ふと届いた、「中清」のご主人からの突然のメール。
何だろう、と開いてみれば、なんとっ…
「信州のこそば、300g分けてもらったから試食しよう」
こっ、こっ、こそば…
新潟妙高山麓の貴重な貴重な在来種。
その粒の小ささから「こそば」と呼ばれている、幻の、蕎麦。
これまでに食べたいと思いながら、未だ食べられずにいた、蕎麦。
それはもう、何がなんでも食べてみたい、
「都合のいい時に連絡して」と書かれているけど、
そんなのも~う、都合をつけて早速お店へ…
吉祥寺 「中清」
午後4時すぎ、待ち切れぬように扉を開けば、
この時間、他にお客さんがなく、これはいいタイミング 。
すぐに満面の笑み浮かべて、見せてくれた「こそば」にお水。
品種改良など一切せず、大事に昔のままの蕎麦を守ってきた蕎麦、
さすが、玄そばは「持ち出し禁止」になっているよう。
すでに挽かれた粉だが、これが…、あの「こそば」なんだ 。
ちょっと舐めてごらん、の言葉に指でそっとつまみ口にすると、
あま~いっ、
濃厚な甘みがダイレクトに広がり、その後に香ばしさがじわ~り。
これは、すごい…、蕎麦になったらどんなだろう。
さらにこの蕎麦は、軟水ではなく、これ専用(?)の硬水で打つそう。
お水も猪口で飲み比べれば、確かに、硬さを感じる水。(水硬度254)
と、じっくり原材料の、「蕎麦粉」と「水」を吟味して…
「じゃっ、打ってくるよ♪」
と、ご主人が跳ねるように打ち場へと入って行き…
待つ間に、ちょっと一献 、頂いたのは「十四代」
「じゃこおろし」(近日発売予定)を充てに待っていると…
程なく(早っ…)、「打ってみたよ」と見せてくれた蕎麦は、
やや色目は悪いものの、この時点で既に香り立つ。
…そして、いよいよ茹でられた蕎麦が目の前に。
250gの「こそば」の、ご主人と女将さんの三人での試食会~。
ほんのりグレーの、どこか田舎蕎麦風の蕎麦は、
微粉ではあるが、ほのかに所々に玄がまじり、
顔を寄せるまでもなく、濃厚な香りがもわもわと立つ。
香ばしく深い、まるで熟成させたかのような甘みのある香ばしさ。
なんて強烈な香りだろう…。
と早速手繰り口に含めば、噛みしめる毎に香ばしさが残り、
食べ勧めていくうちに、鼻の奥がジンジンするような、
まるで五感に訴えかけてくるかのような、濃厚な刺激 。
これはすごい…、三人して思わず絶句、目を見開き、
うんうんうなり、反芻しながら大事に味わい…
「これは、蕎麦もそうだが、硬水というのも何か影響が…?」
「普通の蕎麦を硬水で打ったらどうなるだろう…?」
「この、こそばを粗挽きにしたら、一体…?」
「いや、この蕎麦、絶対、粗挽きで食べてみたい…」(←私)
と果てしない蕎麦談義を繰り広げ、蕎麦の奥深き広さをしみじみと 。
ご馳走様でした~
考え深い、密やかに行った試食会。
これは…、妙高「こそば亭」にも一度行ってみなければ…。

「手打ち 中清」
武蔵野市吉祥寺本町4-4-15
0422-21-2891
11:00~22:00
第二水曜休みの場合多し
基本は無休
近くにコインP
2012年 5月21日 「蕎麦屋で楽しむ金環日食」(月見せいろ)
2012年 3月19日 「鴨南蛮そば」
2012年2月23日 つけ汁二種に、「更科」「生粉」「粗挽き」三色
2012年 1月13日 「牡蠣豆腐」に「鴨せいろ」
2011年12月13日 「とろり鳥南せいろ蕎麦」
2011年11月10日 「月見そば」と「鶏南蛮」
2011年 9月16日 お料理あれこれ、「北極」「南極」カレーの食べ比べ
2011年 8月11日 粗挽き蕎麦 de「めかぶ蕎麦」
2011年 6月11日 「追悼:清水昶さん」、更級・粗挽きの二色おろし
2011年 5月 7日 「合同誕生会」
2011年 3月11日 「さらしな」での「多摩せいろ」
2011年 3月29日 「暖かいおろし蕎麦」玉子添え
2010年 2月16日 「粗挽きそば」の「かけそば」
2011年 1月28日 蕎麦三種で「鴨せいろ」
2010年12月20日 「南極カレーせいろ」粗挽きで
2010年10月 4日 「新そば」に「贅沢酒肴盛合」に「練り物三昧」「たぬき豆腐」
2010年 8月11日 「新メニュー」に「南極せいろ」
2010年 6月 7日 「粗びきのかき玉そば」
2010年 4月28日 「名残の山間の会」に京都の筍
2010年 2月22日 新メニュー「蒸し牡蠣」
2009年12月17日 「多摩蕎麦コミュ忘年会」鴨鍋
2009年 12月 8日 「三点盛り」、鳥取の蕎麦に、鴨汁粗挽き
2009年 9月20日 歴代「菊姫」飲み比べ、料理に蕎麦を堪能
2009年 6月28日 「三点盛り」に、、「『黒姫』時間差二種盛り」
2009年 3月30日 「産地違いの熟成蕎麦三種」
2008年11月24日 皆さんと夜の宴会、「蕎麦三種盛り」
2008年10月22日 友人と昼酒、「とろろそば」
2008年 9月 1日 「茄子揚げ出し」、「蕎麦三種盛り」
2008年 7月 8日 「桜海老の掻き揚げ」、「南極カレーせいろ」
2008年 4月 1日 「かき玉そば」
2008年 3月22日 お誕生日会、「粗挽き南極カレーせいろ」
2008年 3月 4日 「酒肴三種盛り」、「鴨せいろ」
2007年11月 2日 「烏賊粕漬け」、「かけそば」
2007年 8月 1日 宴会~ 二種の「カレーせいろ」
2007年 6月22日 友人と夜しっぽり。蕎麦いろいろ、「鴨せいろ」
2007年 4月 3日 二種類の「かけそば」
2006年11月17日 友人と夜一杯~♪「三種の蕎麦」
2006年 9月24日 「豆腐サラダ」、二種の蕎麦
2006年 8月24日 初めての訪問、お店との出会い…
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やはり、あの小ささは、地理的要素も重要なのですね…。こちらで育てても同じにはならないと言う事なのでしょうか。
>栽培してみると、どこの蕎麦も実はわが子のように見えて来るもん
なんですがね...(笑
あ、それはすごーく分かります♪
唐箕…、懐かしすぎです。
もう、じいちゃんもいない今、あれはどうしちゃったんだろう。。。
こそばを栽培してみませんか?という催しがあるようですが、
参加はされないのですか?(キャンセル待ちのようですけど 汗;
やはり在来種というか、小粒種の栽培には地理的制限があります。
蕎麦本来の生育好適地でないと難しい。
栽培してみると、どこの蕎麦も実はわが子のように見えて来るもん
なんですがね...(笑
唐箕は屋内に収納するスペースだけ確保して、作業場所は柿の木の
近くまでうんこらさと移動して使用しております(汗;;
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