帯広スイーツ巡りも堪能し、たっぷりお土産を買い求め、
「古民家好きなら、是非紹介したいお店があるんですよ(^^)」
とおっしゃり、連れて行って下さったのは…、
帯広の街中から離れた、山並みの中に佇む、
塗り壁の、どっしりとした重厚な趣溢れた古民家。
ここも密かに行ってみたいと思っていたお店、これは楽しみ 。
大正時代の建物をそのまま移築したそうで、
車を飛び降り入口へと向かってみると…
ええええ~っ、「本日終了」
項垂れていると、すっと中から出てきて下さったご主人。
「すみません~…、今日はなんだか混んじゃって(^^;;」
たった今、蕎麦が売り切れてしまったそう…。
どうりで、暖簾が下がってない。
気の良さそうなご主人の、すまなそうなお言葉に、
ないものは、仕方ない…
せっかくなので、外から中の様子を覗かせて頂けば、
窓から垣間見るだけでも、ものすごくい~い感じ…。
んー、残念。
いつか、いつか…、リベンジしに参ります。。
気を取り直してお店を後にし…、
今日の最終目的地、鹿追町の「かわせみ」さんへ。
鹿追町 「茶房 かわせみ」
人知れず知る、山間にそっと立つ、隠れ家カフェ。
ご主人がひとつひとつ作られた、手の温もり溢れたログハウス。
看板の裏には、「都市と農村の交流を目指して」の文字が心に染み…
入口横には、自家栽培の新鮮な野菜が、びっくりする程安く売られ、
飛行機じゃなかったら、買って帰りたーい 。
お店の横に回ってみれば、
丸太のテーブルに切株の椅子が置かれ、
山の空気をいっぱい吸って、ここでバーベキュー、いいなー。
さらに、お店の裏には、2頭のかわいいポニー。
素朴で長閑な「北海道」を感じながら、
ようやく、カラリン~となる扉を開けば…
うわあ…、ここも又、素敵
木々に包まれた空間に、燦々と陽光差し込む大きな窓。
目の前には、森林の木々にポニーが見渡せ、
大木の切株テーブルに、座り心地良さそうな木の椅子。
丸太を積み重ねた壁に天井、板張りの床…
すべてご主人の手作りだそうで、人の手の暖かみ溢れ、
入った途端に憩い、ほっと心が和んでしまう 。
ここに連れてきて下さったのは…
実は蕎麦打ちをなさる牡丹さん。
秋田「石碾屋」の江幡さんに感銘を受け、
蕎麦好き高じて、蕎麦の栽培から製粉までなさっていて、
是非、牡丹さんのお蕎麦を食べてみたいと思っていた私 。
ようやく、今日は、それまでも実現。
朝早くから、蕎麦を打ち持ってきて下さって、
ここで、茹でてご馳走して下さる、素敵過ぎるお持て成し 。
早速、釜の用意を始められた牡丹さん、
Mご夫妻と、このテーブルに腰を下ろさせて頂いて…、
待ちながら、「かわせみ」さんの品書きもちょっと拝見 。
自家製ベーコンで作られる、「自家製ピザ」や、
道内唯一の「つらら」で製造した塩で蒸す、
自家製野菜の盛合わせ「せいろ蒸し定食」など…、
どちらも、とても美味しそう。
…と、眺めていると、牡丹さぁん、うれしすぎですっ 、
待つ間に飲んでて、と出してくれた、「プレミアムモルツ」。
今日は初の蕎麦前、と早速、プシュっとプルトップを引くと…、
これ又うれしい 、かわせみの奥様が、
「ランチで出しているお料理なんだけど、よかったら(^^)」
と出して下さった、いくつもの小鉢。
ざらっとした舌触りの残る、粗ごし大豆の、
濃厚な味わいの「自家製豆腐」に、
ほこほこっと炊かれた、甘みの濃い「南瓜の煮つけ」
自家製干し蕨を戻して、ことこと炊かれた「蕨の煮物」は、
しゃくっとした歯ごたえ楽しく、味が染みとても美味しい 。
さっと漬かった漬け物も、しみじみと美味しく…
そろそろ傾き始めた夕日を浴び、ビールで頂くひと時がたまらない 。
かわせみのご主人も奥様も、気さくで暖かな素敵な方で、
Mご夫妻とほっこりと和んでいると…
そろそろお蕎麦の準備も完了、薬味にもり汁が置かれ、
ずっと念願だった牡丹さんの打ったお蕎麦、
色あい異なる二種の蕎麦が、目の前に到着 。
色目清らかな蕎麦は、今年の新そば。
30メッシュ篩いの粉を混ぜ、九一で打たれた細切り。
角はキリっと鋭利に立ち、その中に混ざる繊細な粒を眺め…
手繰り上げれば、な、何て濃厚な香り…
新蕎麦とは思えない、豆系の甘みのある豊穣たる香りが、
むわ~っと鼻孔を包み、途端にうっとり 。
口にすれば、もちもちとした弾力ある心地のいい歯ごたえに、
噛みしめれば、アーモンドのような甘みと香ばしさが混じり広がる。
美味しいっ、牡丹さんっ、とてもとても美味しいですっ
(趣味の域をはるかに超えてるよっっ)
横のグレー色帯びた蕎麦は、一年間保管していた熟成蕎麦。
おっ、これは…
新蕎麦とは又異なる、だだ茶豆独特の甘い香り。
噛みしめれば、ほのかに感じる粘りに、
じっくり熟成された、落ち着いた濃厚な味わい。
こっこれも、美味し~いっ、
1年の間の違いが如実に表れ、これは楽しい。
添えられた、紫色の辛味大根がこの蕎麦にとてもよく合い、
皆でテーブル囲んで手繰る、かけがいの無い貴重なひと時。
ああ、もう、すっか~りお腹いっぱい。
濃厚な一日に、最後に牡丹さんの心のこもったお蕎麦まで頂き、
心もお腹も、暖かなもので満たされて…
牡丹さん、本当にご馳走様でした~
暖かくもてなして下さった「かわせみ」のご主人奥様に、
ご一緒して下さったMご夫妻にも感謝でいっぱい。
すっかりお疲れであろう牡丹様さんに、今宵の宿まで送って頂き、
途中で見た、鹿追の幽玄なる夜景を胸にしっかりと焼き付けよう。
牡丹さん、本当に一日ありがとうございました~。
一生心に残る蕎麦旅、心から感謝いたします。
又、是非、お会いできるのを切に切に、思いながら…
「茶房 かわせみ」
北海道河東郡鹿追町上然別西13線16番地10
4月~11月の土・日・祝日営業 (ほか畑作業)
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でも!、本当に牡丹さんのお蕎麦、美味しかったです!
どうして、北海道に粗挽きのお蕎麦を出すお店がないのか、不思議でなりません。牡丹さんのような職人さんが出てくれればいいのに、とおもっていまいます。
本当に素敵な素敵なひと時を、ありがとうございました…(u_u*)~
今度は私も、牡丹さんの牡丹を頂いてみたいです。
それにしても、すごい人はいるものですね~。
キタワセじゃなく是非とも牡丹さんが打った「牡丹」を味わいたいものです
すいません おやじ 駄洒落みたいで・・・
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