懸念されていた、大多喜のタケノコだったけど、
よかった…、無事セシウムが検出されなかったことが判明し、
今年もまた、恒例の「多摩蕎麦」仲間に緊急で呼びかけた「筍蕎麦会」。
急だったにも関わらず、11人参加してくれて…
今年は、こちらのお店にお願いして、開催することが 。
さらさら冷たい雨の降る中、心はうきうき期待が高まる。
青梅街道 「手打ち蕎麦と酒 佳蕎庵」
今夜は我々で貸し切りにさせて頂いて…
祭りの前の静かさ…、ずらりとテーブルが寄せられて、
徐々に集まった第一弾メンバと、
今年も無事、筍祭りが開催された事への、乾杯~。
と、くぅと喉を潤わせていると、
「佳蕎庵」定番、「先附」の膳が目の前に出される。
ちょこちょこと盛られた小鉢の品々は、すべてが良き酒のあて。
漬け具合ぴたり、今が旬の「春キャベツの浅漬け」に、
「しゃこと野らぼうの酢味噌がけ」
さっぱりとした「もずく酢」が爽やかで、
キーンっとした辛みが鮮烈な、「山葵菜の醤油漬け」。
弾力ある歯ごたえに旨みが濃い、上質の「板わさ」があり、
早速出ました 「筍の土佐煮」。
しゃきしゃきっとした独特の歯ごたえがたまらなく、
品のいい鰹出しで炊かれた筍は風味が濃く、美味し~い 。
この「先附」の膳を前にしたら、早速お酒。
ずらり並べられたお酒の瓶が、また圧巻…
早速、左から順に頂こうと、猪口片手に二度目の乾杯~。
と、ゆっくりと前菜の小鉢をお酒片手に楽しんでいる間に、
ようやくほぼ全員集まり、さらに宴も賑わい初め…
目の前に出された、蓋つき器で出された、「椀物」。
空けた途端、「うわあ」とあちこちから声が漏れる、
「浅利と筍の春の椀」。
大ぶり立派な浅利から染み出た磯出汁の上品な風味、
口にした途端うっとりとしてしまう程、この汁がとにかく美味しい 。
その中に浸った筍からは、素材そのものの独特の風味がとても豊か、
ゆっくり大事に、慈しむように頂いて…
各々出される「向附」の一皿。
まったりとした新鮮な鯵のなめろうの、美味しさと言ったら…。
これまで食べて来たなめろうと、一味違う、
これぞ、まさにプロの味、と唸ってしまう味わいに…
爽やかでじっとりと脂の乗った、「黒むつ」が素晴らしく美味しい。
ご主人の魚の目利き、腕前はやはりすごい…、と改めて感動していると、
続いて「蒸物」、吉野餡がけ「海老真薯」。
とろりかかった銀餡の美味しさはもちろん、
真薯にはダイス状のタケノコが混ざり、
ぷりぷりとした海老の濃厚な旨みに、筍の歯ごたえが加わり、
海老好き、筍好きには、マタタビもの、こっ、これ又絶品~っ。
「焼物」は、身厚の立派な大多喜産の椎茸ポン酢。
かぶりついた途端に、じわっと染み出るジューシーな椎茸も感涙もの。
…と、これだけでもすっかり満足だったのに、、、
うわあお、これ又すごい、うれしすぎる 、
煮魚好きとしては、目の前に置かれただけで涎もの。
「煮物」との、「メバルの有馬煮 筍添え」
立派なメバルまるまる一尾、各々出され、
箸を入れれば、ほろりとほどける身ばなれのいいメバルは、
しっかりと味が沁み、骨までしゃぶって食べたいほど 。
魚の出汁の染みた筍は、言うまでもなく、
散らされた山椒の風味が、ぴりっと利き絶妙なアクセント 。
途端にこのメバルに夢中、皆同様にメバルの虜。
気付いたら無口でむさぼる、静かなひと時が流れ…
意表を突く、ぐつぐつの鍋仕立ての、
「強肴」、「もつ筍煮」がど~んと置かれる。
モツは苦手な私だが…、よそってもらって食べてみたら、
こっ、これは美味しい 。
ぐにょっとしたところがなく、さっぱりとしてとても柔らか。
八丁味噌仕立ての汁に、モツの出汁がしっかり沁み、
こってりとした汁のしみた筍が、又格別、これに熱燗がたまらな~い 。
お料理最後は、待っていました、「筍と旬野菜の天ぷら」。
衣薄くからりっと揚がった、ご主人の天ぷらはとても軽やか。
筍は、ほのかにトウモロコシを思わせる香ばしさに甘味があり、
アスパラに椎茸は滴るほど瑞々しく、どれもが美味し~い天ぷらに、
すっか~り、心の底から、体の芯から大満足 。
