気付いたら、すっかりご無沙汰していて、今年初めて。
今日はちょっと用事があって、女将さんに会いに一人で訪問~。
今日も引き続いて風がぴゅうぴゅう、まだまだ寒い。
梅はようやく花開いたけど、前の団地の桜のつぼみは固く、
今年の桜の開花は、遅そうだなあ…。
田無 「手打ちそば ほしの」
すっかり見知った階段を降り、
扉を開き入って、早速女将さんにご挨拶 。
靴を脱いで床の間に上がれば、実家に帰ってきたかのような安堵感。
お座敷の間では、4人連れのお客さんが既に寛ぎ、
徳利を前に楽しそうに歓談している様子も微笑ましく
一人の私は、テーブル席に腰を下ろす。
話しかけて下さりながらも、手際良く料理を盛り付け、
お茶と一緒に置かれた盆には、自家製漬け物に湯葉の小鉢。
これを前にして、お茶だけでは…
と、そっとお願いしちゃった、熱燗一合。
いかの細切りが密かにひそむ白菜漬けは、出汁の奥行き深く、
いぶりガッコに、ひの菜漬、漬け物好きとしては、これだけで十分なお酒の充て 。
黒大豆と二色盛りされた「汲み上げ湯葉」はとろりとして味が濃く、
ちょこちょこ女将さんと世間話しながら摘むのがとても楽しい。
…と、うれしいな、一人でも出して下さる、大皿に描かれた「盛り合わせ」。
うっとりする程美味しい、アボガドと玉ねぎのペーストに、
添えられた菜の花とレバパテ。
しっとり漬かった粕漬けハタハタに、
又恋しくなってきた、ポリポリ歯ごたえが楽しい数の子。
キンカン蜜漬けの甘さにほっとさせられ、
カリっと焼かれた、焼き味噌にお酒がくいくい進ませられ…
これが実に美味しい生ハム、それに添えられた新鮮な蕪は甘みが濃い。
まったりと和えられたふきのとうの胡麻酢和えは、
口にした途端に、春の息吹を感じるよう…
と、こんなお料理を前にしたら、ついついお酒をもうちょっと。
地元豊島酒造、「屋守」を半合お替り。
と同時に、出された次のお皿が又素敵。
根つきにんにくというのは初めて。
実はほっこりとし、糸状の根っこまで、ニンニクの風味が濃厚~。
添えられたのは、これ、大好き♪、オリジナルの「蕎麦寿司の磯辺揚げ」。
さらに、独活の独特な風味に牛肉の旨みが合わさる、
これも絶品、「独活の牛肉巻き」に舌包み。
すっかり満喫していると…、立派な「子持ちハタハタの塩焼き」が。
しかも添えられた竹の子は、福岡産の新筍。
さくっさくっとした独特の歯ごたえに、愛して止まぬ風味があり、
あー、もう幸せ…
と、ハタハタに箸を入れれば、身離れのいいハタハタは、ぬらりとした脂が乗り、
ん~、これは美味し~い 。
と、たまらず、ついつい「小佐衛門」をグラス一杯お願いし…
これが又ニクイ一皿、薄焼きの「蕎麦おやき」。
パリパリの韓国海苔に巻かれた、もちもちとしたおやきの中には…
ぷるぷるの蒸し牡蠣がそっと横たわり、
がぶりとかぶりつけば、韓国海苔の風味に牡蠣の旨みが混ざり、
こ、これも美味し~いっ
とうっとりしている間に、目の前にぐつぐつの小鍋が置かれ…
今年のお鍋はこれが最後、との中身は、たっぷりきのこ。
原木なめこに、しゃきっとした舞茸、えのきにしめじ、椎茸などなど…
さらに、ふわふわジューシーな鴨つくねが入り、
続いて、すっと置かれた小鉢は、とろとろの掻き立て蕎麦がき。
これを、各々鍋に入れてしゃぶしゃぶして食べるという、
これも初体験、「そばがきしゃぶしゃぶ」♪
ぐつぐつしている汁の中に、一口分掬って流し入れ…
頃合い見て食べて見れば、ふわふわ蕎麦がきで、これは美味しい。
転がしながら待つのも楽しく、そばがき鍋に、ちょっとはまってしまいそう。
と、さすがにお腹もいっぱいになってきた、
今日は天麩羅は辞退して…、そろそろお蕎麦をお願いします 。
と出された蕎麦は、女将さんの蕎麦そのもの。
やや太めにざっくりとした、大らかな田舎蕎麦。
蕎麦の持つ素朴さに溢れた姿に、ほっとさせられ、
手繰り上げれば、蕎麦の粒が浮いて見える、かなりの粗挽き。
見とれていればふわりと、しみじみとした香ばしい香りが鼻をよぎる。
もちもちとしてしっかりとした、穀物感豊かな歯ごたえ。
噛みしめている間に、じ~んわりと広がる、懐かしくなるような香ばしさ。
ほおっと、心身共々安堵するこの味わいに、じーん 。
そして…、ちょっと残しておいた、お鍋の中のきのこ汁。
この汁に浸して見れば、俄か暖まった蕎麦の美味しい事!
