そろそろ13時になろうとする休日のお昼時、
入った店内は、一席残してテーブルが埋まる賑わいを見せ、
すぐに迎えてくれた花番さんは、暖かい笑顔の気持ちのいい応対。



空いていたテーブルに腰を下ろし、早速品書きを手にすれば、
二八の「せいろ」に「十割せいろ」の後ろには、
以前はなかった、いくつか並ぶ「つけ汁のそば」。



熱いみぞれ汁に小海老の掻き揚げの「掻き揚げみぞれ」や、
野菜を具にしたトマト仕立ての熱い汁、の「とまとせいろ」、
さらに…、「くるみ汁」にきのこ♪の「きのこくるみ」まで

これは楽し～い、どれもこれも食べてみたい 。
花番さんにお聞きすると、「きのこくるみ汁」も暖かいつけ汁だそう。
しかも…、
「ちょっと生クリームを加えて、円やかにしてあります（＾＾）」
暖かいくるみ汁に、しかも生クリームっ？
途端にこの汁に興味がわき、即効これに決定～。



「蒸し暑いし…」と、彼は「辛味大根おろしそば」に決め注文。



待つ間に、お料理やお酒の品書きにも目を通していれば、



次に次にと、お客さんがいらっしゃり、店内は常に満席。
人気の程をまざまざと実感させられ…



程なく我々の目の前にもお蕎麦が到着。



何はさておき、まずはお蕎麦。
細めの蕎麦はすらりと伸び、角が立ち艶やか。



そのまま手繰れば、シャキっとした気持ちのいい腰があり、
ぷつんと切れ、するりっと軽快に喉をかけ落ち、
強くはないが、ふわっと清々しい香りを残す。

江戸蕎麦らしい、潔く心地のいいお蕎麦だなあ…
と、幾度か手繰り味わい、



興味シンシン、ほかほか湯気立てる「くるみきのこ」



そろりと浸し口にすると…、これっ、美味し～い

まろやかな胡桃ならではの甘みにコク、
こってりしすぎず、さらりとして後味はすっきり。
ほのかに、茸の風味も染み、これは絶品



しかも中には、様々なきのこが盛りだくさん。
しゃきっとして噛みしめる度にそれぞれの風味が楽しめ…



添えられた、「金ごま」の切り胡麻を汁に入れれば、



うわあ、これは美味しすぎる～。
胡桃の甘みとコクに、胡麻の香ばしさがぐわんっと広がる。
中にはごつごつ粗く崩れた胡桃が沈み、
それと共に口にする蕎麦が楽しくて仕方ない。

ん～、これはハマってしまいそ～う 。

キリっとした腰の蕎麦は熱々汁にも負けずに、甘みが立ち、
すっかり夢中になりながら…



途中で彼の「辛味大根おろし」と交換 。
大根にカイワレが立てられた盛り付けも愛らしく、



薬味の、葱に揚げ玉、鰹節をかけ混ぜたところを食べて見ると、
これも、間違いのない美味しさ 。

キーンとした辛さに、揚げ玉のコクが絶好の組み合わせ。
絡まる蕎麦はキリリとして、清々しくさっぱり、
暑い日にたまらない美味しさで、彼も見るからに満足そう。



最後に、熱々蕎麦湯で、くるみきのこ蕎麦湯をたっぷり頂いたら、
じわりと汗が滲み、これは寒い冬にも食べたいな…

2人大満足で食べ終え、次のお客さんの為に席を立つ。

ご馳走様でした～

にこやかで丁寧に持て成しの花番さんも本当に気持ち良く、
心地のいいお昼のひと時。
次は、「とまとそば」も食べてみたいな 。

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