よく食べ飲んだ…と、皆どの顔も満悦しきり。
ではっ、そろそろお蕎麦を頂こう~。
と、お声かけしてお願いすると、甘口、辛口二種のもり汁が銘々出され…
一枚目、北早生と常陸秋そばのブレンド、二八そば。
人数分小山に分け盛られた蕎麦は、艶やかで伸びやかな、端正な細切り。
手繰り口にすれば、きりっとした腰にするりと落ちる、喉越しが実に爽やか。
二八ならではの良さを携えた蕎麦は、兎に角気持ちよく、
飲んだ後に、するするといくらでも入ってしまいそう 。
これは、いいなあ…と、皆あっという間に食べてしまい、
続いて二枚目、八ヶ岳産 生粉打ち蕎麦。
手繰り上げた途端、ふわっと広がるふっくら丸みのある穀物の香り。
先の二八に比べ、しっとり歯を包むような、もっちりとした腰があり、
噛みしめれば、豊かな風味が広がり、これ又旨いっ。
三枚目は、待っていました♪、
茨城八千代産、常陸秋そばの「手挽き蕎麦」
やや太めに断たれた蕎麦の中に、蕎麦の粒がびっしり埋まり、
深く香ばしい香りに、口に含めば心地のいいもちもち感。
噛みしめていくと、じわじわと甘みが広がる、奥深さ。
ほのかに感じる粒の感触もたまらなく…、これは美味しい。
と、口数少なくなりながら、皆蕎麦に夢中になる中、
最後の一枚に、皆一瞬、目を光らせた、
福井の蕎麦、玄ごと手挽きし打たれた蕎麦の、野趣さ溢れた姿。
篩い18メッシュのグレーの蕎麦に、蕎麦の欠片が散りばむ粗挽き。
手繰り上げた途端に広がる、豆系の独特の甘~い香り 、
お聞きすれば、やはり…熟成4日目の蕎麦だそう 。
むっちりとして、ざらりと雄々しく掠める蕎麦の欠片。
噛みしめた途端に広がる、香り以上のだだ茶豆に似た濃厚な味わい。
汁などもはや、これはにはいらない…
危険な程の魅惑を感じながら、もううっとり 。
と、食べ終えた我々だが…
「うどんも食べたい」の声があちこちから上がり出し、
さらに茹でて頂いた、小平産農林61号の「手打ちうどん」。
ぴかぴか艶々としたうどんは、心地よいコシに、つるりとした喉越し。
肉汁風の暖かいつけ汁が相性よく、このうどんも美味しいな~
と、食べ終えたら、もーうお腹いっぱい大満足 。
とろりと白濁した蕎麦湯を、ゆっくりと頂き、
ほおっと、余韻を噛みしめていると…
最後にうれしい、デザートは、小平産紅ほっぺの「苺のムース」。
スプーンで掬えば、ぷるぷるふわとろ。
ほの酸っぱく甘く、苺を食べているよりも苺をしっかりと味わえる。
こっ、このデザート、美味しすぎる~
と、あっという間だった、素晴らしき料理に蕎麦の饗宴。
皆さんとこうした機会が今年も持てた事がなによりもうれしく…
ご主人、本当にご馳走様でした~
そして皆さん、ありがとうございました~
来年も再来年も、又、こうして催せたらいいなあ…
「佳蕎庵 - KA KYOU AN - 」
小平市小川町2-1362
042-347-0655
11:30~14:00(土日15:00) / 17:00~22:00
月曜、第3火曜 定休日
分煙 P4~5台
2012年 3月25日 「ホッケづくしの宴」
2011年11月 6日 「つけ玉湯だめそば」
2011年 7月 2日 「冷やかけそば」に「もりうどんセット」
2011年 3月20日 ランチのコスパ満点「カレーセット」
2010年 5月 5日 「佳蕎比べ」に「おろし蕎麦」
2010年 3月 2日 「三千盛」熱燗で「焼き味噌」、「味くらべ」
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今回も、何よりもひめはるぜみさんのお陰です。
いいメンバですよね(^^)。
私も本当に、多摩蕎麦メンバ、大好きです。
又やりましょう。
もっちろんです♪♪
また、メンバーがメンバーだけに 感想がストレートに伝わってきて、私も嬉しかったです。
音戸取りいただき ありがとうございました。良く集めていただき 感謝します。
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