな~
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→ 多摩市民 (01/19)