しっかりとした女将さんの蕎麦は、熱が加わり解けるように香りを放つ。
後はもう、夢中、あっという間に食べてしまい…
ほおっと、熱々の蕎麦湯を注ぎ余韻に浸る。
「今日はアイスはないんだけど、私がこれ、好きなの」
と出してくれた、最後のデザートは、私も大好物の「オランジェ」。
しっとりとしたオレンジピールとチョコのハーモニー。
最後にこの甘さが何ともうれしく…
今日もご馳走様でした~
ゆっくりでいいから、いつまでも…
女将さん、がんばってやっていて下さい
「手打そば ほしの 」
西東京市西原町5-4-19
0424-67-0654 (080-3026-6588)
昼/夜 予約のみ
P 1,2台
禁煙
2011年12月26日 「暮れの美味彩菜」
2011年 6月 3日 「初夏の美味彩菜」
2011年 2月21日 「お一人の贅沢」
2010年11月27日 「秋の美味彩菜」
2010年 6月18日 「初夏の美味彩菜」
2010年 1月26日 「こういうのもいいなぁ、一人でまったり」
2009年12月27日 「暮れの女将さんのおもてなし」
2009年11月18日 ひとりでさくっと「もりそば」
2009年11月16日 「秋の美味彩菜」
2009年 7月 7日 「初夏の美味彩菜」
2009年 5月18日 「初夏の味わい」
2008年12月30日 絶品蕎麦掻き鍋の「暮れのご馳走」
2008年10月29日 「きのこ三昧」に、初の「温きのこ蕎麦」
2008年 5月26日 名物巨大大海老の天麩羅を頂く
2007年 9月24日 美味蕎麦雑炊
2007年 4月26日 山菜料理を味わう
2006年10月20日 美味、若鮎のてんぷら
2006年 8月17日 絶品蕎麦掻に、「鮎の甘露煮」
2005年 9月 8日 憧れのお店に初訪問
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あの糸みたいな、根っこまで(かりかり香ばしくて美味しかったです)、しっかりにんにくの味なんですよー。
生命のたくましさを感じました。
そばがきしゃぶしゃぶ、これとてもいいです。
家でもやってみようかな、と思っています。
にんにく料理大好きなので
これは興味深い
最近行って無いなぁニンニク料理
ハタハタは小骨が多くてやや苦戦することが
多いですな
思わず小骨避けるのがめんどくなって
頭から尾ひれまで全部食べてしまった
事も
そ、蕎麦がきしゃぶしゃぶ
非常に興味深い
お腹空いた・・・・
ぜひぜひ。
ちなみに、今回私は天麩羅を辞退しちゃったのですが、これに天麩羅がついて、1,500円です。(お酒は一律700円)
この後先生宅に行かなくちゃならなかったので、なんとか押さえました~。
ぜひ、ぜひ、行ってみて下さい♪
下世話な話で申し訳ありませんが、これでおいくらなんでしょうか?
素敵な文章ですね。
いつかは行ってみたい。
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